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エッセイ・コラム(単発)

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1記事で完結するエッセイやコラムです。
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【エッセイ】初心と慢心

あなたには、何か継続しているものは無いだろうか。 仕事、趣味、ダイエット どんな種類のものでも良い。 それらを初めた時のことを思い出してほしい。 どんな気持ちだったか。 「うまくやっていけるかな」 「言われた通りにできるかな」 「きちんと続けられるかな」 きっと不安があって、緊張していたのではないだろうか? 動作は慎重になり、目の前のことに精一杯。 どんなに単純で簡単な手順でも大切にしている。 不安以外には、希望もなかっただろうか。 「社会に貢献したい」 「プロ

ビジネス書への3つの関門

ビジネス書 仕事はもちろん、私生活や生き方のヒントもくれる優れものだ。 僕はビジネス書をよく読む。 週1~2冊のペースだ。 一度読んだ本を読み直すことも多い。 でも、数年前までは読むことができなかった。 正確には、ビジネス書を仕事や私生活に活かすことができなかった。 なぜなら、越えるべき関門が3つも存在したからだ。 第一の関門:リスト沼 あなたは良いビジネス書の存在を知ったとする。 上司からのオススメ ネット検索の結果 要約系Youtuberの動画 理由は何

「勝てば幸せになれる」という呪い

「勝てば幸せになれる」 そう思い込んで生きてきた。 受験、就活、出世競争 物心ついたときからずっと、 誰かと争い、勝つことを目指していた。 でも、僕は知らなかった。 誰かに勝っても、幸せになれないことを。 むしろ、その言葉が自分自身を苦しめていたことを。 オランダ生活が無ければ、一生気づかなかっただろう。 勝利への承認 はじまりは幼稚園。 僕のクラスでは、ポケモンが流行っていた。 ひとりのクラスメイトが、ポケモンの絵を描いて持ってきた。 「絵を見せて」と彼の

”結婚”という名のギャンブル

「結婚すれば幸せになれる」 「友達が結婚して焦る」 「そろそろ一人に飽きた」 30を過ぎると、周りの声は大きくなる一方だ。 少し前までは高い音だったが、野太い低音もかなり混ざってきた。 熱狂的に結婚を求める姿は、全知全能の神を崇めているようだ。 だが、彼らは大きな勘違いをしている。 「結婚=幸せ」という。 結婚は、幸せになれるかもしれないギャンブルだ。 場合によっては、今より不幸になることもある。 結婚で得られるもの 結婚で得られる幸せとは何だろうか。 子どもは

「仕事=辛い」が隠すもの

「仕事なんだから、我慢して」 「働くって大変なことだよ」 社会に出てから言われ続けてきたことだ。 納得感はあった。 上司の指示に従わなければいけない 納期を守らなければいけない 結果を出さなければいけない 仕事にはルールがたくさんあって、守るので精一杯だった。 とても楽しむ余裕などなくて、 「仕事=辛いもの」 ずっとそう思っていた。 あの日までは 仕事=辛いもの 僕は、新卒で大手のメーカーに就職した。 職種は販売事業の企画。 年度や中長期の販売・収支計画

日本が”生きづらい”理由【国際女性デー】

「結婚しろと周りがうるさい」 「産休・育休を取ると、出世できなくなる」 「夫が家事をやってくれない」 日本は”女性が生きづらい国”だとよく言われる。 その通りだと思う。 僕が住んでいたオランダでは、男女平等が根づいていた。 共働きが当たり前(専業主夫もいる) 家事・育児は夫婦で分担 育休から復帰後もキャリアの機会は減らない 日本でしか暮らしたことのなかった僕には、衝撃的だった。 そして、誰もが幸せそうに生きているように見えた。 ”なぜ日本では男女平等が進まな

言葉の座標

誰もが発信者になれる時代になった。 文章、音声、画像、動画 形態を問わなければ、発信をしたことのない人の方が少ないだろう。 発信量の数と比例して増えるものがある。 それは、誤った”言葉”だ。 目を引いたり過激な内容が注目を集めるなかで、 都合良く歪められた”言葉”は自然とはびこってくる。 これは、何もネットに限った話ではない。 対面のコミュニケーションでも起きる話だ。 良く思われたい。 辛いことから逃げたい。 騙して得したい。 目的は様々だが、中身がなく調子が良

後悔する判断、しない判断

どの会社で働くか 誰と絶対結婚するか どこに家を買うか 人生では、何度か大きな選択を迫られる。 そして選択の結果、幸せになる人と不幸になる人がいる。 その違いとは、何なのだろう? 時間を掛けて慎重に決める 別の人に相談する 同じ場面にいた人の事例を調べる how toは溢れているけれど、 絶対に後悔しない方法などないだろう。 じゃあ、なぜそんな情報を求めるのか、 それは別のモノを得るためではないだろうか? 「答えが無いものに対して、自分はベストを尽くした」 そ

未来の虚像

「病気になるかもしれない」 「老後のためにお金を貯めたい」 「一人で死にたくない」 そんな発言が周りで増えてきた。 呼応するかのように、焦る自分がいる。 ほんの少し前までは、考えたことすら無かったのに。 いつからだろう。 漠然とした不安を感じるようになったのは。 いつからだろう。 未来を考えるのが怖くなったのは。 手がかりは、周りの環境にあった。 結婚して家族を築いてく友人 家族を支えるために必死に働く上司 定年を迎えて余生を過ごす両親 終わりが訪れる祖父母や知

奇妙な現象

「今年は~な年でした」 「新年は~な1年にしたい」 大晦日から正月にかけて、こんな言葉がよく目に入る。 それらを見たときに、ふと思った。 「何で、同じ時間に、少なくない人が同じような行動をするのだろう?」 「それぞれの人に流れている時間は違うはずなのに」 出てきた答えは「わかりやすいから」だった。 人は何かを測るために数字と単位(=基準)を発明した。 長さ、重さ、個数、金額、 「時間」もこれに当てはまる。 太陽の見える位置が1周するまでを「1日」 季節が1周するまで

お金の代償

「欲しいけど、お金に余裕がない」 「結婚・子育ての為に、お金が必要」 「老後が不安だから、お金を貯めたい」 お金への悩みって尽きないですよね。 物心がついてから死の瞬間まで、 対象は違えど、お金について考えていると思います。 何ででしょう? 「何をするにもお金が必要だから?」 「お金があると幸せになれるから?」 僕の考えは違います。 それは、 「お金がわかりやすいから」です。 お金は「数字」です。 「数字」は何かを測ったり、比較することが得意です。 「このパソ

表現の葛藤

「目からウロコ」です。 今日は、表現活動を始めて感じた変化について書いていきます。 胃が締め付けられる感覚 まず最初に、異変は身体に現れました。 胃がキリキリするのです。 朝起きた時、 ご飯を食べている時、 夜寝る前、 繰り返し胃が締め付けられるように感じます。 健康が取り柄の僕には、初めての感覚。 原因はわかりません。 ただ、表現について考えるときにだけ発生するのです。 「この表現の仕方で本当に良いのか?」 「自分は表現者として、誰かの役に立てるのか?」 そんな