どこからが退職?
退職とは「労働者が労働契約を終了させること」。労働者による一方的な契約解除でも退職は成立するらしいが、本当にそうだろうか。
仮に「仕事を辞められた」としても、「会社から解放」されるとは限らない。
数ヶ月に及ぶ給料の未払いにより退職届を提出して2ヶ月近く、退職届に書いた退職日からも1ヶ月近く経過している。
しかし、私の雇用保険と社会保険は未だ退職した会社の元にあり、もちろん離職票も発行されていない。
労基署、ハローワーク、その他公的機関にはあらゆる相談をしているが、なまじ会社が倒産しておらず、未払いのせいで直近半年の給料も確定できない状況のため、給料も退職も事が上手に進まない。
社長をはじめとした会社の人間と連絡が取れない以上、なぜ会社が損をするはずなのに保険が一向に喪失されないのか、その真意はわからない。
「逃げた」というには少し奇妙な状況のせいで、余計にわからない。逃げるならもっとわかりやすく逃げてほしい。
嫌がらせとみるのが妥当だが、社長がどこかで野垂れ死にしている可能性もなくはない。
保険も給料も会社も全て中途半端に放り出して逃げたら、死にでもしない限りあとで苦しくなるのは社長の方だ。
それとも、私や公的機関から逃げ切る自信があるのだろうか。
事業をしている様子のないあの事務所は一体なんのために存在しているのだろう。
私に仕事を教えてくれた先輩は、いま何をしているのだろう。そもそも生きているのだろうか。
そして、退職したはずの会社の保険に入り続けており、離職票も発行されていない私は果たして本当にあの会社を「退職」しているのだろうか。
正常な退職ができない日がやってくるとは、思ってもみなかった。
これ以上に最悪な退職のケースがあるのだろうか。
あるとすれば+残業超過+パワハラなどだろうか。新人だったことが幸いしてか、この2点は特に受けなかったが、先輩の場合はそれすらも含まれている気がした。
……先輩、本当に生きてるのか?
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