【architecture】Tokyo Apartment｜藤本壮介

ある建築家さんがFacebookでこの建築について投稿したことがちょっとした炎上になっていた

東京都板橋区にある『Tokyo Apartment』という共同住宅である
2010年に完成した、建築家の藤本壮介氏が設計した木造三階建ての建築だ

家型の建物を積み重ねたファサードは完成当時も話題になった
私も幾度となく近くを通った際には外から眺めては色々と考えさせられた

この建築家さんの投稿は、この奇抜な建築の良し悪しを語りたい訳ではなくて、ただ建築家として考えさせられることがある程度であったが、方々の建築家から、
『あれは建築家のエゴだ！』
『パロディだ！』
『形遊びの為に建築を作っていいのか？』
といった批判的な意見や
『ある意味面白い試みである』
『つくろうとする勇気がすごい』
など好意的や中間的な意見まで様々のようだ

果たしてこの建築が『アリ』か『ナシ』かの議論をここでするつもりはないし、私には分からない

もちろん、性能的に雨漏りをしたり、耐震性が劣ったりするようであれば論外である

それは街中で超奇抜なファッションをしている人に、そんな格好はしちゃイカンと注意するようなもので無意味な議論のように私は思う

もちろん、超奇抜なファッションでも隠すところを隠していない場合は論外であるが

実際、この投稿をした建築家さんもそんな不毛な議論をしたくてあげたわけではないだろう

なんでそんなにムキになって、『建築家のエゴだー』っと騒ぎ立てるのか分からないが建築にはそういう思想の人もいるのだ

現在、このTokyo Apartmentは、当初のオーナーさんが売却してしまい新たなオーナーが管理しているニュースを聞いたことがある

内部はジャングルジムのようになっているらしい
図面では見たことがあるが実際に体感をしたことはないので分からないが、住んでみたら意外と面白いなんてことがあるかもしれない

この建築はある個人のオーナーが納得をし自らのお金で建てた建築である
奇抜ではあるが、街並みを極端に乱している建築には思えない
入居者がいなかったら困るのはオーナーさんだから自己責任ということを考えると必ずしも他人に迷惑を掛けている建築には思えない

建築家の中には、こんな建築をつくると学生が真似をするから良くないと言う人もいる

芸能人の不倫騒動に、嬉しそうに偉そうなコメントをするコメンテーターの如く、バッシングをする建築家が多いのは、自分の建築を正当化したいのかもしれないが不毛な議論のように感じる

アリかナシかは分からないが、これだけ議論を巻き起こせる価値のある建築であることは間違いない