![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/132010872/rectangle_large_type_2_76e8ba97359c82aff01d7ec97815c033.jpeg?width=800)
#139 猫底の料理は注文が多い?【宮沢賢治とシャーマンと山 その12】
(続き)
「猫底」は、早池峰登山口の玄関とも言える岳地区へ向かう道の途中から、脇道へ入って行く。極端な悪路ではないが、早池峰初心者にとってはかなり敷居が高い。そのため、なかなか行くことができなかったが、猫底が目的地に入ったツアーが開催される事を、偶然にも知ることができた。
諸事情でツアー全体への参加は叶わなかったが、無理にお願いして、念願の「猫底」にだけは訪問することができたのだ。
そして実際に目にした猫底とは、「イケ好かない都会人が迷い込んだら、山猫に取って食われそう」な、まさに「注文の多い料理店」そのものの場所だった。
つまり、先にも触れたように、「注文の多い料理店」の作品世界と「猫底」の現実世界がシンクロし、その二つが共鳴しながら、突如として作品と自分が一体化する場所だった。
「注文の多い料理店」の舞台が日本に存在するとは信じられなかったのだが、目の前に現れた猫底は、まさに物語の舞台なのだ。
【写真は、花巻市大迫地域、猫底の山神社鳥居】
(続く)
2024(令和6)年3月1日(金)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?