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20231214「わたしの後をついてって」

わたしの後をついてって
ほらほらそこじゃないよ
気をつけてって
言ってあげたいのだけれども
耳をかしてはくれないと
どんどんと先に行ってしまう
よくできたねって
言ってあげたいのだけれども
当然みたいな雰囲気で
転んでも痛くないみたいな
元気があるならいいけれども
心配だからって
こっそり手伝ったり
物音で合図したり
わたしではないわたしでも
気に掛かってしまうから
いつもそばにはいられないけれど
どこかで見守ってるとするのなら
どれだけ心強いかわたしは知っていない

わたしがあなたの立場なら
はて、どうするのだろう
逆に、あなたがわたしの立場なら
きっとそうはしないと思う
また逆に、わたしはわたしで
それをするのかもしれない
にわかにしょぼくれ
項垂れるその姿は
いつかのわたし
そしていつものあなた
どちらでもいいけれど
付かず離れず
わたしはわたしを鼓舞しては
舞い上がって
失墜の影さえも微塵にしてしまう
何がなくとも
肯定しつついやいやも含み
かえっこしてもいいのだと
そうあなたは言うかもしれない

取りも直さずに
進んで行くから
いつでも置いてけぼり
明るい灯火の強弱で
わたしも輪郭を強めて
あなたもまたそれを感じることでしょう
小さなそれでも浮かび上がり
いつの間にかいなくなっても
前しか向かないのなら
陰影のどこかに手を伸ばし
どこどこここどこ
そこここに居るよって
見え隠れしつつ
それ自体は見えないのだけれども
きっとそれらしい眼差しの先に
あなたが在るとするのなら
わたしはきっと大丈夫だと
そう思えた時に笑みを抱えつつ
さよならの準備を淡いに聞いておこう

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