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水中運動のすすめ~水の特性を生かし脳・神経・筋肉・循環系への刺激をいれる~

Wellness健康トレーナーの森 雫です。

重力のある地球に暮らす私たちは、普段、脳と神経、筋肉がうまく連携して身体をコントロールしながら動いています。

年と共に知らず知らずのうちに筋肉や脳や神経の細胞が衰え、疲れやすくなったり、重力から体を支えてくれている筋肉の低下や使い方の癖や偏りなどによって生じる筋肉バランスの乱れなどが身体のゆがみを生じ、痛みや動きずらさ、そして循環不良やよくわからない不具合など身体機能に支障を及ぼすことが多くなっていく悲しい現状…。

そんな時に、低体力でも膝や腰、肩、股関節などに痛みがあっても始められるのが水中運動です。もちろん機能改善や体力アップだけでなく、やせたい方や健康を維持したい人、スポーツ愛好家などその目的に応じていろんな形で活用することもできます。

重力に耐えうる筋力をつけていくうえでは、陸での運動の方が効果が高いのですが、水中では神経系への刺激や脳細胞の活性化、バランス能力の向上など皮膚感覚からたくさんの刺激を入れ、脳と神経と筋肉を目覚めさせ再構成していくことにとても効果があります。

今回は、水の特性をもとに、バランスの取れた身体づくりに大いに貢献してくれる水中運動、特に水中ウォーキングやアクアエクササイズの魅力をご紹介していきます。

アクアエクササイズはボールやヌードル、ゴムやビート盤なども使って楽しく行うものもあります


水の5大特性

水には、「水温」「水圧」「浮力」「抵抗」「流れ」といった陸にはない性質があります。ひとつひとつ見ていきましょう。

①水温
人間の体は、自分の体温よりも低い温度の水の中に入ると、たちまち体温を奪われてしまいます。それは水の特性として空気よりも約27倍も熱を伝えやすいことに理由があります。

私たちの身体はそれに対して、体の中のエネルギー生産を高めることで体温を上げ、維持しようとする力が働きます。

嬉しいことにそれにより脂肪も燃えますし、自律神経に影響して免疫力アップにも貢献してくれます。

心拍数を下げる効果もあり、陸に比べて10~17くらい下がり、血圧の安定や体温調整機能が活発に働くようになります。

プールを続けると風邪をひきにくくなるなんて子供のころに効いたことはありませんか?その理由がここにあります。

だいたい一般のプールの水の温度は29.5~31℃くらいの交感神経が活発に働く適温に設定されています。プールのまわりのお部屋の温度も冬でも30℃くらいになるよう調整されていますから、寒い季節でも大丈夫です。
あたたかいお風呂の温度のウォームプールが併設されているところも多いですよ。

歩くコースや泳ぐスピードなどによってコースが分れている場合もあります

②水圧
水の中では、からだのいろんな向きから均等に水圧がかかります。水圧は水深に比例して大きくなり、足の血管やリンパが刺激され、むくみが解消されるだけでなく、下半身から心臓へ戻る血液の循環が自然と良くなります。

プールに入るとトイレが近くなるのは、腎臓のまわりの血液量が増えて腎機能が活発になる水圧の刺激の関係です。

また水に入ると胸のあたりの水圧がかかり、すこし最初は息苦しいかんじがしますが、それは適度な負荷となり、呼吸筋を鍛えてくれます。水圧によって横隔膜が押し下げられて息が吐きやすくなり、腹式呼吸を推進してくれます。

腹式呼吸は身体の隅々まで酸素をいきわたらせ、血液循環をスムーズにしてくれます。

③浮力
水の中は、宇宙にいるように体が軽くなります。プールから上がると逆に身体がすしりと重さを感じます。ああ、重力の世界に帰ってきた感覚。笑

浮力とは、水の中での上向きに働く力ですが、体重はだいたい膝までで自分の体重のマイナス30%、腰までで半分、胸まででマイナス70%くらいになります。体重を支えてくれていた筋肉が緩んで、陸よりも関節に負担をかけずに運動できる理由がこれです。

陸上でジョギングなどをしたときに膝にかかる負担は体重の約3~5倍と言われていますが、水中では首までつかれば膝の負担は約10分の1くらいになります。ですのでリハビリテーションとして安全に効果的に運動が出来るので活用されています。

血液循環が良くなるので、痛みの改善やストレッチ効果、リラクゼーション効果も感じていただくことができます。末梢神経の過敏性も軽減させるという研究結果もあります

ぷかぷか浮かぶ気持ちよさは極上です

④抵抗
水が押し戻そうとする力。それが抵抗です。水中では陸上ほど自由に身体を動かすことができないのは、水の粘性、密度があるためです。水の粘性は空気よりも約44倍強く、密度は空気の約800倍と言われています。

動きが早ければ早いほど大きな抵抗となり、ゆっくり動かせば抵抗は小さくなるのはこのためです。運動量を決める要素となります。

またカルガモのお母さんが子供たちを運んでいくような抵抗の力もあって、体力のない方は体力のある方の後ろにいると、スムーズに歩きやすいといった裏技も使えます。

抵抗には粘性、形状、波動、乱流、渦抵抗などいろんな種類があります

ですので、その方の体力に合わせて、3次元に働く負荷を自分の意志で自由にコントロールできるのが水の運動の魅力でもあります。

⑤流れ
水には流れがあります。この「流水」効果は、陸とは比べ物にならないほど皮膚への刺激があり、この刺激が脳や神経の刺激につながっていきます。脳の運動や感覚野から運動野そして神経活動が活発になり、筋肉を含めた体全体に刺激が入ります。

この流れる水の中では、陸で優位に使っている大きな筋肉群ではなく、自分を支えてくれている骨のまわりの小さな筋肉群が反応します。

自分の軸となり支えてくれる筋肉が活性化していくと、片足でのバランスがとりやすくなったり、ヒートショックプロテインと言われる自分の細胞を回復するお手伝いをしてれるタンパク質が体内で作られるという素晴らしい効果も実はあるのです。

また手のひらで皮膚をさすったり押したりするマッサージ効果のような血行促進効果もあるので、ここでも痛みの改善やストレス解消、疲労回復効果も見込まれます。

脳も神経も筋肉も血液循環も流れてつながってHAPPY


5つの特性をみてきたように、水中運動は身体のまるごと全部にいい刺激が入っていきます。

そしてさらにいつも同じ動きではなく日常にはない3Dの様々なバリエーションの動きをしていくことで、より身体全体が活性化していきます。

筋力が低下しがちな高齢者の方や、脳からの疾患系でよりリハビリを頑張りたい方、関節に不安があってなかなか運動に踏み切れない方、立ち仕事や同じ姿勢を繰り返すオフィスワーカーの方、脂肪を燃やしたい方などに大変効果があるのが水中運動です。

★アクアエクササイズの実証されているトレーニング効果
・心臓血管系循環機能の向上
・力・パワー・筋肉持久力の向上
・関節可動域の向上
・痛み、筋肉けいれんの軽減
・代謝率の向上
・血圧低下または安定
・心理学的ウェルビーイング(良好状態)
・リラクゼーション効果

ミズノアクア資料より

水着を着るのが抵抗があるとか、寒いのは苦手だからとか、プールや海に行くまでに最初はハードルはあるかもしれませんが、逆にプールに入ると水からあがった後に、水着がゆるくなったり、体のサイズがしまったり、身体がポカポカしてきたりしますので、一度トライしてみるとまたやりたくなるかもしれません。

プールに通い始めたら「風邪をひきにくくなった」「寝つきが良くなった」「喘息が楽になった」「アトピーが改善した気がする」「体力がついた」などの声もよく聞きます。

運動は交感神経を優位にします。そしてそのあと反作用で副交感神経が優位になるという自律神経の切り替えのオンオフがしやすくなり、安定をしていくことで、身体の中の自らを健康にするスイッチがはいっていきます。

プールは泳ぐところという認識の方が多いかもしれませんが、ほとんどのプールでは歩くコースが設定されており、歩いたり水の中で自由に動いたりということもしやすくなっています。

スポーツクラブなどでは、アクア系のエクササイズのレッスンなどもあり、その方の体力に合った形でお水の中でダンスしたり運動したりが楽しく出来るように工夫されています。

様々な健康力アップにつながっていく運動の選択肢のひとつとして、水中運動にも是非取り組んでみませんか?

身体だけでなく、心や頭にも心地よさを与えてくれますよ!!

お水でHAPPY!!

最後までお読みいただきありがとうございました。

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