震災当時小学生だった高校生たちが語った「コロナ禍」と、その姿に「希望」をもらった話
昨年12月13日。東日本大震災から10年を前に福島県で行われた
「ふくしまの高校生が伝える ナラティブ・プレゼンテーション」
被災当時はまだ小学生だった総勢22人の高校生たちが、半年間をかけてプレゼンスキルを学び、「私」や「ふくしま」の過去・現在・未来に向き合い、この10年での経験をもとに紡いできた想いを発表する場。
仕事の関係で現地で直接聞く機会に恵まれた私は、高校生たちのプレゼンを聴いていて次々に衝撃をうけました。
「コロナの感染拡大による風評被害や差別、偏見。ステイホームによる孤独や無力感。そのどれもが、すでに「ふくしま」で生きてきた私たちがこの10年間で経験してきたことに似ている」
参加した多くの高校生たちが、そう語っていたんです。
現在のコロナ禍で、私をふくめ多くの人が感じているであろう辛く苦しい感情を、彼らは10年間も抱えながら生きてきていたのか。
そう知った時に、テレビやニュースでわかった気になっていた「10年間」という年月の重みを、改めて思い知らされました。
しかしそんな高校生たちは、続けてこうも語っていました。
「今こそ、生きること、死ぬことに本気で向き合わなければならない」
「今度こそ、分断せず、みんながみんなを助け合える社会になって欲しい」
「すでに同じことを経験してきた私たちだからこそ、積極的に発信していかなければならない」
そう話す高校生たちのプレゼン、壇上での堂々とした姿がとにかく力強かった。
この10年間、様々な体験をしてきたからこそ、その経験を未来を切り拓くエネルギーに変えていける。そんな力が福島の子どもたちには備わっているんだなと思いました。
それと同時に、まさに今、コロナ禍で大変な思いをしている子どもたち。
遠足にも行けない。修学旅行にも行けない。友達と楽しくお喋りしながら給食を食べることもできない。
そんな辛い思いをしている子どもたちもきっと、福島の子どもたちと同じように、この経験をかてに、さらに次の世代を担う存在へと力強く成長してくれるのではないか。
そんな未来の姿を想像して、大きな勇気と希望をもらいました。
高校生たちのプレゼンテーションはHPで観ることができるので、ぜひ皆さんも一度、「ふくしま」の高校生たちが語る「過去」「現在」そして「未来」へのメッセージを聞いてみてください!
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