マガジンのカバー画像

社長の思い

422
八鹿警備保障の代表取締役である田路智洋社長による手記。日々の仕事上の気づきや若社長としての心情を赤裸々に綴ります。
運営しているクリエイター

2018年6月の記事一覧

隊員のモラルハザードを防ぐには

人は誰もいない、見えていないところではつい気が緩んで努力を怠ったり、手を抜いてしまう傾向がある。

中にはそうじゃない人もいるがそういったきっちりされた方は一般に少ない。

そんな人間の性質が引き起こす傾向を経済学的にはモラルハザードと言うらしい。

これは警備についてもいえる。特に1人現場はその最たるもの。

幸いな事にウチではまだみられない(と聞いているが笑)が誰もいないことをいいことに仕事を

もっとみる

囚人のジレンマに陥っている警備業界

経済学の中にゲーム理論というものがある。

これは自分と相手が相互に依存する状況下で、いかに駆け引きを行うかを分析するものである。

その中で一番知られているのが囚人のジレンマという概念である。

これは例えば囚人AとBが取り調べを受ける中、お互いが黙秘すれば執行猶予付きの有罪判決で済むにも関わらず、取調官がA,Bそれぞれに「お前が自白すれば相方は無期懲役になるがお前は無罪になるから吐け」と誘導す

もっとみる

警備員の多能工化

専門外なのでよくわからないが多能工という言葉をネットで調べてみると、もともと製造業の用語で複数の工程を作業できる作業者のことをいい、主に多くの品種を少量ずつ生産する多品種少量生産の現場で見られるとのこと(ちなみにその逆は単能工)。

多能工はよく中小企業で見られるらしく、少人数でも繁忙期やイレギュラーな事態が発生した場合に対応できること、多くの工程を体得することによるモチベーションアップというメリ

もっとみる

結局は国民の意識の問題

新幹線殺傷事件について。負傷された2人の女性を救うため不幸にもお亡くなりになられた尼崎出身の男性の方に心より哀悼の意を表します。

安全産業に関わる身として今回の事件は本当に許し難く思います。

この事件を受け、メディア等で金属探知機、センサー、監視カメラの設置や警備員の増員が話されているようです。

でもそれでは正直、再発防止は厳しいと思います。

今の監視カメラや各種装置は万能じゃなく、結局そ

もっとみる

アンゾフの成長ベクトルをあてはめる

みなさんの中には御存知な方もいらっしゃるかもしれないが経営戦略上の展開の分類に関して「アンゾフの成長ベクトル」がある。それを自社の場合にざっくり当てはめてみた(本当は具体的な数字や会社名、取引先名を交えながら根拠資料等を加えて話を進めるべきだがそうなるとかなり長くなり、またここでは説明できない部分も出て来てしまうので今回は割愛する)。

アンゾフの成長ベクトルは市場・製品が既存か新規かで①市場浸透

もっとみる

本当のイノベーションは理念に宿る

イノベーションには持続的イノベーションと破壊的イノベーションの二種類あるとされている。

前者は製品やサービスの品質や業務プロセスの向上といった改善的な部分にフォーカスしたものであり、後者は製品やサービスそのものを大きく変えるといったいままでの製品・サービスそのもののパラダイムや考え方といった部分に焦点をあてるものであると自分は理解している。

バブル以降の失われた20年、最近の人口減少・少子高齢

もっとみる

任せると言う事

本物の警備を提供するには従業員の業務の質の向上を図る必要がある。そのためには従業員のモチベーションをアップさせる必要がある。

それに関してアメリカの臨床心理学者ハーズバーグが唱えた二要因論というものがある。

それは従業員の職務満足に関して、待遇、賃金、労働条件といった「衛生要因」と責任や昇格、回りからの承認といった「動機付け要因」があり、前者は従業員の不満足要因の解消にはなるが満足要因にはなら

もっとみる

警備の担い手…

今日、午後3時より神戸ポートピアホテルにて兵庫県警備業協会の総会が執り行われ参加した。

今回も昨年と同様警備料金の値上げ状況に若干の改善が見られたものの、人手不足が大きな問題とされていた。
兵庫県下の警備業への有効求人倍率は10数倍かそれ以上という。つまり求職者1人を巡って10数社が奪い合う有り得ない状況というわけだ。

ウチは幸いなことに一部で実施している固定給が効いているのか、施設警備につ

もっとみる