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今月の読書の課題

ネット上の読書会での今月の課題は、ウィリアム・ブレイク「ブレイク詩集」だった。。
ここのところ、詩を読まない自分がいたが、この課題と向き合う中で詩集と言われる本が何冊か本棚にあることを思いだした。

今月の読書課題

○ウィリアム・ブレイク『ブレイク詩集』(平凡社文庫)
またはWilliam Blake "The Complete Poems"(PENGUIN CLASSICS)
詩を訳す困難(原書が読めない場合はとても優れた翻訳文化ですが、とりわけ詩は、説明をせず切り詰めているので、読み手の意図やその文化を大きく誤解することが多々起きます。

1.この詩集でベスト1を選んでください。
2.どうしてソレを選んだのですか。
3.貴方の好きな詩または詩集を紹介してください。

課題に対して

1.この詩集でのベスト1

50ページ 無心の歌「他のものの悲しみ」です。

2.どうしてか

自分と他人は同じではありません。
一人ひとり、生まれてから全く同じに生きることなどあり得ない。
だから、根本的に他人が考えていることなどわからなくて当たり前。
しかしながら、そんな自分とは全く違う他人とでも共感することは出来る。
他人事を自分事にするという事を、これまでの人生の中で自分の中のどこかにいつも持っていた様な気がします。
自分が何かを解決出来るだけのスキルはないのが現実ではありますが、それでも何かできる事がないか、その入口が共感のような気がしています。
それが重なり合うことで、ヒトという動物が人間として生きていけるのではないか。
そして、自分の仕事の中で出会う命に対して寄り添うスタンスでもあったような気がします。
そんな事をこの詩を読みながら考えたりしました。

3.詩や詩集について

今月の課題に触れるまで、おそらく何十年間も詩を読むことから遠ざかっていました。
それこそ、学校で扱われる詩について学び、教科書に出てくるような人の詩集を図書館などで読んだりしましたが、意識の中に残るほどの所まで上がってきていませんでした。
それでも、中原中也や宮沢賢治の詩集は書架にあり、若い頃何度も読んでいました。
また、与謝野晶子は一番始めに勤めていたところが堺市だったこともあり、与謝野晶子の歌碑を巡ったり、与謝野晶子の親類のお寺にお話をお伺いしたりと、実際に歩いてみたりしました。
金子みすゞの詩がコマーシャルで流される以前、郷里の山口県もぐるっと回りました。

久々に詩というものに接するにあたり、色々と思い出すところが出てきました。

純粋に「詩」といえるものかどうかはわかりませんが、中島みゆきの歌集が自分の中で一番好きなものだと気付きました。

最近、新しく歌集が発売されましたが、これはまだ買っていません。
高校生の頃、1993年に新潮文庫から出た「愛が好きですⅡ」という詩集をいつも鞄の中に入れ、バスや電車に乗ると読んでいた記憶があります。
歌詞は横書きで書かれていることが多いですが、文庫になるにあたり縦書きになることで、言葉が入ってくる感覚が変わる事に驚きました。
頭の中で言葉に伴って音楽が鳴り始める詩もありますが、音楽がなくても純粋に詩として世界に入ることのできるところがありました。
その中でも「永久欠番」という歌は、今でも励まされるもので、グッときます。

最後に

詩を読むにあたり、時代性が近いものは空気感があるからこそ入って来ますが、昔の詩にもそのようなものがあるはずで、その空気感というものを知ることこそ教養なのだろうなと感じます。
そういう意味で言うと、自分にはまだまだ教養がない。
果てしない宇宙のような世界の中の一つの星のようなものが1冊の詩集なのでしょうが、その星に近づけばきっとその星の照らす世界があるがごとく、詩が照らすものがあるのだろうという想像が膨らみました。

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以上が課題に対する投稿になる。


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