見出し画像

『約束の時』

おもむろに眼を開けば

疾風しっぷうは草原をつらぬき

山肌をけ抜けて天空へといた

ああ、木々のざわめきは、あの名前を呼んでいる

時が満ちる

熱き血潮が全身を打ち

勢いよき精神の広がりは万波ばんぱとなって、かの大地の目覚めを告げる

さあ! 空をあお

対流のなかに流れ舞う、自在なる白き造形の如くあれ

さあ! こぶしを握れ

きせぬ力は湧き上がる

さあ! 静かに、しかしまんして

力のままに立ち上がるがいい


無窮むきゅうにして本源なる魂の奔流ほんりゅう

おぼえていてくれたまえ、我がりし日の姿を


偉大なる光源は、地より

暗雲を退けて、天空に

大いなる波動は、大気をふるわし

人々は、未曾有みぞうなる生命に驚嘆きょうたんする


ああ、我らはいにしえより、我が胸中に知っていたのだ

我々はそのとうとき約束のもとに、この星に生まれ友情をわし合ったのだ

君の瞳よ、それは内なる生命をうつして、清浄せいじょうなる光をたたえていた……..






この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?