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今さらながら民主党への政権交代を振り返って(当時、民主党に投票した、とあるアラフィフ男の独り言)

今さらながら、民主党(2009年時点)への政権交代を振り返って思うことを書いておきたいなと思います。2009年の自民党→民主党(2009年時点)の政権交代についてです。

この投稿は「当時、民主党に投票した、とあるアラフィフ男の独り言」と思っていただければ幸いです。

この投稿の結論は「本質を見抜くためのクセ、習慣をつけましょうね」と言っているにすぎません。あーだこーだと書きますが、付き合っていただける方はお付き合いくださいませ。


当時、私は35歳くらいでした。テレビが自宅にあり、暇があれば観ていた時期です。

最初に書いておきますが、現時点、私は自民党も、この投稿時点野党第一党である立憲民主党も支持していません。
思想は中道から少し右寄りです(国際的に見れば中道から左になるのかな?)。

思想の尺度は表現しにくいですが、例えば・・・
・大きい政府より小さい政府が望ましいと感じる。
・歴史が好きで学んでいるつもりなので、ソ連やカンボジアにおける壮大な実証実験(人類実験?)で失敗した社会主義、共産主義には反対です。とくに共産主義は、必ずといって良いほど、独裁と(政権とるまで応援した人たちやインテリ層に対する)大粛清が起きていますし猛反対です。
・かといって、極端な資本主義にも同意しかねます。
・政党や選挙ポスターで「フワッとした聞き覚えの良いこと」が書かれていると反感を持ちます。
・日本をコケ落とす論調には反対するが、それを「反日」とまとめて考えることはしたくない。逆に日本を必要以上に持ち上げるメディアがあれば、警戒します。
・人の根本は悪である、という性悪説がしっくりくる人間なので、軍事・外交は、真ん中より少し右のタカ派です。
・いわゆる「太平洋戦争」を、太平洋戦争と呼びたくないが、大東亜戦争とも呼ぶのもどうかと感じる。個人的には「アジア太平洋戦争」と呼んでいる。

私はこういう人間です。(長い)


さて本題です。
まず、2009年の政権交代の時を振り返っての箇条書きから。

・一言で表せば「じくじたる思いがある
・物事の「本質」をみる努力を怠ってしまった
・メディアがどういうものかを知らなかった、考えていなかった(=メディアリテラシーが低かった)
・メディアが「政権交代は推進すべきものである」と繰り返し伝えるのを、そのまま信じ込んでいた(=今回実現しそうな政権交代は善である)
・右派、中道、左派といった思想について、深く知らなかった
・テレビで情報を仕入れるのは、報道ステーションやサンデーモーニングだった(青年期のテレビで映っていた番組がそれらが多かったから。父の影響が大きい。)

ちなみに政権交代と、自民党への政権回帰を経て、現時点、私はテレビを捨て、新聞の購読もやめ、ウェブメディアへの接触も最小限にしています。
NHKも解約しているので家計は助かる^^

それはいいとして、以下、一つひとつについて書いてゆきたいと思います。

わたしが振り返って思うこと、ですので、左派、右派どちらが良い、という論評ではありません。

一言で表せば「じくじたる思いがある」

自分自身、かなりの「じくじたる思い」があります。どうして政権交代に賛成してしまったのか。メディアの言うことを鵜呑みにし(それも左派メディアを中心に観ながら)、政権交代は善!という雰囲気に呑まれてしまった。

物事の「本質」をみる努力を怠ってしまった

選挙の本質は、今の私の場合は「公約と政策と公約の実現度」です。これらをみることなく、ただなんとなくの雰囲気で決めてしまった。
メディアが何で成り立っているのか、どういう商売なのか、についてもほとんど考えることがなかった。
当時、起業して間がなく、毎日、生きるのに懸命だったという背景はありますが、言い訳です。

メディアがどういうものかを知らなかった、考えていなかった(=メディアリテラシーが低かった)

メディアのことを書くと陰謀論がつきまといますが、その辺のことを書きたいわけではなく、主に「メディア・リテラシー」の面から、私はメディアを信じていません。

テレビ・新聞・雑誌いずれも、観る、読む者に対して、極めて大きい影響力があるにも関わらず、主義主張と思想があります。

メディアのほとんどは、視聴率と購読数、ビュー数のために番組を作り、記事を書いているので、それは見事なほどに、自然なことだと思っています。
好き嫌いの問題ではなく、目的のために動くのでビジネスとして当然だと感じています。

ニュースは、伝え方、書き方、切り取り方によって、受け取る側の印象は大きく違ってきます。触れる者にどう感じてもらいたいのか?によって流し方が変わってくる。そのメディアの主義主張、イデオロギーによって、変わってくる。

現時点、メディアが伝えるニュースに触れると、疲れてしまうんです。
ニュースを配信するそのメディアの思想は右寄りなのか、左寄りなのか?そのニュースの本質はどこにあるのか?表示されているグラフや資料は、偏っていないのか?誘導しようとしていないか?
これをチェックするクセが身につくと、疲れてしまうのです。

特に、グラフが出る番組は疲れます。。。

結局、私は一切のメディアから距離を置き、触れないようにしています。平穏な生活ですよ。
グラフを疑いの目で見なければならない日々から解放されました笑

また、いつの間にか特定の思想に染まることはないですし、視聴率、購読数を稼げる事件・事故・不倫報道に触れないでいいですね。

このきっかけを、2009年の政権交代がくれた、ということになります。


メディアが「政権交代は推進すべきものである」と繰り返し伝えるのを、そのまま信じ込んでいた(=今回実現しそうな政権交代は善である)

当時、長らく政権を担っていた自民党は「このまま続くだろう」と、現状にあぐらをかいていました。
政権交代を狙う民主党は、(メディアの助勢もあって)勢いはあるが民衆迎合(ポピュリズム)の傾向が強く、マニフェストでは国民が好むようなことばかりが列挙されていました。

ちなみに、私は民主党のポピュリズム性を見抜くことはできませんでした。
選んでしまった一人として、じくじたる思いがあります。

メディアは程度こそあれ、政権交代を助長する報道が大部分を占めていたと記憶しています。政権交代こそ実現すべき!という雰囲気がまん延していたと思います。

実際の例:

日刊ゲンダイは、2010年の第22回参議院議員通常選挙直前、「今更『自民に投票』は時代おくれだ」(同6月30日付)、「民主党へ投票が最良の選択」(同6月29日付)、「迷わずに民主党へ投票しよう」(同7月3日付)など、民主党への投票を促す内容の記事を掲載した。(Wikipediaより)

ご存じのとおり、総選挙の結果は、民主党が圧勝しました。
報道番組を観たときに、多少の興奮と、これからの期待で嬉しくなったのを憶えています。

けれども、期待は大きく裏切られた。

故 安倍元首相の言った「悪夢の民主党政権」は、そう言い切るほど悪夢だったとは思えず、個人的には印象操作の警戒モードが発動しますが、近からず遠からず、であったと考えています。

・理想論に燃えるがゆえに、極論に走るきらいがあり、国内の自分たち以外を敵に回し、結局、国民が望まない方向へ進んでしまった、という印象があります。
・社会主義に傾倒する人を大臣に据えたり、政権とったのに自民党の批判が多い「野党時代のクセ」が抜けなかったり。
・尖閣諸島中国漁船衝突事件の時は、ひよって船長、返してしまう。
・日米関係を必要以上に悪くするし。(手をもみながらすり寄る必要はないが、不要な軋轢を生んでいた)
・普天間基地移設では、総理が閣内にすら合意の取れていない話をし、周りを憔悴させ、またひっくり返し、を何度か。
・消費税を一定期間上げないと約束しておきながら、財源確保できないと分かるとすぐに10%への増税へ向かう。
・復興特別所得税なる増税をプラスして行うし。(自公も賛成しているので皆に責任ありますが)
・支持団体である労働組合の呪縛から離れることができなかった。
・閣僚の不祥事は、国民が慣れるくらいに発生。

私は民主党は、一言で表すなら「下手だった」。
継いで言うなら「理想論で走ろうとしたが、理想が無理だと分かると、批判、追求する人に敵対し、ときには無視する」。

歴史にIFはありえませんが、もし、民主党が再度、政権をとることがあっても、政権運営が下手で、根本が理想主義であるために、再び、下手な運営をして混乱を生む、ように思えてなりません。


右派、中道、左派といった思想について、深く知らなかった

少し古いですが、参考になる記事があります。

記事中にある画像の1つがこちら ↓

新聞、テレビは真ん中を除いて、右か左かの思想があると見て良いです。
1つの事象でも産経新聞が報じれば右寄りになりますし、朝日新聞が報じれば左寄りになります。

毎朝、新聞を読む人は、その新聞の持つ思想を、知らないうちに自分の価値観の中に取り入れていると、私は思います。テレビもそうですね。
ついでに言うと、ウェブメディアもそうです。Yahooニュース等に掲載されたニュースの配信元は、毎度、確認したほうが良いです。ウェブメディアごとに、右寄り左寄りがあります。

これを私は知らなかったです。薄々聞いていましたが、深く考えることも調べることもしなかった。怠ってしまった。

ちなみに、リベラル、保守の定義はあいまいですので「一応の用語程度」にとどめて認識されると良いと思います。

こちらの記事もご紹介させてください。すごく参考になります。

https://ikemakkon.com/2018/04/25/ideology/

ついでにアメリカのメディアも同じことがいえます。
有名なサイトで「AllSides」というのがあります。アメリカメディアの思想について一枚の図で解説してくれています。参考になります。


・テレビで情報を仕入れるのは、報道ステーションやサンデーモーニングだった(青年期のテレビで映っていた番組がそれらが多かったから。父の影響が大きい。)

ここまで読んでくださった方はお分かりと思います。
私の場合、テレビで触れる番組は「左」というか「ド左」ばかりだった、ということになります。情報を仕入れる時は、です。

いつの間にか、リベラル=素晴らしい、保守=何も変えようとしない老人たち、というイメージがついていました。
もう少し書き添えるなら、
左=リベラル=革新的=悪弊を取り除いて世の中をよくしてくれる!
とまで、思っていた。
歴史が好きなので、社会主義・共産主義がどう興(おこ)り、採用した国がどうなったのか、知っているはずなのに、漠然と「良いかもしれない」と感じるところまで、思考停止に陥っていた。

自然とそのように思っていました。疑いなく。
これが恐いところです。

テレビは、何度も同じ番組を観ることで、好きなコーナーのだいたいの時間帯、CMの時間がわかってきますから、心地よく「習慣」になりやすいですよね。
私は、青年期からの習慣がそのまま、大人になってからの習慣になっていました。

本来の自分は、冒頭で述べた「中道から少し右寄り」だと思っていますが、テレビ・新聞・雑誌等のメディアから離れるまで、思考停止状態で、思想が左に傾倒していた、ということになります。

これほんと、注意しないといけませんね。。

同様に、触れるメディアが前述で出てきた「右寄り」ばかりだと、自分自身、考えることなく右寄りになっていた、と思います。結構、自信をもって言えます。


だらだらと書いてきてしまいましたが、最後に「本質」について書いて、終えようと思います。

1つの事象についての記事・報道が真実かどうかは別として、報道する、掲載するメディアによって「偏り」が生じます。
その事象について、イデオロギーが乗っかった記事・報道があります。
イデオロギーによって、事象のどの部分を切り取るかも違ってきます。
記事掲載、報道の回数も違ってきます。

2009年の政権交代が起きた総選挙時、自民党側と民主党側のプラス印象を与える報道の放送時間数や記事数を調べたかったのですが、私の力では出てきませんでした。ただ確かにどこかにあったと思います。
記憶では、自民党側が15%程度、民主党側のプラス印象を与える報道が85%程度を占めていた気がします。
当時のテレビを含めたメディアは、政権交代を主導していました。有権者を誘導していたと言って過言はありません。

メディアに触れる中で「イデオロギーや(スポンサー意向等の)雑事を取り除いた本質はこれだ」と規定して良いかと思いますが、「本質」を見抜く力を養うと、人生にとってプラスになると思います。

見抜く力は、メディアだけでなく、いろんな事象に使えます。
先日身近であったことをご紹介します。

街で、労働者解雇の抗議のチラシが配られていて受け取りました。

チラシは「私たちは正義だ」「弱者を救え」とばかりに、不法解雇と主張する内容が書かれていました。
そのチラシを見て「事務局」の所在地をググってみました。当然、団体名など書かれていません。

ですが結果、特定の宗教団体の企業ばかりが入っているビルでした。
不法解雇はあったかもしれません。無かったかもしれません。
ただ1つ推測できるのは、解雇されたのは、その宗教の信者であろうこと(でなければ、宗教団体のビルに事務局は置かない)。

起きたのは不法解雇ではなく、職場でその人が行った宗教の勧誘行為から派生した紛争かもしれないこと。勧誘行為が結果、解雇(的な行為)に派生して燃え上がった事象かもしれないこと。

正義が記されたチラシでも、そのまま認識するのではなく、ひと手間かけるだけで、他の推測ができます。本質に近い推測ができます。

本質を見るクセをつけること、おすすめします。

とっても長くなってしまいましたが、
今さらながら民主党への政権交代を振り返って(当時、民主党に投票した、とあるアラフィフ男の独り言)
でした。

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