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20240405「転化上等卑下謙遜」

眼を閉じつつ
眼を開けて
眠たげな気持ちも
更に遠く
そして誘われる風から
山を下ろす
見たものすべてを
見ているわけではない
見たいものを見て
見たくないものを見ない
認識できないそれを
細々と見ていたら
いつの間にか
わたしを忘れて
別の視点で
支えている
目蓋を閉じてもひかりが射す

与えられた役割を演じつつ
それをずらしながら
違う様相を醸し出す
どれもが言いたげで
何も言わないけれど
発しているのは気づいているはず
それらの集合と抽出の練磨で
平常を保ちつつ
零れる金差を眺めている
どれもが貴重で
それでいて貪欲に貪る数秒時
掴み損ねたそれらを担保し
憧憬の眼差しと
よくある話しを聞き出している
ふんふんと聞きつつ流し
何かしらの相槌と聞き耳
含みをもたらしたまま眠っている

どれもがわたしならば
どんなにいいものか
わたしがいないとしても
それはそこにあっていて
それでいてわたしはどこにもいない
見ているその場所で
睨んだ凝視の再抽出で
粒子の細かさまで遡り
見つめられない僥倖を手に入れよう
それすらも再度零れ
反転しながら溢れ出す
転化上等卑下謙遜
起伏の多い地面をなぞって
その状況を歩いて行こう
目にしたもの聞いたもの
目に見えないもの聞こえないもの
合切に影とひかりを映している

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