見出し画像

小説執筆スランプに陥った時の体験談

今回はこちらの動画のテキスト版になります。

こんにちは、染島です。16年書き続けてきましたが、山あり谷ありの執筆生活でした。
今日は体験談として、自分がスランプになった時の話をしようと思います。

スランプになるまでの経緯は、だいたい以下の流れです。5つのパートに分けて話します。

①オンラインコミュニティに参加し、オフ会へ
②コミュ内のコンテストで上位入賞
③ よりよい作品を目指して多くの意見を鵜呑みに
④再びコンテスト参加、迷走期へ
⑤ コミュニティから離れ、活動休止状態に

①オンラインコミュニティに参加し、オフ会へ

事の始まりは2011年。当時SNSの主流だったmixiで小説を書いている人向けのオンラインコミュニティに参加しました。当時はまだ自分の周囲に創作仲間が少なく、こういう集まりはすごく魅力的に見えたのです。

しかも、東京都内を中心に月1ペースでオフ会を開催しているということで、かなり活気のあるコミュニティでした。「これは参加しなきゃ!」ということで当時の染島は迷わずオフ会の参加申請を出しました。

②オフ会のコンテストで上位入賞

オフ会に参加することで、勉強になった部分は沢山あったと思います。自分と同じアマチュア作家の作品をこれほど多く読む機会は今までなかったし、そこから様々な意見を交換できるのもすごく新鮮でした。何より、作家として研鑽を積む同志ができた。それが一番でした。

それから、オフ会への参加を続けて半年ほど経った頃。会の中で小説コンテストが開かれることになりました。
最初は出るつもりはなかったものの、ある時に「これを投稿したらいけるんじゃないか?」というアイデアをふと思いつき、投稿。

このコンテストはオフ会参加者が読者採点を行って優勝を決めるシステムでしたが、僕はなんとこれで準優勝を獲得。
染島、完全に有頂天になりました。

③よりよい作品を目指して多くの意見を鵜呑みに

見事好成績を収めたコンテスト終了後、参加者全員に評価シートが渡されました。

自分は準優勝なので、きっと絶賛の嵐に違いない!

そう思っていた若かりし頃のイキり染島ですが、いざ受け取ると好意的な意見と同じくらい改善を求める意見が見受けられました。

有頂天だった気持ちは一気に沈みましたが、それでも僕は立ち上がりました。そして、思ったのです。
この意見を全て受け入れて、必ず次回に活かそう、と。
今思えば、これがスランプの入り口でした。

④再びコンテスト参加、そして迷走期へ

とにかく、自分はすべてのアドバイスを吸収しようとしました。それこそが、レベルアップの近道だと信じて。

そして、再びやってきた小説コンテスト。
やれるだけのことはやった。
きっと、次こそは優勝を狙える。
最低でも、また上位には食い込めるだろう。
ところが、蓋を開けてみたら今回は上位にも食い込めず、だいたい真ん中あたりの順位に。
自分の自信は、大きく揺らぎました。

失意のコンテスト終了後、また作者に送られてくる沢山の批評コメント。
再び僕は、それらの全てを受け入れようとしました。オフ会に参加している多くの人から、アドバイスを聞こうとしました。どんどん自分が他人の意見に縛られてがんじがらめになっていることに気づかないまま。
徐々に、僕は小説を書く喜びを見失い始めていました。

⑤コミュニティから離れ、活動休止状態へ

こう書いてはいけない。
ああ書いてはいけない。

いつの間にか、他人の意見に基づいた制約ばかりに囚われるようになった自分がいました。長編は未完のままお蔵入り。短編でも書き始めては消しての繰り返し。時にはテキストファイルを何時間も開いたまま、とうとう1文字も進まなかった日もありました。

そんな中で、三たび参加したコンテスト。投稿作は何かに縋るような思いで、期限ギリギリに書き上げて投稿しました。
結果、真ん中より下の順位。今までで最低の結果でした。

ああ、これは書き続けてもどうにもならない。

限界を悟った僕は、執筆に関わる全てを投げ出し、筆を置くことにしました。そのコミュニティからも、僕は何も言わずに姿を消しました。
これが、自分史上最大のスランプと活動休止までのお話でした。

まとめ

それから、僕は小説執筆を再開するまで約1年ほどかかりました。
他人の意見は、確かに大事です。

でも、やはり小説を書く上で一番大事なのは、「自分が書いていて楽しいか」

これが大前提だと思います。
不特定多数の意見に左右されるよりも、自分がワクワクするストーリーを軸に据えましょう。僕は遠回りして、どうにか自分が書きたい物語を見つけました。

自分が書きたい物語は何か。
自分がワクワクする物語は何か。

今、小説が書けない人はもう一度、その原点を見つめ直してみてはどうでしょう?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?