見出し画像

【企業インタビュー】地域活性化を目指し民泊に挑戦中。何でも相談できる副業人材は仲間という存在

美しさや耐久性に定評のある高級木材「東濃ひのき」。この産地として知られる岐阜県加茂郡の白川町で、50年以上に渡り木造住宅や店舗の設計・施工を手掛けるのが有限会社マルキ建築です。工務店としての事業だけではなく、最近は移住支援など地域活性化の活動にも力を入れています。

移住支援に取り組む中で課題となったのが、地域に宿泊施設がないということでした。そこで同社ではゲストハウスを立ち上げ、民泊事業を始めることを決意。しかし民泊は未経験のためノウハウがなく、副業人材の活用を決断したと言います。「本業でコンサルティングをする方ではなく、あえて副業の方と一緒にやりたかった」と語る、同社代表の藤井大樹さんにお話を伺いました。

―御社の事業内容について教えていただけますか?

弊社は平成9年(1997年)に創業した工務店で、父から引継ぎ、私が現在代表をやらせてもらっています。地元のブランド木材である「東濃ひのき」を使った、木造住宅や店舗の建築・リフォームが主な事業です。私は設計も行いますので、設計から施工まで全てできるところが強みですね。10年くらい前からは、太陽光発電による再生可能エネルギー事業も手掛けています。

また最近は古民家や空き家の改修など、地域を盛り上げるような活動にも取り組んでいます。岐阜県の白川町黒川という私たちの地域では、やはり過疎化が進んでいます。これを打破するために人を呼びたいと思い、外から移住したい方の支援を行っています。

―副業人材を活用しようと思われた背景を教えていただけますか?

移住支援をする中で、この地域には宿泊施設がなく、移住体験ができないという問題に気づきました。そこで「無いなら自分たちで作ろう」と考え、古民家を活用した民泊事業を始めることにしました。

2022年あたりから民泊事業を考え始めて、2023年にはちょうど資金面での目途が立って、これから本格的に進めようというところでした。とはいえ私にとっては未経験の分野で、民泊のノウハウは全くありません。ひとりではできないので、相談できる人が欲しいなと思っていました。

そんなとき、たまたま地元の商工会からSkill Shiftを使った副業人材活用の話をお聞きしたんです。自治体から一部費用の補助もあるということでしたので、ぜひ副業人材の方と一緒にやってみたいなと思ったわけです。


―副業人材を募集するにあたって、どのような人材をイメージしていましたか?

私としては、あえて副業の方がいいなと思いました。本業でコンサルティングをしている方にお願いすると、どうしてもコンサルタント主導と言いますか、先方のスタンスで全てが進んでしまう印象があります。

もちろんそのやり方がいいケースもあると思います。ただ私としては、どちらかというと対等な立場で一緒に相談しながら進めたいと考えました。ですから本業より副業の方が合うと思いましたので、Skill Shiftを通じて副業人材を募集することにしました。

―副業人材の採用活動や選考について、教えていただけますか?

多くの方からご応募いただきまして、その中から書類選考で5名に絞り込んで、面接を行いました。先ほど話したように本業のコンサルタントではなく副業として活動している方と一緒にやりたかったので、まずはそういう方に絞り込みました。

面接を行った結果、1名の方を採用させていただきました。30代の方で、その若さがひとつポイントでしたね。私も民泊事業が全く始めてですから、若い世代の方から新しいアイデアをもらいながら取り組めたら楽しいかなと思ったのです。

その方は現在都心でアプリ開発をされている方なのですが、もともとは東北の出身で、地元を盛り上げる活動をしていた経験があるとのことでした。そういう地方創生への想いがあるところもすごくいいなと思って、この方にお願いすることにしました。

―副業人材の方に依頼している業務内容について、教えていただけますか?

2023年12月に契約しまして、現在2か月経過したところですね。副業人材の方とは週に1回、1時間くらいかけてオンラインでミーティングを行っています。

副業人材の方と話している中で、お酒が飲めるスペースを作ろうとか、いろいろ新企画が出てきています。バレルサウナ(編集部注:木製で樽の型をしたサウナルーム)も作る予定なんですが、「バレルサウナをどう運営していこうか?」といったことも話しています。

他にも、施設の名前や価格設定、スタッフの採用方法などあらゆることを相談しています。ホームページを作る話も進めており、Web制作者と私と副業人材の方の3人で、近々打ち合わせをすることになっています。

もちろん話し合う中で、解決すべき課題はいろいろと出てきています。今はその課題をひとつひとつクリアにしながら、オープンに向けて準備を進めています。

―副業人材を活用してみた率直なご感想を伺えますか?

いいタイミングでSkill Shiftのことを知ることができましたし、本当にいい方と出会えてよかったなと感じています。

今お願いしている副業人材の方は、一言で言うとすごく真面目な方ですね。うわべではなく本気で取り組んでくれています。白川町にも一度来てもらいました。あとはやはりコンサルタントという位置づけではないので、仲間のような感覚で接することができるところがいいですね。何でも話せる雰囲気ですし、いい距離感でコミュニケーションができています。

真剣にやりたいことがある人にとっては、副業人材というのはすごく有益なものだと実感しました。ですから機会があれば、周りの事業者にも副業人材の活用を勧めていきたいと思っています。

あと今回オンラインで面接をしたり、副業人材の方とやり取りしたりという経験は、私にとってすごく勉強になりました。私はそれまでオンラインでのミーティングをしたことがありませんでしたので。遠方の方と手軽にやり取りする方法がわかったことは、大きな収穫です。

―今後の展望について、教えていただけますか?

まずは民泊事業について、4か月後のプレオープンと5か月後の本格稼働を目指して、頑張っているところです。その間にもいろいろと取り組むべき課題は出てくると思いますが、副業人材の方とタッグを組んで、ひとつひとつ解決しながら、進めていきたいですね。

宿泊施設がオープンできた後については、まだ明確なものはありません。きっとその時にやりたいことも出てくるでしょうし、新しい課題も出てくると思います。柔軟に対応しながら、地域を盛り上げる活動を続けていきたいなと思っています。

COMPANY PROFILE

有限会社マルキ建築
〒509-1431 岐阜県加茂郡白川町黒川2171番地

→副業人材の活用の方法が分かる!ハンドブックのダウンロードはこちらからどうぞ(無料)

→地方での副業マッチングプラットフォームを運営するSkill Shiftの登録はこちらから。登録は1分で完了!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?