無職で子持ちで仕事を探す私たち。「日本死ね」も今ならわかる。
「保育園落ちた日本死ね」というブログ記事を覚えておいでだろうか。
この記事が書かれた2016年、大学生だった私は「なんて乱暴な言葉を使うんだろう。それに、自分の国を悪く言うなんて」と反感を抱いた。
けれどそれから6年余、私はこの言葉を理解できるようになってしまった。
私は1歳の子供がいる無職の女だ。
昨年のこと。
私は社会復帰に向けて翌年の4月から(つまり今年の4月から)子供を預けるつもりだった。
しかし、私の住む地域では保育施設に十分な空きがなく、無職ではそもそも申し込みの権利がなかった。
定員に達しない保育園があった場合は、翌年2月(つまり今年の2月)の二次募集で申し込みができる。
しかし今日、保育園の空き状況を確認したところ近隣の保育園はどこもいっぱいで、二次募集の予定はなさそうだった。
そうなれば当然、空きが出るのを待つしかない。
いわゆる待機児童である。
しかし、優先されるのは育休中や就学中の母親たちで、無職の私が子供を預けるのは厳しいとのことだった。
おいおい。
仕事してる人優先、仕事してない人は後回しですよって。
そりゃ当然だけど、じゃあ無職の母親たちはどうなる?
子供を預けたいなら仕事をしてくださいってことか。
なら、先に仕事を見つけてきたとして、子供はどこに預けるんだ。
近隣の保育園に一時預かりの申込みをしに行くと、そちらも予約がいっぱいだという。
これでは、無職の母親は働きたくても働けない……。
正直、かなり暗い気持ちになった。
もちろん子育ては素晴らしい経験だ。
でも、復職までのブランクが長ければ長いほどキャリアも閉ざされていく。
なんとか子供を預ける方法はないか考えた。
両親は遠方に住んでいるので頼るのは難しい。
空きのありそうな認可外保育園は自宅から遠すぎる。
ベビーシッターは……こちらも予約でいっぱい。料金的にも下手をすると赤字である。
世間には、子供を預けて働く母親が大勢いる。
けれど、それがこんなにも難しいことだなんて、母親になるまでわからなかった。
仕事をしようにも子供の預け先がないと知った私は、かなり落ち込んだ。
私は2年前、夫の転職を機に当時勤めていた会社を退社していた。
その後新しい仕事を探している時に妊娠がわかり、就職は断念した。
それから2年間、仕事をしていない。
この社会で一度落伍者になってしまったら、浮かび上がることはできないのだろうか。
夫に相談すると、「先に仕事を見つけよう。いっそ起業したら?」という答えが返ってきた。
起業というのは私にとってはあまりに突拍子もない発想で、夫が本気で考えているのかわからず言い争いになった。
口論になりながらも夫と話し合い、色々と考えた結果、私は前向きに諦めることにした。
託児つきの求人を探してみよう。
園児を募集している保育園がないか、もう少し探してみよう。
あれば、ダメもとで応募してみよう。
それで入れなかったら、仕方ない。
あらゆる手を尽くし、努力をしてもうまくいかないのであれば、それは私たちの責任ではない。
そんな世の中の方に問題があるのだ。
とはいえ文句を言っていても状況は好転しない。
世の中を住みやすく変えていくのも自分たちだ。
そこで私は、この記事を書くことにした。
私に世の中を変える力はない。ならば、力のある誰かに伝わるようにと。
幸い、我が家の経済状況は今すぐ仕事をしなければならないほど切迫してはいない。
そして、娘の預け先に関しても、今は見つからなくても娘が4歳になる年には幼稚園に入ることができる。
仕事に出られないのは長くてもあと2年。
そして、子供と一日中一緒にいられるのも、あと2年。
この2年間を、「キャリアのブランク」として捉えては気持ちが塞ぐだけである。
2年間を最大限活用しよう。
ブランク明け即採用になるような最強の資格をとる。
子育てに全力を注ぐ。
プライベートを充実させる(無職だからプライベートしかないけど)。
noteを書いて、文章でお金を稼げるようになる。
2年あれば、大抵のことはできそうな気がする。
頑張ろう、頑張ろう。
最後に
こんなタイトルですが、私は日本が好きです。
でも、歳を追うごとに世の中に疑問が出てきて、親になってからはこの国の制度は少しおかしいぞと気づき始めました。
決して政治的な人間ではないのですが、問題提起ができたらと思いこの記事を書きました。
愚痴っぽくてすみません。読んでくださりありがとうございました。
2023年1月20日投稿後日談はこちら
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