理想と比べるんじゃなくて

雲海がよく出るスポットとかで、雲海が出ず、全然よくなかったな、ダメだったな、って機嫌の悪そうな顔をして、日の出も早々に帰っていく人を今まで何人も見た。

そりゃ毎日起こる現象じゃないから、見たいのも撮りたいのもわかる。
でも巡り合わせなものだから仕方ない。

なんで雲海が出ないだけでその土地を良くなかったって言って後にしていってしまうんだろう。
雲海しか価値のない土地なんてないのに。

雲海が出なくたって、日の出最高。
朝の太陽の光が遮るものなく自分にぶつかってくるあのエネルギーは、いつ浴びても幸せな気持ちになる。

いつまで経っても、美しいものは美しい。
最高だって、変わらずに思える自分でいたい。

理想と目の前を比べるんじゃなくて、目の前に広がる景色と全力で向き合って、感じた心や美しさをしっかりと撮れる人でいたい。