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わたし、ぬるいコーヒーが好きなの。
僕は大学二年で三つ上の先輩の紹介で女の人と喫茶店で会う約束があった。紹介と言っても恋愛とかではなく大学のイベントでの事だった。
喫茶店に現れた女性はスーツを着てヒールでコツコツと僕の前の席まで迷いもなくやってきた。自己紹介をし大学の事とイベントの事をかいつまんで話をした。
「おもしろいとは思うわよ、それなら会社側からはこれぐらいなら協力できるわよ」僕は数字を見た。悪くない額だった、僕はお礼を言った。
「悪いけどあなたのコーヒーもらえるかしら」
「わたし、ぬるいコーヒーが好きなの」
僕はどうぞと言った。彼女は僕の飲みかけのコーヒーを飲みコップのふちの口紅を親指でなぞった 。
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