風景のレシピ #7“Symmetria”| nakaban 8 創元社note部 2022年8月14日 08:36 「旅と記憶」を主題に絵を描いている画家のnakabanさんが、風景画の制作過程をレシピ化するこころみです。序文はこちら。風景のレシピ#7 “Symmetria”調理時間:15時間材料:明るい部屋:ひとつ窓:二つオブジェ:ひとつ(今作ではピアノを使用)メキシコ絨毯:一枚大皿:一枚1.何もない部屋をつくり、素焼きのタイルを敷きつめる。2.対称、相似、均整をテーマに部屋をつくる。 窓を二つ開け、中心に大きめのオブジェを配する。 テーブルや大きな象の彫刻等。この場合はピアノ。3.両窓に鉢植えを置き、メキシコ絨毯を敷く。4.好きな場所に大皿を置く、もしくは立てる。5.左右の植物に水を与えて、できあがり。調理のコツ*左右対称は印象を越えた印象を引き起こす。しかしその均整はわずかに揺らいでいる。その理由はこの世界が回っているからである。symmetria…釣り合い、均整、対称を表す古代ギリシャ語。一つ一つ色合いの違う素焼きのタイル二つの植物は、互いに会話している白い大皿は、割れる日を楽しみにしているできあがり。クリックすると拡大して見られます。◎プロフィールnakaban (なかばん)画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。新潮社『とんぼの本』や本屋「Title」のロゴマークを制作。著作に『ダーラナのひ』(偕成社)『ことばの生まれる景色』(辻山良雄との共著、ナナロク社)『窓から見える世界の風』(福島あずさ著、創元社)など。好きなことは果樹栽培、ポストカード収集、そしてもちろん絵を描くこと。本を読むのが遅い。広島市在住。www.nakaban.com★「風景のレシピ」マガジンページはこちら#1 “眠たい海辺の町”#2 “石と流木のある部屋”#3 “松林の散歩者”#4 “夕景・手・オブジェ”#5 “通り”#6 “木立と川と蜃気楼の町”◎好評既刊◎『窓から見える世界の風』福島あずさ著、nakaban絵(創元社、2018年)『あの日からの或る日の絵とことば』筒井大介編(創元社、2019年) ダウンロード copy #写真 #イラスト #絵 #創作 #建築 #絵画 #美術 #部屋 #画家 #鑑賞 #風景画 #間取り #創元社 #nakaban #風景のレシピ 8