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猫短歌:さみしい春

ふきのとうムスカリ桜ライラックきみといたかった春が来ている/銀猫
ふきのとうむすかりさくららいらっくきみといたかったはるがきている

 早い桜が咲き、釣られるように早いムスカリが咲き出しました。さすがにライラックはまだですが。

 去年、次男猫が闘病していたとき、何とか春までもたせて花を見せてあげたいと思っていました。
 ふきのとうには間に合ったかな。ムスカリも桜も無理でしたけれど。

 そんなふうに春を見ていたせいか、今年の桜が咲いてうれしいのに、心の中には何か引っかかるものがあるのも事実です。

 次男猫よ、そちらには花は咲きますか。
 ふきのとうは出たのかな。
 ムスカリは咲いたのかな。
 桜はどうですか。
 来月になったら、ライラックが咲くのかな。

 きっとわたしは、毎年花の季節に、次男猫を思い出して泣くのでしょう。

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