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脳卒中

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2022年6月の記事一覧

タンデム肢位ができないときには

タンデム肢位ができないときには

タンデム肢位ができないときには

片麻痺患者では麻痺側後方位でタンデム肢位がとれないことが多い。

そのため介入としては、麻痺側を軸としたクロスステップ時の重心移動・筋活動の補償を意識してハンドリング介入をすると良い。

遊脚である非麻痺側のクロスステップの動きに伴って体幹が麻痺側前方に崩れやすいことが多く、下部体幹から操作が必要。

非麻痺側が遊脚から接地に至るまで、麻痺側軸足の支持基底面内に重

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装具を決めるための簡単な検査

装具を決めるための簡単な検査

背臥位

①SLRが可能な場合、短下肢装具の適応

②膝軽度屈曲位でわすかに踵が持ち上がる場合、さらに努力すると下肢屈筋共同運動パターンが出現する場合は短下肢装具の適応

③SLRが保持出来ず、膝屈曲できても踵が持ち上がらない場合は長下肢装具の適応

④全く下肢が持ち上がらない場合、座位保持が可能なら長下肢装具の適応

立位

①膝折れがある場合、長下肢装具の適応

②膝軽度屈曲位で保持可能なら短

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脳卒中片麻痺患者の歩行再建における重要なルール

脳卒中片麻痺患者の歩行再建における重要なルール

脳卒中片麻痺患者の歩行再建における重要なルール

歩行練習のゴールは

「速く歩けるようにすること」
     ↓
たくさん歩く・大股で歩く
     ↓
立脚後期を鍛えること

①脳卒中片麻痺患者の歩行能力の特徴、問題点は何か?

歩行の実用性は歩行速度により規定される。

・歩行速度0.8m/秒以上の地域生活者は制限なく屋外歩行可能

・屋外歩行のカットオフ値 快適速度0.61m/秒 最大速度

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脳卒中片麻痺患者における Toe clearance獲得戦略

脳卒中片麻痺患者における Toe clearance獲得戦略

脳卒中片麻痺患者における Toe clearance獲得戦略

片麻痺患者の足部‐床面距離は健常者に比べ低い値を示す。(クリアランスの低下)

Toe clearanceの構成要素

●小さくなるもの

・SHTL(股関節と第5中足骨頭の直線距離)

●大きくなるもの

・骨盤傾斜による股関節上方移動距離

・外転による足部上方移動距離

・対側股関節上方移動距離