Spell
跡を継ぐものは承り
理解することなく
取り憑かれる
目の端に捉えた黒いジャケットの男は
女なのか
道を斜めに渡り 視界から消えてゆく
男なるもの
印をつけて
記憶の底に沈めて
腐敗しながら 蘇る時を待つ
時間をかけて推敲すると
音もなく反撃を開始するもの
不自然な笑顔で 遠まわりして
計画を遂行する
目的は成されるかどうかではなく
刻み込まれ 離れることはない
窓 雨降る景色
水玉もようの青い傘をさして
女の子が歩いている
ひとつ 病の名を呟く
もうあの匂いを嗅ぐことはない
硝子の扉が小さく震えて
足音が遠くに消えてゆく
ある場所に居続けたあなたと坂を下り
指先に触れて 別れたあの日
赤い椅子が馴染むことのない部屋で
絶望していたのか
ーーー
1月2日です。
今日は土曜で、明日は日曜。よく考えると、ふつうの土日です。4日から仕事に向かうことを思うと、ドキドキして息が詰まります。大丈夫かいな。
さて、本日、投稿した文章、これは詩ですね。前回noteに投稿した「誤びゅう」は、ある催し(2018年)に提出して、参加者の方からたくさんの感想をいただきました。調子に乗ったぼくは、この「5000字→500字 手法」で何かできないかと思い、ある文章を削りに削って上記の文章(詩)をつくりました。
この文章は、現代詩手帳(だったかな)の読者投稿に送ったのですが、かすりもしなかったです。書き散らかした言葉を表現として形にするにはどうすればよいのか、模索しはじめた時期の文章です。
過去を振り返ると、文章がいろいろと出てきます。そろそろ今のことを書かないと指がなまりそう。でも振り返ることも大事だから、時々こういう記事も挟みながらやっていきます。