目からウロコ

海外で生き方を再構築し、創作に流れ着いた人。 【創作大賞2022 優秀作品賞受賞】

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    複数記事にわたる、エッセイ・日記です。

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好感度上昇サプリ

「ごめんなさい。人としては好きなんだけど、異性としては……。」 彼女の言葉に、“あぁまたか”とうんざりした。 「そっか、正直に言ってくれてありがとう。」谷村はいった。 彼女と別れ家に帰る電車の中、気付くと自身の人生を振り返っていた。 勉強もスポーツも苦手で、友達が殆どいなかった学生時代。 希望するところには受からず、何とか引っかかったところに進んだ大学受験・就職活動。 就職して7年、同期が出世していくなか、これといった成果も出せずに言われた業務を只管こなす日々。 想いを伝

    • 【水墨詩】想像の奴隷

      脳裏に浮かぶ 巨大な幻 繋がり求め 皆が崇め奉る 力を尽くし 心を捧げて 疲れ果てても 断ち切れない

      • 【水墨詩】洗脳学習

        寂しさ抱え 生まれる我ら 外から注ぐは 甘美な誘い 逃げるように 浸ってゆく 例えそれらが まやかしでも

        • 【水墨詩】自尊フィルター

          不都合はじき、小心守る優れもの 年季と共に、厚く狭まる 不安抱くも、外す勇気は湧き立たない

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        記事

          【水墨詩】理想編集

          望みを集め 繋ぎ込む 不都合省き 自分ぼかして 幻だとは わかっているのに

          【水墨詩】理想編集

          【水墨詩】指先の罠

          果てなく映る 他人の暮らし 大蛇の様に 絡みつく 恐れを煽り 視野さえ奪い

          【水墨詩】指先の罠

          【水墨詩】纏わる感情

          どこへ逃げても 付き纏う 静かに深く 私を包んで 幻影に縋るも 濃さを増すだけ

          【水墨詩】纏わる感情

          【水墨詩】愛という名の争い

          隙間埋めんと 奪い合う 勝手な理想で 愛を汚して

          【水墨詩】愛という名の争い

          +3

          『夢想現実』

          『夢想現実』

          +2
          +3

          『オーバードーズ』

          『オーバードーズ』

          +2
          +2

          『物心と絶壁』

          『物心と絶壁』

          谷村に教えられたこと【好感度上昇サプリあとがき#4】

          前回はこちら 共感と羨望 気が付くと、時刻は19時を回っていた。 上がっていた後編の2話。 私は、ゆっくりとカーソルを合わせる。 その手つきに、一週前の躍動感は無かった。 多量の好感度を手に入れ、別人の様になった谷村。 だが、徐々に綻びが出てしまい、親友や彼女を傷つけていく。 「こんはずじゃなかった……」 そう滲ませる谷村を見ていると、他人事とは思えなかった。 その後、彼はどん底まで落ちることになるが、 最終的には、一筋の光を手にする。 そんな姿を、羨ましく

          谷村に教えられたこと【好感度上昇サプリあとがき#4】

          残響と焦燥【好感度上昇サプリあとがき#3】

          前回はこちら 実体化した想像 4月28日19時00分。 私は自宅でパソコンと対峙していた。 呼吸を整え、F5キーを押す。 すると、動画が二本浮かび上がった。 そして、おそるおそる『#1』をクリックした。 動き始める映像。 程なくして、現れたのは 私の脳内にいたはずの男だった。 覇気のない顔に、全身から醸し出す哀愁。 フワフワとした存在だった谷村雄二が、鮮やかな実体となっていた。 彼だけではない。 肩身の狭い職場、嫌味な取引先、唯一の親友。 思い描いていた世界

          残響と焦燥【好感度上昇サプリあとがき#3】

          そしてドラマに【好感度上昇サプリあとがき#2】

          前回はこちら 追い付かない実感 メールの中に、ウソは1ミリも無かった。 賞金の入金、授賞式の案内、テレビ東京の方との顔合わせ。 流れるように話は進んでいった。 気持ちに整理もつかぬまま。 2022年4月28日。 表参道を歩く私の表情は、強張っていた。 ――どうすりゃ良いんだ……。 賞をもらったことなど殆どない。 あると言っても、書初めの金賞ぐらいだ。 30数人のクラスの中で選ばれるのさえ緊張するのに、 創作大賞の応募数は、17,000近く。 もはや、よくわから

          そしてドラマに【好感度上昇サプリあとがき#2】

          一通のメール【好感度上昇サプリあとがき#1】

          はじめに どうも、目からウロコです。 小説では無く、近況のシェアになります。 昔から我慢するのは得意で、本音を出すことは稀でした。 嫌なこと、辛いことがあっても必死に耐え忍ぶ。 それが私の生き方でした。 でも、創作活動を初めて一年半。 あまりに目まぐるしい変化で、その容量も限界を迎えました。 創作大賞での入賞、ドラマ化、ドラマの放映まで。 ジェットコースターの様な感情の動きを、 4回に分けて記していきます。 (回数やタイトルは、変わるかもしれません) 創作の始ま

          一通のメール【好感度上昇サプリあとがき#1】

          【刺小説】黄金な魔物

          「勇者よ、この世界を救ってくれ……!」  王の言葉を受け、一人の男が旅に出た。 迫りくる魔物の群れに、危険まみれのダンジョン。 命の危機も何度もあった。 でも、彼はひたすらに耐えた。 魔王を倒し、世界を救うこと。 それが、彼にとっても生き甲斐だった。 旅の途中で、勇者はカジノの盛んな町を訪れた。 「長旅で疲れたでしょう。ゆっくり休まれてください」  町長はホクホクした顔で言った。 「いえ、長居はできません。一刻も早く、魔王を倒さないと……!」 「そんなこと言わずに、カ

          【刺小説】黄金な魔物