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風の谷は未来のモデルか?~序~

『風の谷のナウシカ』宮崎駿

はじめに~読んでくれてありがとう~
さて、今日は宣言通り『風の谷のナウシカ』を観にちょっくらTOHO渋谷まで。東京のコロナ感染者が日に日に増えているがやはりジブリには人が集まるのを眺める。普段はあんましTOHOに行かないからどんどんポイントがたまっていくのがなんだか新鮮な気分。シネマイレージポイントも溜まる一方だがポップコーンは食わんしジュースも飲まんから何と引き換えればいいんだろうかと悩む日々である。いっそ6000ポイントで一か月パスと交換か?とも思うが、そんなに一か月リピートできるほどTOHOが豪華なラインナップをそろえることは永遠に無いだろうから、と考えるとうーん。
ということで早速ナウシカのお話をしたいのだけれど、昨日のnoteが初投稿にもかかわらずなぜか小生が何者であるかも語らずにだらだらと稚拙な文体で映画の体験価値どうのこうのを書きなぐっていたことがひどく非常識な気がしたからまずはここでひとつ自分語りをさせていただく。ナウシカについてだけ読みたい人はササッと下にスクロールしてもらえればここからナウシカだよ!って分かるようにしておくから安心して全力でスクロールしていただきたい。ちなみに昨日のnoteになぜかいくつかいいねをつけていただいている。真心のいいねなのか、いいね返しを期待した量産いいねなのかはnote初心者の小生にはよく分からないが、読んでもらえているのなら続けようというモチベーションが湧き出る単純な小生なので「読んだよ!」という意味を込めてつけてもらえると明日からも頑張って生きていけるというものだ。ただ、大変自分勝手なことに多分いいね返しはしないからそのつもりでいいねされてもご期待には応えかねる。悪しからず。

隙あらば自分語り
小生、何を隠そうただの映画好きである。記憶にない小さいころはずっと『もののけ姫』を観ていたと親に聞かされたことがある。暇な日は1日3回観ていたらしく、優に50回は観ているようだ。だから今回のジブリ祭りをきっかけに自分が普段言語化していない映画についての話をこうやってnoteに残しておこうと思ったというわけだ。映画を観ているだけで快楽を得られるのだが、やはり快楽だけでは生きるうえで何の役にも立たないからしっかり言語化する中で自分の頭を整理しつつ自分が本当に映画から感じているものは何かを見つけようという試みだ。そういう意味では良くできた文章ではないし、頭から出てきた言葉をそのまま連ねている部分があるからお見苦しい場合はすぐにブラウザバックしていただきたい。まともであればという条件付きだが叱咤激励(クレーム)もお待ちしているかもしれない。(有料会員はないとコメント許可できないのかな?)
大学進学とともに東京に出てきてミニシアターが乱立しているのに感動し、普段はいろんな映画館に足を運んでいる。せっかく東京にいるのだからということで一年生のころから映画祭を覗いたりしていると、いつの間にかある小さな映画祭運営の代表をすることになっていて、アジア映画を特集するとある国際映画祭で学生審査員をさせていただいたこともある。映画が好きなだけなのにいろんな経験をさせてもらっているわけだ。将来的には地元に帰って自分の経営するミニシアターを中心とした小さな寺子屋みたいなのを作りたいという野望があるが、なんせ金を持っていないからどうなるかは全く不透明なのだ。もう3年生であるというのに就活なんぞせず映画の追っかけをしている残念なオタクである。
noteには映画の感想や考察・学びをメインに投稿して、時たま映画に関する本の要旨を整理したりコレクター癖のあるブルーレイ購入を自慢する場所にしたいと思っている。まあ他にも書くかもしれないけど、一貫して読んでくれるフォロワーなんてものはつかないだろうからこちらも一貫する意味がないということで、雑記みたいになるかもしれない。
20歳。性別は別にどうでもいいね。お気に入りの映画はユーザー名の通り。他にも挙げればきりがないから挙げないけどこの先紹介していければいいかな。恋人はいない。寂しいね。あと、犬とジンジャーエールが好き。最近の映画以外の楽しみは東京都知事選がどうなるかとアメリカ大統領選がどうなるか。今朝好きな監督が絶対ないなって候補を支持しててまじかってなりました。政治思想なんて人それぞれだし自分が正しいとは思わないけどちょっぴりがっかりした気分。アメリカはコロナ再燃ですね。BLMデモはトランプの追い風になりそうな感じもしてバイデンどうする!?ってのがなんともわくわくする。

自分語りはついぞ長くなりますなということでこの辺でお暇。



ナウシカ始まるよ!



オープニングについての雑談
さてさて、ようやくナウシカ。まず前提情報からで、原作は同じく宮崎駿が連載していた漫画版のナウシカで全7巻からなる。界隈からは漫画の方が断然面白いという意見をよくいただくし、小生もそう思うのだがだから映画はね・・・と言っても始まらない。映画は映画で一本の作品として考えようと思う。(本当ならここで待ってましたとばかりにAmaz〇nのリンクが颯爽と現れて漫画はこちらから購入できるゾ!みたいな誘導があるんだろうけどアフィリエイトなんて興味がないし、noteでそんなことできるのかも知らないからやらない。欲しい人は調べるか有能な友達に借りるかブックオフで漁ってみること、有能な友達がいなければ小生がお貸しするかも)まあやはり2時間で納めるのには少々きつすぎたか、宮崎作品には珍しくかなり説明的なセリフ回しや展開が多いから、そこを意識してしまうと興醒め感は拭えない。でもテーマ性には宮崎駿の秘める一貫した思想が頭を覗かせていて大変興味深いから、そこを中心に現代と照らし合わせながら辿っていきたい。

これは余談だが、小生はオープニングクレジットを観ていてびっくりした。あんまりナウシカのオープニングを覚えていなかったから集中して見ていたのだけれど、北野武監督の『HANA-BI』にそっくりなのだ。なんせ音楽が久石譲でしかも音楽の系統も似ているもんだから同じように見えるんだけど、それだけじゃなくて『HANA-BI』でも風の谷の民が被っているような帽子を身につけた天使の絵が登場するし、オープニング直後のカットが雲と青空ってとこまで同じってのには驚愕してしまった。武(敬称略)と駿(敬称略)の対談なんて見たことないし、武が駿のこと大嫌いだけど認めてるよって発言しているのは記事で見たことがあるけど二人の関係性までは分からないから酷似しているオープニングは意識されたものなのかははっきりとした答えがない。(9割9分たまたまだと思う)だからどうというわけでもないのだけど、とにかく似ていたから共有しておきたい。見比べてみてもらえると分かると思う。

『HANA-BI』はこちらから・・・

なんて親切なことはやらない。ふぇーーー、似てるなーと小生がおそらく誰も気づきもしないところに驚いていると、原画に庵野秀明の名が!巨神兵の作画を担当していたことは知っていたけど、やっぱり映画館でスタッフとしての庵野秀明のクレジットを観られるのはなんだか不思議なものですね。


もののけ姫は過去、ナウシカは未来
ナウシカと対になる作品として良く語られるのは小生の思い入れがある『もののけ姫』であり、確かにテーマや物語の構図は同じような部分もあるが、最も決定的な違いはもののけが開発前の話であるのに対し、ナウシカは開発されつくした後の話であること。だから時系列の意味では『未来少年コナン』(コナンはネトフリで観れるよ)の方がよっぽど近い位置にある。映画がつくられた時系列は逆であるというのは面白いが、このことからもやはり映画と我々の実生活を結び付けるのに適しているのはもののけよりもナウシカじゃないかと小生は思っている。しかもコロナがやってきたこの世界線では風の谷が非常に重要な意味合いを持っていることに驚きを隠せないし、ある意味では予言めいた映画でもある。ナウシカの世界には腐海と呼ばれる毒を発する森が存在するわけだが、これは行き過ぎた開発の結果、汚れた環境を地球が自己修復できるよう森が率先して汚染を吸い取っているという設定。つまり、自然に介入しすぎた結果、自然をコントロールできなくなり共存不可能になったってことで、これってまさにコロナそのまんまとも取れる。ウイルスは(人工じゃない限り)自然サイドのものだから、人類が自然を征服しようとした結果しっぺ返しとして受ける災害の一つであるわけで、人類が積み重ねてきた発展した集約型都市空間はポケモンでいうところの密タイプの4倍の弱点を突かれることになった。効果は抜群だ。風の谷が森や風によって腐海の胞子から守られていたように、自然の脅威は自然との共存によって柔軟に受け流すという答えを風の谷の民は心得ていた。今我々は風の谷の民になれるかどうかの瀬戸際にいるのかもしれないとふと思った。映画を観ていると、どうもトルメキアやペジテの行動が悪いように見えてしまうかもしれないが、あれは現生人類の鏡映しでしかない。腐海が広がるなら、自ら征服して人類が生き残る道を探るというのはコロナに対抗してワクチンを開発しウイルスを根絶するのと方向性においては同じではないだろうか。もちろんウイルスは厳密には生命体ではないから、森や虫を滅ぼしてというのとは意味合いは違うが自然のままに任せずに科学の力で対抗する点では同じ解決方法に過ぎない。では自然に身を任せ、自分たちが滅んでいくのを指をくわえて待っていればいいかといえばそんなわけがない。我々は生きなければならず、モロがあざ笑い、クシャナが馬鹿にした自然と人類の共存を目指さなければならない。当たり前の答えだが、これはひどく難しい。その上で我々がモデルとすべきは‘風の谷の民‘か‘ナウシカ‘かどちらだろうか?

バイト後の深夜に書いているから少々小生は疲れてしまった。もう瞼と涙袋がくっつきそうなのである。目指すべき現実的なモデル(風の谷の民)と究極の理想(ナウシカ)の違いについては明日続きを綴る。その次は『もののけ姫』と『風の谷のナウシカ』の構造比較分析をする鴨。

さて、明日は『ゲド戦記』を観に行こう、と言いたいところだが・・・映画館に行けば結局『もののけ姫』に浮気している鴨しれないからやめておく。

みなさんも良い映画体験を!

そんな金がありゃ映画館に映画を観に行って!