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20240826「ロデオ」

風上から流れて
わたしを経由し
風下へ通り抜けて行く
どのわたしでもいいが
洗われた自分を通し
現実を受け取っている
空気の受け渡し
意識しないでいても
わたしの身体では
意味も与えずに
生存を延ばしている
来る時も来る時も
去る時も去る時も
気づけずに在って
それでいて目の前では
移ろいつつ
離れている

纏わり付くのに
拘泥するでもなく
ぼんやりしつつ
また精緻に集中している
それはまた別の範疇だとしても
傍らに在って
気づけないくらいに
もう空気の虜
見えないから無いのではなく
無いのに在ってしまう
そんな適当なスイッチを
入れたり切ったり
交互に摩り
また熱を体内に宿す
それらを以て
生き延べる術を
こんがらがるくらいに、もう透明

水浴びをして
汗を流し
少し冷んやりするくらいで
また汗が滴る
屋外に晒され
屋内には塵も積もる
窓を開けても暑いから
締め切った冷房で
平静を保ってるつもりでも
沸騰する血肉を平らげ
原野らしき意味を渉猟している
それも嘘
それだって気づけないくらいに
もう流れに乗っている
気にもしないのに
乗っけられたのも気づかずに
ロデオに合わせ踊っている

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