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日々のエッセイ

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2019年から湖畔暮らし。自然、ヤギ、トリ、仕事、考え事の日々。
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#環境

季節のものさし

季節のものさし

先週(2月23日)、気温がぐんと高くなった日があった。その時を境に、庭のふきのとうが一斉に地面から顔を出し始めた。

「あれ……?昨日はなかったはずなのに」

足元を見ると、透き通ったイエローグリーンの葉っぱがあっちにもこっちにも生えている。ふきのとうはお喋りしないけど、正確にお知らせの鐘を鳴らしてくれているように思える。

「いいですか奥さん、そろそろ今季の冬も終わりですよ」

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もうす

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晩冬の堆肥づくり

晩冬の堆肥づくり

ヤギの糞尿が付いた稲わらは、混ぜて発酵させれば堆肥になるという。本にもそう書いてあるし、夫も同じことを言っている。

良く考えれば昔の日本では、人間の排泄物もこのようにして活用されていたのだから、材料がヤギの物になっても変わらず使えるんだろう。

「あしたまとめて仕込んでみようよ」

夫がそういうので、とりあえずOKの返事をした。ふたりで初めての堆肥作りが始まった。

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ヤギから出る排泄物

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拾われた落とし物

拾われた落とし物

いつもお米は玄米で購入している。

うちでは、玄米と白米のちょうど中間くらいに精米した「分づき米」を食べている。程よく胚芽が残り栄養価がアップするし、香りも強くなるのでお気に入りだ。

玄米から白米にするとき、お米屋さんがその場で精米してくれることもあるけれど、そうじゃないことの方が多い。専用の機械が置いてないから。

そんな理由でよく町の精米機を使う。その他にも、とある目的があって精米機を訪ねる

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寄り添う星々

寄り添う星々

三日前からしし座流星群が見頃となっているらしい。

昨夜、暗い庭でやる作業があって、夫とともに外へ出ていた。ふと空を見上げると、そこには満点の星空が。なんて綺麗なんだろう。そう思っていると、夫が思い出したように言った。

「そういえば、ここ数日でしし座流星群が見えるらしいよ」

そうなんだ、と言ってしばらく二人で星を眺めることにした。もう11月だというのに夜の外でも暖かかった。コートも着なくてふら

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