丸井グループのファイナンス戦略
※1分間で読める600文字以内でお伝えします。
新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな影響を受けた業界の一つが百貨店業界です。緊急事態宣言を受け店舗休業が広がった4月には、既存店売上高が前年から7割近く減少しました。
そんな百貨店業界で一人気を吐いているのが丸井グループです。下記の記事にある通り、フィンテック事業が好調な同社は、コロナ禍でも赤字転落を免れました。
今回は、丸井グループのファイナンス戦略について整理します。
丸井グループの資本政策
上記は丸井グループの資本政策を示したスライドです。横軸の有利子負債を増やすにつれて、企業価値がどのように変化するかをイメージしたものです。
丸井グループでは、負債調達の目安を営業債権の9割に設定しています。そこが企業価値が最大になるポイントだと考えているからです。
資本コスト
企業活動をざっくり切り分けると、①資金を集めてきて、②それを事業に投資し、③リターンを分配するという3つになります。ここで注目するのはどう資金を集めてくるか、です。
外部からの資金調達の方法には、株式と負債の2つがあります。一般に、株式より負債の方が調達コストが安いとされています。ですから、可能な限り負債の比率を高めた方が企業には好都合です。
ところが、負債を高めすぎると返済しきれず倒産するリスクが高まります。丸井グループでは、負債調達の目安を営業債権の9割に設定することでそのバランスをとっているわけです。
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