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膝関節

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結局歩行器って何使えばいいんだ!?〜膝への負担から紐解く〜

結局歩行器って何使えばいいんだ!?〜膝への負担から紐解く〜



・車輪付き歩行器(以下C付ピックアップ)
・椅子付き歩行車(以下シルバーカー)
・前腕支持台付き歩行車(以下コンパル)

の適応を膝関節への負担の観点から比較していく

①外部膝関節内反モーメント(以下KAM)の比較

KAM最大値は立脚期前半、後半ともにすべての補助具で独歩と比較して有意に減少。

立脚期前半ではシルバーカーとコンパルがC付ピックアップと比べ有意に減少。

これは床反力の減少

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膝に負担をかけずに筋肉を鍛えよう~ハーフシッティングスクワットの巻~

膝に負担をかけずに筋肉を鍛えよう~ハーフシッティングスクワットの巻~

片側の臀部を着座して前後に開脚した姿勢(ハーフシッティング)から膝関節を屈伸させずに体幹を前傾させて下肢筋に負荷を与える運動(ハーフシッティングエクササイズ:以下HSE)がある。鍛えるのは前脚。

立位のスクワットに比較して、座位で膝関節の運動が無いため、力学的負荷は小さい一方、質量の多い体幹の運動を負荷に用いるため、下肢の活動量は高まる。

HSEの肢位は、股関節が膝関節よりも上方に位置するよう

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膝を曲げろ!

膝を曲げろ!

ROMex

膝屈曲の際は初期に下腿の内旋を誘導することが大切。

この下腿の内旋を制限する原因として大腿二頭筋や腸脛靭帯の短縮が挙げられる。

大腿二頭筋と腸脛靭帯は筋膜レベルで連結しているため、いずれかの短縮でもう一方も滑走性が低下してしまう。

滑走性低下に対してのアプローチ

・大腿二頭筋の筋腹を把持した状態で可能な範囲まで膝の屈曲、伸展を行う。

・腸脛靭帯を後方からめくり、膝屈曲位から

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膝屈曲と皮膚の関係?!

膝屈曲と皮膚の関係?!

膝屈曲0°~30°では包内運動が起きる関節部に近い膝蓋上嚢部と膝蓋骨部の皮膚の伸張の程度が大きくなる。

また、屈曲角度が増加すると膝蓋上嚢部、膝蓋靭帯部の皮膚の伸張の程度が大きくなる。

皮膚の伸張性や滑走性の評価、治療を行うには限局した部位だけでなく、その周囲の評価も必要なのである。

参考文献 膝屈曲動作時の膝周囲の皮膚の伸張性について 和田直子 他 関西理学2012

膝蓋骨 これだけは押さえとけ!

膝蓋骨 これだけは押さえとけ!

PF関節:膝蓋大腿関節

膝蓋骨は膝屈曲で遠位に、伸展で近位に移動する。

    伸展位がもっとも可動性が良い。

・上下運動

上には膝蓋上嚢、下には膝蓋下脂肪体がある。

つまり軟部組織は制限因子になりやすい。

・回旋

coronary-rotation(水平面上での回旋)

膝屈曲115°までに平均11°内旋する。

内外側の膝蓋大腿靭帯が硬いと制限される。

frontnal-rot

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膝蓋下脂肪体に着目しよう

膝蓋下脂肪体に着目しよう

膝蓋下脂肪体

関節の腫脹や手術をきっかけに疼痛が発生する。

伸ばすと出てきて曲げるとなくなることから伸展時に圧痛が生じ、屈曲時は消失することが多い。

この脂肪体が硬いと膝蓋骨は上方移動しない。

治療概念

・柔らかくする

膝蓋骨のセッティングに加え、膝蓋骨を上方誘導させる。

・経路を広げる

膝蓋骨上の皮膚をつまみながら膝を屈伸させる

下腿内旋させながらセッティングを行う。(終末回旋

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変形性関節症治療 基礎編!

変形性関節症治療 基礎編!

変形性股関節症

Q.股関節症の進行を早める因子は?

A.筋力低下による股関節周囲の機能不全が最多。

 それにより関節(骨頭)の安定性と荷重機構を損ない、関節軟骨への負担が増大してしまう。

対策.

hip maker(股関節安定筋)と言われる、梨状筋、外閉鎖筋、中殿筋、小殿筋を鍛える。

Q.間違った外転運動は?

A.骨盤の回旋を伴う外転、股関節屈曲位での外転(TFL依存)

対策.

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