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『ごめんなさい』から始まる事。

こんにちは😃北海道十勝で、児童養護施設出身、少年院出身の青年達の自立をサポートするNPO法人スマイルリングの青年達との日常をnoteしています。

身体がモリモリと大きく、
タトゥーや入れ墨の入っている子もいる
ヤンチャなうちの青年達ではあるが、
私からすれば、皆んなただの子供だ。

どうでもいい隠し事をしたり、
よく約束を破る。

やれやれ、というような事を
しょっちゅうやらかすのではあるが、
面白い程、必ずバレる。

何故なら大抵、
『言わなきゃならない事があって…。』
そう言って、
自分から“白状”するのが常だからだ。

彼等の事が本当に可愛いくて
じーっと彼等の顔を覗き込む私に、
嘘や隠し事なんか、
そうそう通用しない。

彼等も本当はそれを
ちゃんと分かっているのだ。

『ごめんなさい…。』
大きな身体を丸め、項垂れて、
手や声を震わせながら、

しおらしく
そう言う彼等の頭を
『そうかぁ〜。』と
グリグリ撫で回す。

それでも懲りずに
『お母さんには内緒だぞ!』
『ちあきさんには、言うなよ!』
とやっている彼等に、

『私はアンタ達に、
 いっつも嘘をつかれてるけどね。
 私はアンタ達に
 絶対嘘はつかんよ!!』

そうドヤしつけながら、
バレたかな、バレて無いかな?と、
ちょっと不安気な顔の彼等と
いろんな事を話して過ごす。

そうしているうち、
やっぱり、
『あのね、実は…。』となるのだ。

彼等は何とか
自立していかなければならない。

悪い事ばっかりしている子は、
もうそんな事と決別して、
しっかりと、
生きていかなければならない。

頼れる親が彼等には居ないのだから、
自分の力で生きていけるように
いろんな事を頑張らなければならない。

その為に必要な事、
経済的な事とか就労に就くなど
様々な事があるのだけれども、

彼等には、親じゃなくとも、
例え何があっても彼等を見捨てない、

そんな大人も世の中には
ちゃんと存在する事を
しっかり心に刻んで欲しいのだ。

安心して心を開き、
本当の事を話す事が出来るようになる。
それは案外、難しい事だと思う。

世の中には様々な人間がいて、
うっかり、心を開いたばかりに

心が傷つけられるような、
とんでもない目に遭う事も
あるかもしれない。

スマイルリングに辿り着く前、
大人にとんでもない目に
散々あわされてきた彼等は、

大人をそんなに簡単に信用しない。

“付く人”を間違えたばかりに、
人生を棒に振る事だってあるのだ。

ただ、彼等には、
本当に自分の事を思ってくれる人の事は、
分かるようになって欲しいのだ。

そして間違えてしまった時には、
『ごめんなさい』と謝って、

その人から離れてしまわないように
また一からでも、
頑張れるようになって欲しい。

大切な人の事は、
大切に出来る人になっていって欲しい。

そういう人間は、
きっとちゃんと、
幸せな人生になれると思うのだ。

申し訳無さそうな顔。
泣き出しそうな顔。
へへへと笑う顔。

懲りない彼等との攻防戦は
これからもまだまだ続く。

それを乗り越え乗り越え、
彼等との真の信頼関係が
育まれていくと信じているから、

私も全然懲りないで
今日もあの子達と会いに行く。

ただそれは、
私が特別強い人間だから
出来る訳では無くて、
彼等に何かあった時には、

『堀ちゃん〜!!あのね…。』と
どんな話しでも何でも聴いてくれる、

理事長の堀田がどっしりと、
柱の存在で居てくれるからこそだ。

彼等が本当に厄介な事になった時には、
やっぱり、堀田がどーんと出てきて、
彼等とガチンコ対話をしてくれる。

その効果は効果抜群だ。
もう、迫力が全く違うのだ。

私にもその絶対の安心感が無ければ、
ヤンチャ過ぎる彼等の事は
どんなに愛していたとしても、
まず守ってはいけないと思う。

『ごめんなさい』

『分かったよ』

まだまだ成長していく青年達とは、
そこを繰り返して、
深まる関係があると感じている。


NPO法人スマイルリング
理事 ののむら ちあき💫✨


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