Local Gender Magazine Sapporo 小さい空を、のぞいたら。

札幌市男女共同参画センターでは、札幌で暮らしたり、働いたりしている人たちを中心に、ジェ…

Local Gender Magazine Sapporo 小さい空を、のぞいたら。

札幌市男女共同参画センターでは、札幌で暮らしたり、働いたりしている人たちを中心に、ジェンダーについて感じていることや、想っていることを、書いてもらうことにしました。 運用ポリシーはHPよりご覧ください。 HP:https://www.danjyo.sl-plaza.jp/

マガジン

最近の記事

誰もが安心して参加できる場を目指して

毎年秋に札幌市中心部で開催されるNoMaps。 今年「アンチハラスメント ポリシー」を策定されたとのこと。 北海道内のビジネスイベントでこのような取り組みは初めて、ということで、策定までの経緯やそこに込められた想いをお聴きしました。 インタビュー 廣瀬 岳史さん(NoMaps実行委員会事務局長) 大学卒業後、民間企業を経て民間シンクタンクに入社。以降10年に渡り、道内自治体の政策立案や地域活性化事業の運営等に従事。その後、現場により近いまちづくり系の会社に籍を移して、地域

    • 男女共同参画とは

      「ジェンダー」「多様性」「LGBT」… これらのワードは昨今よく耳にするようになりました。 「女性活躍」とか「男性育休」なんて言葉も同様かと思います。 国単位でみてみると、 「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が4月から施行されたり、 「結婚の自由をすべての人に訴訟」の札幌高裁で同性間の婚姻を認めないことは違憲であるという判決が下され、最高裁への上告が決まったり… というような動きがみられています。 私たち、札幌市男女共同参画センターの職員は「男女共同参画社会」

      • オンライン座談会「包括的性教育を語ろう!」

        札幌市、そして北海道全域で、誰もが等しく性について教育の機会や情報・ケアへのアクセスを得られるようにしていきたい——そうした思いで、公益財団法人さっぽろ青少年女性活動協会(札幌市男女共同参画センター指定管理者)では今年度、北海道内外の有識者との意見交換会「ほっかいどう性教育会議」を開催いたしました。  参加していただいた構成員の多くは、北海道内で包括的性教育(※1)を実践されている方々です。会議を実施してみて私たちは初めて、北海道にこんなにも包括的性教育の普及を目指す方がい

        • みんな違ってそれでいい。学びは豊かな社会をひらく|元IT会社社員・中川朋恵さんインタビュー

          みなさんは「ジェンダー」という言葉から、どんなイメージを思い浮かべますか? 難しそう、面白そう、よくわからない……。 一人ひとり想いや考えが異なるからこそ、センターでは、ジェンダーについて学ぶ場をつくり、お互いの考えを共有する時間を大切にしています。   元IT会社社員の中川さんは、センターの主催事業によく参加してくださる方のお一人です。組織という枠をこえ、さまざまな学びを楽しんでいるという中川さんですが、ジェンダーを学びはじめたのは、社会人になってからだったといいます。  

        誰もが安心して参加できる場を目指して

        マガジン

        • #読書の秋2020#ジェンダー:小さい空を、のぞいたら。
          3本
        • 教育編:小さい空を、のぞいたら。
          4本
        • セクシュアリティ編:小さい空を、のぞいたら。
          4本
        • 働き方編:小さい空を、のぞいたら。
          4本
        • 介護編:小さい空を、のぞいたら。
          5本
        • ジェンダー入門編:小さい空を、のぞいたら。
          4本

        記事

          今、この場で何が起こってる?感じたことを伝えあう対話で未来が変わる|対話の場づくり屋SNUG代表・長谷川友子さんインタビュー

                みなさんは、日頃からジェンダーにまつわることを話したり聞いたり、考えたりしていますか?特定のコミュニティ、たとえば職場や友人同士で話ができているという方もいらっしゃるかもしれません。   でも一歩外に出ると、なかなか話す場がないな、話しにくいなと感じることはありませんか?「私が気にしすぎてるのかな?」「こんなこと考えてるのって私だけかな?」とひとりでモヤモヤしてしまうこともあるのではないでしょうか。   ジェンダーについて安心して話せる場所をもっと増

          今、この場で何が起こってる?感じたことを伝えあう対話で未来が変わる|対話の場づくり屋SNUG代表・長谷川友子さんインタビュー

          一緒に悩んで、怒って、悲しんで。答えのない問いを抱えながら生きる~20代の記者と支援者からみた若年女性の姿~

          若年女性が孤立した状況から悲しい結末を迎えてしまった、そんな事件が今数多く起きています。背景をたどると「支援機関の存在は知っていた」というケースは少なくありません。 HBC北海道放送の貴田岡結衣さんは、現在23歳。2022年6月に起きた、JR千歳駅のコインロッカーに乳児が遺棄された事件に記者として関わったことを機に、若くして妊娠した女性への取材を続けてきました。 ドキュメンタリー番組「閉じ込められた女性たち」 https://youtu.be/ViCU4i4yUjM?si

          一緒に悩んで、怒って、悲しんで。答えのない問いを抱えながら生きる~20代の記者と支援者からみた若年女性の姿~

          「令和5年度オンラインフォーラム」#SAPPORODIVERSITYFORUM 開催 

          札幌市男女共同参画センターではこの度、札幌がダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンが実現した街になる未来を目指し、札幌市内の経営者や人事労務管理担当者等企業向けと、市民向けセミナー・講演を組み合わせて実施する「オンラインフォーラム」を開催します。様々なテーマで全13回実施しますので、ぜひご参加ください。 ●「令和5年度オンラインフォーラム」#SAPPORODIVERSITYFORUM 開催         【会場】オンライン(zoom) 【受講料】無料 【申し込み

          「令和5年度オンラインフォーラム」#SAPPORODIVERSITYFORUM 開催 

          新しい色を知り、「当たり前」を選び直すことで彩りある世界が見えてくる|山中康裕さんインタビュー

                  「空の色といえば?」 そう聞かれて思い浮かべるのは、何色でしょうか。   代表的な色は「スカイブルー」とも呼ばれる、明るい青。 夕暮れのオレンジ色や茜色を思い浮かべる人もいるかもしれません。   刻々と表情を変えていく空の色には、心を捉える不思議な魅力があります。       では、もしあなたが「青色しか見えない人」として生まれたとしたら、空はどのように見えるでしょう?   そこにあるのは、明暗や濃淡だけがあるグラデーションの世

          新しい色を知り、「当たり前」を選び直すことで彩りある世界が見えてくる|山中康裕さんインタビュー

          自分らしさとはなにか| 粥川 愛生

          こんにちは。はじめまして。 今年の4月から新社会人、そして札幌市男女共同参画センターの職員となった 粥川愛生(かゆかわめい)です。 今回のnoteでは私の自己紹介をさせていただきつつ、男女共同参画について一緒に考えていただけたらと思います。 __________________________________ 幼少期を岩内町で過ごした私は、とにかく体を動かすのが大好きだった。 友達や弟とクワガタやカブトムシを求めて山や崖を上ったり、泥だらけになって遊んだりするのが日常だっ

          男女共同参画週間|橋本 悠貴

          こんにちは。 そして、はじめまして。 今年の4月から、札幌市男女共同参画センター職員の一員となった 橋本 悠貴(はるき)です。 よく、(ゆうき)と間違えられてしまうのが私です。 気づきやきっかけ いきなりですが 皆さんは、6月23日(金)~6月29日(木)の期間が何と呼ばれているか知っていますか? それは… 「男女共同参画週間」です。 毎年6月23日から29日までの1週間は、「男女共同参画社会基本法」の制定を記念してつくられた週間で、「男女共同参画週間」「Gender

          この3年間のこと。│阿部 更

          息子が保育園に入園して3年。 私はいつも自問自答してきた。 「ママと一緒にいたい」 「今日は何時に帰ってくるの・・?」 まだ幼い息子にこんなことを言わせて、私は母として失格なんじゃないか。 私が働き続けることは息子の幸せと引き換えになっているんじゃないか。 泣き叫ぶ息子の手を振り払って、逃げるように保育園を出て、 会社へ向かう地下鉄の中、いつも自分に問いかけた。 私の両親は教員で、2人とも仕事に誇りをもって働いていた。 でも、お母さんはいつも「どうして私ばかり・・」と泣

          コロナ禍の子育て家族の生活と貧困|保田真希

          2022年10月に札幌エルプラザ情報センターで実施した「エルプラシネマ」に向けてコラムをご執筆いただきました。 1.貧困みなさんは、「貧困」という言葉を聞くと、どのような人や生活を思い浮かべますか?近年、子どもの貧困、女性の貧困、高齢期の貧困など、貧困に対する関心が高まっています。 しかし、貧困は特別な人に限った話ではありません。程度の差はありますが、誰もが貧困のリスクを抱えています。例えば、高齢期の貧困は、年金の問題、現役世代の働き方が関係しています。女性の貧困率は65歳

          コロナ禍の子育て家族の生活と貧困|保田真希

          多様と未来|小路 楓

          こんにちは。 北海道地方ESD活動支援センター/EPO北海道の小路(しょうじ)といいます。 ESDのほかには社会教育、学校教育、中間支援、プロセスデザインをキーワードにお仕事をしています。 大学院生時代からお世話になっている「環境」や「SDGs」で働く業界の方が飲み会で冗談言いながらも楽しそうに仕事の話をしているところを見て、この人たちと仕事がしたいと思い立ち、今に至ります。 だいぶざっくりしたSDGsとESDの話SDGsやESDの説明は対象ごとにいろんな切り口でなされます

          「らしさ」に縛られてきた自分に気づく一冊|下川原清貴

           私は25歳で転職し現在に至っている。それまでは民間の営業職だったこともあり、ジェンダーのことはほとんど意識をしてこなかったし、そもそもジェンダーという言葉すら知らなかった。 私が仕事をしていた営業所の女性社員はそのほとんどが事務職で営業職は男性だけだったように記憶している。当時は、今の時代なら確実にハラスメントだろうと思われる言葉が日常的に飛び交い、営業成績を上げるために夜遅くまで働くのが当たり前とされる時代だった。 確かに体力的にも精神的にも厳しかったが、その時の私は

          「らしさ」に縛られてきた自分に気づく一冊|下川原清貴

          もう、空気も顔色も読まなくていい。ただの“個人”が自分らしく生きるために ~田嶋陽子『愛という名の支配』に出逢いなおして~|本間 恵

          田嶋陽子/著『愛という名の支配』 1992年、太郎次郎社より初版刊行。 2005年、講談社にて文庫化。(講談社+α文庫)刊行。 2019年、新潮社にて文庫化。(新潮社文庫)。2020年2刷。 そう、2019年11月に新潮文庫で復刊された本書が、図書館の「ジェンダー」棚でよく動いていることに気がついたのは今年になってからでしょうか。 (注 : 現在私が勤務する図書館では貸出をしないため、表紙を見せて置いてある本を誰かが読んでいるとその場所が空白になり、返本の際にチェックしやす

          もう、空気も顔色も読まなくていい。ただの“個人”が自分らしく生きるために ~田嶋陽子『愛という名の支配』に出逢いなおして~|本間 恵

          《理解》って何だろう? ボーイ★スカート|藤井 ももこ

          性別、年齢、学歴、国籍、セクシュアリティ等、あなたは日常の中で「少数派」になる瞬間はあるだろうか?私はある面で自分が少数派だと思っていて、答えたくない話題や質問が周囲から出ることがある。 そんなときによくやるのが、愛想笑いをして曖昧に流す。 理解してもらえるか分からないリスクを負ってまで、「普通」であれば言う必要がない説明をしたくないし、「そういう人」とレッテルを貼られるのが怖いからだ。 でも、何とかその場を切り抜けてひと安心、するわけではない。 帰宅後、なぜあんな不快な

          《理解》って何だろう? ボーイ★スカート|藤井 ももこ