見出し画像

日曜日の発酵ランチ

小雨降る日曜日は妻とドライブして横須賀佐野町のアトリエキッチン「タネノキ」へ。

開店時間に合わせてイートインを予約。前日の晩というギリギリのタイミングだったけど、雨予報がさいわいしたのか、たまたまOKでラッキー。

土鍋で炊いたごはんを結んだおにぎりを横目に席に着く。席が空いてなければ、これらをテイクアウトしようと思っていた。

自家製梅干しをはじめ、厳選した上質な具材を和えた贅沢な名物おにぎり。

初訪問の妻はデコレーションにときめきスナップ三昧。そうか、女性はまずこういう装いに眼がいくんですね。よく見入ると、ひとつひとつの花やドライフラワーがとてもセンスが良い。衣笠の「玉姉妹」で選んでいるのだそう。

清潔感に満ちたインテリア。調理道具も美しい。これはヒノキの蒸籠。『山一・木曽ひのき中華セイロ』かな。見るからに佳い道具。高価だけど、素晴らしい仕事ができそう。

ぼくはこうしたプロフェッショナルな道具に心奪われちゃう。とことん自分が納得するもの、使いやすく長く使えるものをよく吟味する心持ちと洗練した選択眼にも。

信頼するパートナーをいかに大事に扱っているかは表情に表れる。使いこまれながらも美しく輝く鉄のフライパンに魅せられる。女性でも扱いやすい軽さが魅力な山田製作所の『ハナコシリーズ』。ぼくもこれを手に入れたい。

予約客を迎えてから調理の仕上げに入る店主、大滝さん。「ていねいな美味しさを」スローガンに掲げる誠実な姿勢が嬉しい。

無農薬野菜をたっぷり用いたランチセット『まごわやさしい発酵ごはん』。ま(豆)、ご(胡麻)、わ(ワカメ)、や(野菜)、さ(魚)、し(椎茸)、い(芋)の食材を取り入れ発酵調味料で作る身体にやさしいごはん。箸を運ぶたび口に福がやってきて、どれもが心身を喜ばせてくれる。秋谷「紋四郎丸」のジャコと山採り山椒をまぶした発酵玄米がモチモチの旨さで、思わず眼を閉じて心酔。味噌汁の大根も夢のように柔らかく、口中で溶けゆく。

豆乳ヨーグルトとマーマレードのデザート、コーヒーで〆、深い余韻に浸る。おなかはいっぱいだけど、身体は軽やか。塩梅よき構成と適量。活力得て午後も元気に過ごせる。そう実感する大滝さんの料理にまた感謝。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?