そろんつ

2016年からソロツーリングを開始。 年2回、1週間のツーリングに行き、2022年に4…

そろんつ

2016年からソロツーリングを開始。 年2回、1週間のツーリングに行き、2022年に47都道府県を制覇。 最初から書き溜めていたツーレポがまとまったので、ほぼ毎日、少しずつ公開中。 観光地の情報はブログで発信。 https://mantravolty.blogspot.com/

マガジン

  • おじさんの2回目

    東北に2回目のツーリングに行った時のツーレポです

  • おじさんの新しい生活様式

    人から見たら、ツーリングなんて不要不急かもしれないけれど、私にとっては必要なのだ。

  • おじさん思い知る

    バイクで九州にツーリングに行って、思い知った、という話です。

  • おじさんの里帰り

    夏休みに家族が相手をしてくれないので、一人でバイクでツーリングしながら里帰りして、大学の時の友達と飲んだ、というだけの話です。

  • おじさんの観光旅行

    黒部ダムがすごい、とテレビで聞いたので、観光したり、千と千尋の神隠しの湯屋のモデルの宿がある、というので観光したり、他にもいろいろ観光した、という話です

最近の記事

だいふんとう

小安峡のことは、今回のツーリングのルートを考えるまで、知らなかった。岩手から新潟に向かうルートに目立った観光地がなかったので、寄れそうなところを探したら、小安峡が見つかった。 そんな、あまりメジャーではない小安峡の観光名所は、大噴湯です。読めますか?大噴湯。私は読めなかった。といっても、難しいわけではなくて、だいふんとう、と読みます。答えを聞くと、その読み方でよかったのか、と思いますよね。だって、だいふんとう、と言ったら、大奮闘、です。 大奮闘、という言葉自体、久しぶりに聞い

    • B級グルメと世界情勢

      マップルの横手焼きそばの特集で、写真が大きく載っていた神谷焼きそば屋は、駐車場が広くて、建物も新しかった。中に入ると、客はいなかった。感じの良い老夫婦が、いらっしゃい、と言ってくれた。B級グルメで有名なはずなのに、浮かれたところが全然ない、おとなしい店だった。 店の壁には、ずいぶんと古い、白黒のぼやけた写真が飾ってあった。昔の、神谷焼きそば屋と店主の写真だった。写真の店は、今の店とは明らかに違った。おそらく、お二人は、この写真の当時から、何も変わらずに、焼きそばを作っているの

      • 紅葉に包まれて

        アスピーテラインに着いたのは、8時25分だった。ゲートの前に、車が10台くらい並んでいた。8時27分に、ゲートが開いた。 2年前のアスピーテラインは、昼過ぎに来たら、雨で霧だった。山の景色は朝に限る、という、御釜の左後ろの観光客の教えに従い、今年は朝一で来てみたけれど、やっぱり、雨で霧だった。アスピーテラインの山頂の道路わきの木には、葉がついていなかった。霧の向こうに、濡れて黒々とした枝だけの木が、かすんで見えた。山火事で焦げた林のようだった。前がかすんで見えない、モノトーン

        • じっと待つ

          朝起きて、窓の外を見た。昨夜の天気予報通りに、雨が降っていた。 天気予報によると、天気が回復する見込みはなかった。グズグズしても、いいことはない。荷物を詰めて、服を着た。大深沢展望台に、カーナビをセットした。すると、大回りしたあげくに、たどり着けていないルートが表示された。拡大すると、赤丸の中にバッテンの入ったマークが表示されていた。 カーナビがこんなふうになるのは、2日前も見た。2日前と同じように、ツーリング中は検索しない、の禁を解いて、調べた。この時期の八幡平アスピーテラ

        だいふんとう

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        • おじさんの2回目
          32本
        • おじさんの新しい生活様式
          22本
        • おじさん思い知る
          34本
        • おじさんの里帰り
          5本
        • おじさんの観光旅行
          10本
        • おじさんのみちのく一人旅
          37本

        記事

          フラミンゴの耐久性

          スマホで、明日の天気予報を見た。ツーリングを始めて五日目。今日まで、雨が降らなかった。その幸運も、今日で終わりらしかった。明日は、八幡平アスピーテラインを走る予定だった。二年前に来たとき、八幡平アスピーテラインは、霧の中で何も見えなかった。今回も、良い景色は難しそうだった。それはそれで仕方がない。割り切って、明日の出発の準備をした。荷物を片付けて、ブーツを手に取った。 ブーツ、と言っているけれど、実際は長靴だ。長靴みたいにチャチいブーツ、という意味ではなくて、本当に、ゴムの長

          フラミンゴの耐久性

          自分のスペック

          わんこそばに一人で行って楽しいのか、と聞かれたら、娯楽として、そばの大食いにチャレンジするつもりはない、という返事になる。ただ、わんこそばを何杯食べられたか、というのを、自分を語るための数字の一つとして、知っておきたいだけだった。TOEICの点数とか、そういうのに似ている。チャレンジというより、検査に近かった。 盛岡のホテルに着いて、電話で確認してから、わんこそばで有名な、東屋に行った。 席に着くと、最初に、どっちのわんこそばにしますか、と聞かれた。わんこそばは、値段が二種類

          自分のスペック

          いいお土産

          ツーリングのお土産は、難しい。 せっかく、いろんなところを訪れるので、その場所に来た証になるような記念品が欲しい、と思うものの、これ、というのは、なかなか見つからない。かさばるもの、つぶれやすいもの、濡れたら困るものは買えないし、食べ物は食べたら消えてしまって記念にならないし、かといって、置物なんか買ったところで、それ、飾ってうれしいのか、という話だ。それでも、何かないかと思って、いつも、お土産屋の中をウロウロする。 岩鋳鉄器館は、南部鉄器のメーカー直販店のようなところなので

          いいお土産

          名を名乗れ

          中尊寺金色堂は、とても有名なので、知っている人も多いと思う。 でも、中尊寺金色堂は、建物の中に飾られている、というのは、どれくらいの人が知っているだろう。あ、いや、中尊寺金色堂、という建物の中の飾りのことではなくて、中尊寺金色堂、という建物が、それより大きい建物の中に、飾られている、ということです。 安くはない入場料を払って、建物の中に入ると、ガラス張りの部屋の中に、中尊寺金色堂が飾ってあった。私は、中尊寺金色堂は、屋外にある、と思い込んでいた。だって、建物だろ。屋根があって

          名を名乗れ

          その後の、奇跡の一本松

          鳴子峡から、志津川に出た。奇跡の一本松まで、海の近くを通るR45を走った。 R45は、海の近くを通るけれど、海が見えるわけではないのは知っていた。でも、南三陸の、普通の道を走りたかった。二年前と比べて、工事が終わっている個所が増えていた。その分、次の工事が始まっていた。気仙沼の市街地は、ダンプカーの往来が多くて、走りにくかった。 二年前に来たとき、奇跡の一本松の周りは、何もない更地だった。駐車場もなくて、どこに奇跡の一本松があるのかも、よくわからなかった。道端にバイクを止めて

          その後の、奇跡の一本松

          こけし手づくり体験

          鳴子峡温泉にある、桜井こけし店で、こけし作り体験をしました。オッサン一人で。すみません。好きなんですよ、こういうの。 こけし手づくり体験は、高さ15cmくらいのこけしに絵付けをする、というもので、1800円。こけしのボディは売り物と同じ素材なので、出来上がりは、本格的なこけしになる、とマップルに書いてあった。 夕方4時に行ったら、他のお客さんは、誰もいなかった。店の横にある作業場も、空っぽだった。店は静かで、うっすらとジャズが流れていた。桜井こけし店は、こけしをアートとして考

          こけし手づくり体験

          きれいな風景写真

          鳴子峡の紅葉は見事だった。レストハウスの前から、絵葉書のような景色を見たあとで、遊歩道を散歩しながら、紅葉を間近に見つつ、渓流沿いに降りた。下まで降りたら、渓流の景色を楽しんで、そこから、鳴子大橋を見上げた。 簡単に高解像度の写真が撮れる世の中なので、きれいな景色が、いかにきれいだったか、というのを文章で表現するのは、あまり意味がない気がするので、やらない。写真で見る方が、100倍わかりやすい。 私が大学生だった頃は、スマホどころか、デジカメもなくて、「写ルンです」が画期的と

          きれいな風景写真

          創造と破壊

          ドライブイン泉やの裏の展望台から、関谷大滝を見下ろした。展望台からは、滝を近くから見られたけど、滝つぼが見えなかった。展望台の先に続く道を進むと、渓流沿いに降りられた。 階段を下りて、橋を渡った。川の向こう側から、滝の方に向かうと、大きな岩が行く手を遮っていた。岩の上には、階段がかけられているけれど、入口が閉鎖されていた。階段は全体的にサビだらけで、触ったところから崩れてしまいそうだった。でも、ここに階段があるのは、大きな岩の向こう側の、景色の良いところに行くため、というのは

          創造と破壊

          できることと、できないこと

          御釜から秋保大滝に向かう道は、のどかな道だった。一曲のうち、半分以上の歌詞がわからない鼻歌を、口ずさむというには大きな声で歌いながら、スピードを出さずにのんびりと走るのが気持ちよかった。 秋保大滝から関山大滝に向かうR48も、同じように、のどかな道だった。交通量はそれなりにあったけど、それなりの速度で流れていた。その流れに乗って、淡々と走った。スピードメーターを気にせずにしばらく走ったあと、メーターを見たら、50km/hだった。少し驚いた。 こんなに走りやすそうな道で、50k

          できることと、できないこと

          自称三大名瀑

          日本には、三大名瀑、というのがある。二日前に行った華厳の滝がその一つで、もう一つは那智の滝で、残りの一つは、未定。 これから行く秋保大滝は、三大名瀑の候補の一つ、だそうです。県道62で秋保大滝に向かう途中に、秋保大滝の看板がいくつかあって、どの看板にも、三大名瀑、と書いてあった。候補って、自薦でもいいのか。 滝つぼに向かう渓流沿いの駐車場にバイクを止めた。駐車場に、大げさな機材をバンから降ろしている人たちがいた。ダイビングの機材だ。そういえば、秋保大滝は滝つぼでダイビングがで

          自称三大名瀑

          朝に来ないとだめなんだ

          本日のメインイベントは、蔵王の御釜の観光です。2年前に行ったときは、霧で真っ白で、何も見えなかった。 前回、霧で真っ白な景色を、実は御釜がちょっとくらい見えるんじゃないかと眺めていたら、左斜め後ろにいた、登山慣れした格好の観光客が、やっぱり朝に来ないとだめだね、と言っていた。だから、今回のルートは、朝のうちに御釜に着くように、気を付けて調整した。 熊野神社を出るときに、いざ、という気持ちで、カーナビの目的地を、御釜にセットした。なんだか、ルートの表示がおかしかった。素直にエコ

          朝に来ないとだめなんだ

          幸せの尺度

          米沢のホテルを早朝に出発して、R13で北に向かうと、濃い霧に包まれた。R13は、まっすぐで平らな道なので、霧で数メートル先しか見えない中を走っていると、自分が動いているのか、止まっているのか、よくわからなくなった。見える景色が何も変わらないままバイクにまたがっていると、ときどき、急に信号が現れて、少し驚いた。 熊野神社に着くころには、霧はほとんど晴れていた。凝った造形の狛犬の前を通って、長い石の階段を上がると、そこに本殿があった。茅葺屋根の、大きな本殿は、ずっしりとした重厚感

          幸せの尺度