友情と同情と、その名を隠した感情と
心を半分、あのこにあげた
問題をきいて、解決するために
時間も半分、あのこにあげた
悩みをきいて、慰めるために
「だって、親友だもの」という、それは大変に便利な隠れみのだった
実際、親友だったのだから、それはしごく当然なことだった
あのこは、左にいけば問題は解決するというところを
どうしても、右を選んでしまう
わかっていても、いつも右を選んでしまう
――つまるところ、私は肩入れをしすぎたのだ
あのこの問題を共有している気になって、一緒に解決するつもりでいた
自分のものでもない問題を
あのこには、いつも、私が最良だと思う判断をしてほしかった
私はあのこに、心を傾け過ぎた
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