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フルーツを食べながら経済学の名著を読む…🍎🍊📚

「経済」という言葉、当たり前のように使っているけれど、どこからきたのか知っていますか🤓?

 中国の古典にある、「民」(けいせいさいみん)からきた言葉とのこと。

 世を経め(おさめ)、民を済う(すくう)という意味で、民の生活を平穏にする…というのが語源だそうです。

知らなかった!!😅💦

その語源に反して、日本に限らず世界中で、大企業・富裕層優先の経済になっているではないですか。。。

この語源の原点に戻って欲しい…

と思いながら、この土日に読んだのは

『ゆたかな社会』(1958)
ジョン・ケネス・ガルブレイス著
(カナダの経済学者)です。📚

 経済学は、19世紀の「貧困な社会」の中で生まれたもの。
「ゆたかな社会」を説明できない。

 現代は物質的には何不自由なく暮らしていて、タイトル通り、「ゆたかな社会」だけれど、過去の貧困に根ざした経済学にいまだに影響を受けている。

 だから、私達はその「ゆたかな社会」を貧困時代のルールで生きたのでは、チャンスを逃すし、何かあったときの対処も誤ったものを選択してしまう!
何とかしないと!
 
 と、ガルブレイスは考えました。

世の中では、「正しいこと(真理)」と「人から受け入れられていること(人気)」の間の争いが絶えません。

 この争いは、最終的には真理が勝つけれど、短期的には人気が勝ちます。

 普段人と接点をあまり持たない実験室の科学者は真理を求め、客商売である国会議員や著述家は人気を求めます。

 彼らはともに人々から支持を得ようとしますが、大概勝つのは「人気」の方。

 このように、正しいか正しくないかにかかわらず「受け入れられる性質を持っているために尊重される観念」をガルブレイスは「通念」と呼びました。

 「通念」は、聴衆の好みに合わせて表現を微調整し、「人気」を重視したものです。

 「通念」は、正しくない可能性を秘めながらも、人々の心をガッチリつかんだ考え方で厄介なものなのです。。。

 世界は常に変化するのに、大衆は安易で慣れたものに執着する為、「通念は常に陳腐化の危機にさらされている」ともガルブレイスは言っています。

また、経済学の通念は、「生産性の重要性」を過大評価し過ぎていることも問題だとしています。

 本来、「欲望を満たすための生産」だったものが、気がつけば欲望そのものが生産者側の宣伝によって作り出されるという事態が現在の社会でも発生しています。

 この、「欲望は生産者の宣伝に依存する」という効果を、ガルブレイスは「依存効果」と呼びました。

 これなら確かに必需品は足りていてもモノは売れ、生産は増大します。 

 結局、現代における生産の意味は、経済学者が言うような絶対的なものではなく、「所得を得る手段として、生産は重要」というのが1番真実に近いようです。

 そして、教育に、携わるものとして、心痛むところが、「民間の生産だけが重要で、公共サービスは重荷」という、生産重視の伝統的な考え方。。。

 ゆたかな社会になればなるほど、教育・警察・衛生・社会福祉等が必要になるだろうに、伝統的な経済学は「19世紀の自由放任ベース」の為、通念は、そういった「公共サービスの拡大は悪!」ととらえてしまうのです。

 この本を読んでいくと、教育投資は、主に公共でやるしかないようです。

 なぜなら、「いい職に就くために、自身に教育投資しよう!」と思っても、まだ収入のない時には自分にかけるお金はないし、企業は企業で転職等の人材流出のリスクを恐れて、社員教育にお金をかけたがらない。

 教育って、即効性のある経済効果が目に見えないし、見えてくるのに時間がかかりますものね。。。

 う〜ん。。。

 なら、教育意欲の高い、一定の学力や素行基準を満たす子への返済不要の奨学金や、成人への就業支援を更に幅広く手厚くしていくか。。。

 なんなら、大学を無償化して、卒業を厳しくしましょうよ💦

 成人して就職してからも、企業内だけでなく、大学や大学院等で勉強して、自己投資していくことがスタンダードになるような働き方、素敵だなぁ。。

すぐには経済効果は出なくても、長い目でみたら、日本をしっかり支えてくれる有能な納税者を増やしていくリターンがかなり高くなりそうです!!
 


 ガルブレイスが言っているのは、今の経済で本当に大切なのは、生産でなく「所得と雇用」とのことでした。

 生産以外で所得を得る手段を見つければいい。

 最低限度の生活保護や学校環境の整備は、ゆたかな社会には必要不可欠。
 ゆたかな社会では、生産の必要性が下がることで、労働時間や労働人口を減らすことができるので、「労働=苦痛」ではなく、楽しみとしての仕事、自己実現としての仕事に就ける人の数を増やすことができる。
 

 ガルブレイスは、これを「新しい階級」と読んでいます。

 もはや生産は、かつてほど重要ではなく、ゆたかな社会に現状の労働者数は多すぎるので、今こそ公共の教育投資に力を入れて、面白くてやりがいのある職業に就く「新しい階級」を増やしていこう!とのこと。

 ガルブレイスのいう「新しい階級」、ぜひとも増えていって欲しいし、未来を支える子どもたちや人材を育てる教育にも、国はもっとお金をかけて欲しいと思う読後でした。。。

 株価バブルと言われているけど、地球の資源には限りがあるのに、実態のないお金が増えて、誰かが投資や借金を重ねる度により増えていって…。


「限りある資源」と、「限りなく増えるようにみえるお金」の矛盾が生み出している資本主義の「ゆたかな社会」は、もう破綻への道を歩んでいるのではないかな、と思う今日この頃…。

なかなかストンと理解できないけれど、色々知っていくのは面白いので、上手くまとめられないことが歯がゆいですが、読み続けていこうと思います😌

題名とは裏腹に、なかなか読みにくい本でした💦

食後のデザートのりんごとはっさく、記事を書き終えるだいぶ前に完食です😅💦

ここまで付き合ってくださった方、本当に感謝いっぱいです🙏💦

今日は日曜の夜🌃💦
明日から、よいスタートをおきりください😉✨

 
 


 

 



 

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