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共通認識のつくりかた|新規サービスBiscuetをつくるときにやったこと

スマートキャンプ デザインブログ デザイナー/エンジニアのhaguriです。

弊社では、インサイドセールスに特化したCRM「Biscuet(ビスケット)」という新サービスを開発・運営しています。

※インサイドセールスとは「見込み顧客(リード)に対して、メールや電話、Web会議ツールなどを活用しながら非対面で営業活動を行う内勤型の新しい営業手法」のことです。
参考:ボクシルマガジン

Biscuetのサービス開発は下図のような3つのチーム、計7人で行っています。

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考えていることは、チームによってバラバラです。ただ、サービスを作るうえで大切なのは、メンバーそれぞれの考え方の根本となる「サービスに対する認識の共通化」です。

Biscuetというサービスの存在意義(なぜ作る必要があるか)や、どのようにユーザーに提供されるといいのか、今後どうなるべきかという未来像など、認識が揃っていると、サービス開発に関する考え方や意思が統一されます。これによって、サービスのどの部分にフォーカスしていくのかや、どういう議論をしていくのかが明確になり、スピードも質も高い状態で開発できます。

今回はサービスの共通認識を作るためにつくった2つのものと、作る過程の一部を紹介します。

つくったもの

1. VisionやMissionを記した「ブランドブック」

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ブランドブックとは、「Biscuet」というブランドを通して実現したいことを社内用に記したものです。

このブランドブックは印刷物として配布しているわけではなく、Figmaで作成をしてアクセスできるURLを共有し、関係する人ならどこでも誰でも見られます。

このブランドブックをきっかけに、「Biscuet」のVisionやMissionを関係者全員で共通化がなされるようになりました。

2. デザインコンセプトが書かれた「スタイルガイド」

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スタイルガイドとは、ブランドブックを元に作りました。ブランドブックにあるVisionやMissionを実現するための具体的な表現方法が書かれたものです。

ロゴや色のコンセプト、その定義だけでなく、実用時の指定も記載しています。私たちが共通化された内容から逸脱することなく、正しく表現をするためのものです。

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ブランドブックやスタイルガイドは共通認識を具体化したものですが、次はこの共通認識をどう作ったのかという「共通認識のつくりかた」の話をしていきます。

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過程1:インセプションデッキ

※インセプションデッキとは、プロジェクトの目的や価値を定義し、プロジェクトとチームの方向性を一致させるためのドキュメントです。

詳しく知りたい方は、以下スライドを参考にしてください。

インセプションでは10個の項目からできていますが、今回は以下のスケジュールで5個だけをピックアップして実施しました。

■Biscuet インセプションデッキ 初回スケジュール

10:00 - 10:15 説明
10:15 - 11:15 我われはなぜここにいるのか
11:20 - 12:20 エレベーターピッチを作る
12:20 - 12:30 休憩 & UberEats受け取る
12:30 - 13:30 パッケージデザインを作る(お昼食べながら)
13:30 - 14:30 やらないことリストを作る
14:30 - 15:15 何を諦めるのかをはっきりさせる
15:15 - 15:45 振り返り

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完成したものが以下の画像です。口頭で話し合ったものをFigmaでデータ化して関係者に共有しています。

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過程2:話し合い

作成した内容を元に、さらに共通的な言葉にするために、ブランドブックづくりをしていきます。

以下の項目を関係者全員で集まり、再度話し合います。

・なぜ、Biscuetはあるのか
・Biscuetがすべき「Mission」とは
・Missionをどう達成するのか
・Biscuetの「Base」とは
・Biscuetの「Value」とは
・Biscuetらしさとは

まだ作成途中であり、内部資料のため公開はできませんが「Biscuetはなぜ必要なのか」といった前提から、「Biscuetが提供するValue」や「Biscuetらしさってどうすればでるんだろう」といった具体的なふるまいまでをみんなで考えていきました。

過程3:まとめ、共有

考えた内容は、Figmaを使用してデータ化していきます。

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まとめ

よかったこと

プロダクトを作っていくうえで大切な「なぜ」の部分から「どうやって」の部分までを関係者で共通認識が作れたことは良かったなと思いました。

これからの課題

実は今回のブランドブックを作成したのが半年前です。その間にがらっとメンバーが入れ替わったチームがあり、今回作成した内容が同じ温度感で共通認識を持てていない可能性があります。

そのため、これからの課題としてブランドブックの内容をどうやって入れ替わるチーム内で継承して浸透させていくのかを考えていかなければいけません。

WRITER : 葉栗 雄貴 / haguri ( SMARTCAMP Designer&Engineer )
EDITOR : Yuta Morishige ( SMARTCAMP / Designer / @Morishige.Yuta )


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