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物食日記

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美味しいもの、美しいものが好き。 散歩とスナップに夢中。
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2023年1月の記事一覧

八丁堀で冬鳥観察

八丁堀で冬鳥観察

佃島に一泊した翌朝は八丁堀、亀島川のほとりまで歩いてパンとコーヒーで朝食。このお決まりパターンの習慣をなんど書き連ねてきただろう。

いい加減に仕舞いにしたらと思うものの、「Cawaii Bread & Coffee」のテラス席で憩い、水流を眺め穏やかなひとときを楽しむたびに新たな悦びを見いだせるから飽きはしない。

昨日の日曜日もまたオオヤミノルさん率いるKAFE工船の『アメリカーナ』と焼きたて

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月島、サイゼの夜

月島、サイゼの夜

佃島の実家にステイする晩は決まって隣町、月島の裏通りに佇むトラットリア「サイゼリヤ」をひとりで目指すようになった。前にも書いたが、周辺は幼馴染が暮らしていた昭和初期の長屋地域。郷愁を覚えると同時に、下町情緒あふれる半世紀前に還る懐かしい心持ちになれる。

ハウスワインを500mLデカンタで頼んでまずは喉をごくごくと潤す。赤ワインに合うつまみをいくつか決めてパスタで締める。

開放的な明るいオープン

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永久保証に泣く

永久保証に泣く

仕事の道具や消耗品はともかく、好きで選び抜いた日用品やウェア、嗜好品は修繕しつつ、できれば生涯愛用していきたいと願っている。もちろん自身では直せない場合がほとんどだからメーカーや販売店の良心、体制に頼ることになる。けれど、たとえばリペアに力を入れるパタゴニア社のようなメーカーだって対応不可なアイテムもあるし、サービスには限界がある。

15年ほど着けてきたヴィンテージ眼鏡のテンプルが経年劣化で突如

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毎日の食パン

毎日の食パン

朝ごはんは決まって食パン1枚か2枚。そんな食生活を送る男はパンを切らすと慌てふためいてしまう。マイ定番である葉山一色「ポコパン」の『トースト食パン』を買えない週末もあるから、緊急対策として慌ただしい早朝に米粉と豆乳ヨーグルトで『へとへとパン』を焼く術をマスターした。けれど、主材料のストックがうっかり無くなる日も多々だし、そもそも弁当の用意と並行しておこなう30分弱のパン作りが面倒に感じる朝だってあ

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ORの防寒グローブ

ORの防寒グローブ

日増しに厳しく冷えこむ真冬のバイク通勤。防寒の要は肌の露出を抑えること、手足の先を温めること。で、足元はワークマンの防寒ブーツを履き、顔はアウトドアリサーチ(OR)のバラクラバで覆いぬくぬくに。残すは手先のみ。

いろいろ試した末に行き着いたのはゴアテックスのシェルに中綿プリマロフトを内包するORの防風防水グローブ。ごく狭い用途に特化し、機能をフル発揮する製品をひたむきに開発する同社の真摯な姿勢に

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白粒あんこ

白粒あんこ

毎朝、パンにバターとあんこを塗って食べる。これがぼくの元気を支えてくれるから、パンをきらしたら一大事だ。

週末、近所の「ポコパン」で買うトーストパンがマイルーティンだけど、用事があって行けないときもある。その非常時に対処すべく、米粉と豆乳ヨーグルトなどで20数分で自作できる白崎茶会『へとへとパン』のレシピをいくつか実践し、自分なりに習得しつつある。

最近は他の回避策も見いだした。鎌倉大町の「日

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米粉の甘酒ブレッド

米粉の甘酒ブレッド

年末に横須賀汐入の寺からいただいた酒粕で甘酒を作った。

レシピは王道に沿って。中火でじっくり煮立てて花見糖(サトウキビの砂糖)だけたっぷり加える。味醂や清酒も和えると断然美味しくなると勧める人もいるけど、シンプルなのが自分は好きかな。

朝8時半ごろから数分間は土間のキッチンに陽が差しこみ白濁を照らしだす。もうもうと湧く湯気ともども真冬特有の美しい情景。うっとりと景色を眺めたくてストーブとライト

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長谷に寄り道

長谷に寄り道

鎌倉十二所での仕事場から帰る途中、ときどき市内の長谷方面に寄る。小町、大町の小路を抜けて由比ケ浜通りを走行。くたくたに疲れた心身も海岸に近く、どこかローカル感漂うこの通りを流していると、悠然とした心地に和める。
飲食店、和菓子店、古道具店、食材店などストリート沿いにはかつて印象深い取材をさせてもらった佳い空間が今も点在し、営みを続けている。移ろいが激しい中心部とは異質の、地に足がついた商いに安堵を

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極寒通勤の友 

極寒通勤の友 

葉山一色の家から鎌倉十二所の仕事場までクロスカブで向かう毎日。いよいよ最寒の時季が近づいてきて日増しに早朝の通勤が辛くなってきた。わずか20数分の移動とて寒風に晒されていると、みるみると身体の芯が冷える。とりわけ海岸線を抜け、逗子の高地、久木ハイランドエリアに差しかかるあたりから気温はグッと下がり、指の先と脂肪の少ない頭部がジンジン痛くなっていく。何ごとも我慢は苦手。快楽を求めて改善をアップデート

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日曜日の発酵ランチ

日曜日の発酵ランチ

小雨降る日曜日は妻とドライブして横須賀佐野町のアトリエキッチン「タネノキ」へ。

開店時間に合わせてイートインを予約。前日の晩というギリギリのタイミングだったけど、雨予報がさいわいしたのか、たまたまOKでラッキー。

土鍋で炊いたごはんを結んだおにぎりを横目に席に着く。席が空いてなければ、これらをテイクアウトしようと思っていた。

自家製梅干しをはじめ、厳選した上質な具材を和えた贅沢な名物おにぎり

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雨の大根餅

雨の大根餅

雨降りの休日は家にこもって黙々と。単純だけど、ちょっと手間かかる調理を楽しみます。時間のゆとりがないと取り組むテンションが湧かない、そんな料理。

真冬といえば大根。三浦の農家を手伝う先輩から毎週のように青首をたくさんいただき、ストック増加で嬉しい悲鳴。早く食べなくちゃと大根餅を作って一気に食べ尽くします。

葉山MEALS、上田ハルカさんのレシピをもとに。弁当のパッケージやHP同様、スタイリッシ

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黄色いアノラック

黄色いアノラック

久しぶりの雨降りですね。乾燥しきっていた空気も地面も潤いを取り戻し、昨晩から湿度にともなう気温上昇。初春みたいな暖かさに戸惑ったりも。その一方で、数日雨が続きそうなので、年末に入手した合羽のいよいよ出番かとワクワクと心踊ったりも。

新調したのはフランス、GUY COTTEN社の完全防水アノラック。PVCコーティングした生地を縫製ではなく、熱処理で圧着し完璧な防風、防水性能を誇ります。そのぶんゴア

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久里浜のサイゼリヤ

久里浜のサイゼリヤ

横浜に出かけた帰りは横須賀佐原まで高速道路をドライブして久里浜で遅いランチ。葉山から約20kmの「サイゼリヤ」。車で寄れる同店舗では家から最短距離に立地。もっと近ければ、もっとデイリーに通ってしまうのに。でも、適度に離れているから、たまの訪問が楽しみにもなるのだろう。

隣家と一体化したような駐車場のローカルムードが佳い。サイゼリヤが近所にある横須賀市民が心底羨ましいが、この良いレストランが身近に

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横浜、目つき悪な冬鳥

横浜、目つき悪な冬鳥

昨日は半年毎の、電気自動車LEAFの定期点検で横浜、東神奈川駅そばへ。このタイミングでの楽しみが真冬に飛来してくる鳥の観察。

ディーラーに預けている間、近くの「滝の川」へ嬉々として向かう。江戸時代や明治の遺構が残る埋め立て地。

東京湾から流れこむ川の周辺は民家と小さな工場が立ち並び、どことなく実家、佃島に似た景色。安らぎを感じながら散歩し、お目当てに会いに行く。

おっ、今冬もたくさんいた、い

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