見出し画像

新卒研修 (前編) 大企業すげえ。

こんにちは、Sontackです。

今日は、新卒入社した企業で学んだこと、驚いたことについて、つらつらと書き連ねてみたいと思います。

新卒=VIPの世界

(※以下の話は、誇らしかった分、多少自慢めいて見えるかもしれないですが、最後までお付き合いただけると嬉しいです..)

私が新卒で入社した企業W社は、世界的な大手IT企業で、初年度から日本の平均年収を上回る額をもらえる会社でした。

社員の働きやすさを非常に重視している会社で、有休は体感で取得数の6~7割くらい消費している人が多く、ボランティア休暇をとる人も多かったです。

食堂はないものの、ドリンクや軽食は無料で飲み放題・食べ放題、PC含む作業品は最新型でハイスペックのものを支給(IT企業なので当然なのかもしれないですが)。

さらに驚いたのは、新卒研修にくるゲストが、社長含めた役員陣であったことでした。1時間近く、直近何の生産性も持たない新卒社員(笑)に、セッションを開いてくれるとは、もはや、VIP対応です。

インターンで小さなベンチャー企業で働いていたころを思い出すと、超ホワイ企業での社会人生活は、「こんなに裕福な生活ができていいのか」と感動する毎日でした。

研修期間、長すぎじゃない?

通常、企業の新卒研修は、短ければ1か月、オンボーディング含めて3か月~半年くらいだと思いますが、W社では配属前に1年間研修という、長期の育成計画を立てていました。

なんとも素晴らしいというか、新卒にとってもどかしいというか...。

後々、他の企業に聞くと、ITコンサルタントなる職種についた某大手企業の方は、「2年間は研修だよ」と、けろっとした表情で言っていたのを覚えています。本当に、それだけの期間を研修に回して、研修の成果をしっかりと計測できているのでしょうか..。

大企業では、テンプレートをインプットする

W社の研修は、並行している部分もありますが、概ね以下のような流れで進んでいました。

ビジネス基礎 → マインドセット → 製品知識 → 各部署の業務アシスト → 配属面談

インターンを経験しているとはいえ、やはり正式な型を身につけておいたほうがいいという考えで、愚直にビジネス基礎から取り組み始めました。インターンしかり、ちょっとした起業経験をしてきている学生は年々増加傾向にあると聞きますが、未熟なうちから大企業で我流を貫き通すのは、本当にやめたほうがいいです

大企業に勤めることのメリットでもあると思いますが、こうした基礎部分を徹底して叩き込むことで、あらゆるシーンで顧客にプロフェッショナルな印象を与えることができます。これは、失礼に当たるかもしれないですが、しっかりとした研修を受けてこなかった人たちとの大きな差別化ポイントになります。

これまで、ディレクタークラスからメンバークラスの人間とコミュニケーションをとることが多かったのですが、そういった研修を受けていない人は、プレイヤーとしてのパフォーマンスは一見変わりないのですが、ちょっとした言葉遣いが火種になって必要のない争いを起こしたり、報連相を怠って、いつのまにか仕事が滞っていたり..ということが頻発していた記憶があります。

研修が重要、というよりは、しっかりとした型を覚えたほうが物事をスムーズに動かせる、という事例だと思います。

大企業では、そういった型(テンプレート)がいくつも転がっており、できるだけ早いうちに、その組織の枠組みをつかんで、「仕組化」されているものを意識的に体感しておくことをお勧めします。 今の時代、終身雇用制度も崩壊し、その企業に一生勤め上げることもないでしょう。次のキャリアステージがどこになるかはさておき、売上数1000億、数兆円を立ててきた企業の「テンプレート」は、形を変えて、必ず生かすことができます。私自身、M社の仕組みは本当によく応用させてもらっていますし、用いると提案の威力が凄まじいです(笑)

同期は生涯の友、今の実力で見切ってはいけない。

そして、私はもう一つ、研修を通して重要なものを手に入れました。

それが、同期という仕事上のつながりも、プライベートのつながりも持てる生涯の友の存在でした。

入社当初は、働きに来ているので、それ以上の関係は不要と割り切っていました。そして、何より最低といわれそうなことが、同期40名近くいましたが、一人一人の発言を聞いて、「優秀・普通・可能性なし」のように評価していました。 頭どうかしてましたね(笑)。

今は本当に、そんな風に見ていないです。ポテンシャル採用というのは、こういうものなんだと、まざまざと見せつけられた感覚です。私が可能性なしとつけた人の中にも、当然可能性があるから入社しているわけで、しっかりと営業担当として成果を出していたり、CSとして活躍できています。

人材採用の目線で見れば、「全員幹部候補」は理想ですが、そういった人材のみを集めることは、大企業とはいえ難しいのでしょう。「育成すれば、既存業務をこなせる人材か」という視点で見て、何ら問題ない水準だったのが入社した我々だったのです。

そもそも、入社時に優秀と判断できるのは、本当にずば抜けている人(恐らく幹部候補だけ)で、そうでない人を各ポジションベースで適切か、不適切かを見極める力が新卒社員にあるはずないですよね。本当は同じ会社に入社しているのだから、同じくらい優秀だと考えておけば、もっと素直に仲良くなれたかもしれないです(笑)。

今でも、同期とは1Qに1回は飲みに行っていますし、情報交換も欠かしません。私が窮地に陥っていた時は、救いの手を伸ばしてくれることもあり、同期の重要性(価値)は時間が経つにつれて、上がっているとも思います。

...とはいえ、私は同期全員と仲良くしていたわけではなく、いわゆる大企業病を発症し始めている方や、コンプライアンス意識が低い方とは、コミュニケーションをあまりとってきませんでした。

なかには、成果ベースで優秀だと思う同期もいましたが、端的に「Maturity(成熟度)が低い」ため、退職した今でも、業務に関連する質問などを、彼らにしようとは思いません。

今の時代では、「念のため繋がっておく」という人もいるかもしれないですし、それによって思わぬチャンスを掴むこともあるのでしょう。否定はしませんが、自分よりMaturity(成熟度)が低い人との付き合いは、自分が「人の育成を担当するフェーズに入る」まで優先度を下げたほうが良いと考えています。

Maturityは、その人の実力や潜在能力のように、成果ベースの基準ではなく、いわゆるコンプライアンス意識を高く保てる人なのか、自立した行動をとれる人なのか、など「社会人として、いかがなものか」という目線で、判断する基準と捉えています。

 当時の私が、よく上記のようなことを考えたものだと思いますが(笑)、事実、そういった人間はどの企業にも一定数いて、公にならないボヤ騒ぎを起こしているのを何度も見ています。(直感ですが、特に大企業は規模の性質上、そういった人材を集めやすいのではないかとも思っています..)

「友達は選びましょう」などと言うつもりは毛頭なく、学生の感覚で生活している人と、社会人の感覚で生活している人、どちらの人と生涯付き合いたいですか? というまとめにしたいです。


長い文章、最後までご覧いただきありがとうございます。

次回は、私が最も有意義に感じた「架電営業」研修について、記述しようと思います。

「今となっては良い思い出」は「当時の過酷さ」を物語ります...。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?