年間400名の学生を落としている採用担当から就活生へ~不合格通知を受け取ったら思い出して欲しいこと~
就活生の方と話をしていると、「不合格通知ばかりで病む」「最近本当に焦っています」というお話を伺います。頑張っているがゆえに、辛さや苦しさを感じている皆さんに読んでもらえると嬉しいです。
●不合格通知=ダメ人間?
私は名古屋のコンサル会社イーバリュー株式会社の採用担当として、年間約300~400名の学生と面接をしています。そのうち、内定に至るのは毎年4~5名。
では、そのお見送りをした学生さんは、“ダメな学生“だったのでしょうか?
実は、そんなことはありません。能力が高い方も、人柄がとても良い方もいらっしゃいました。
では、なぜ、不合格なのか?
それは、うちの会社には合わなかったからです。
私の知人が務めるとある会社では、どんな優秀で人柄の良い学生でも、プライベートと仕事を完全に分けたい!会社の人にプライベートの話をするなんてもっての他だ!会社の人との飲み会なんて絶対行かない!という人は採用しません。
例えそれが、高校時代は強豪校のサッカー部主将を務めた経験もあり、名古屋大学に入学し、長期のインターンシップでビジネス経験を積んだ笑顔が素敵なナイスガイ!だったとしても…です。
そんなスーパーマンであっても、その会社からは、不合格通知を受け取ることになるのです。
同様に全ての会社に重視する項目があり、学歴や学力の会社もあれば、人柄、スキルなどなど会社によってまちまちです。
●お祈りメールって何を祈っているのか?
就活って、内定の数を稼ぐのが目的ではなく、入社後に自分の力を存分に発揮できる運命の1社を見つけるのが目的です。
そう思うと、こんなポジティブな捉え方をすることができます。不合格通知を受け取ったということは、その会社が自分には合わない…ということが分かった!就活のゴールに1歩近づいたという喜ばしいことである!と。
また、採用担当の立場からすると、お祈りメールのあの「お祈り」って、決して形式だけのものではないんです。
「うちではあなたが輝く場所を用意できないけど、きっとあなたが輝くステージは他の会社にあります。たどりつけることを、心より祈っています。」
少なくとも私は、それをお祈りしてお見送りをしています。
●不合格通知を意味のあるものにするための条件
ただし、一つだけ注意点があります。
選考を「本来の自分」として受けること。
皆さんは、企業が掲げている「求める人物像」に合わせて、自己PRを書いた結果、出来上がった文章が別人のPRになっていませんか?
例えば、ある会社では
「既存のやり方に捕らわれず、柔軟な発想で改革していくことができる人材です。」と話し、また別の会社では「決められたことを正確・確実にやり遂げられる安定性が強みです。」と話す。
どちらが本当のあなたでしょうか?
不合格通知を意味のあるものにするためには、就活のために創り上げた自分ではなく、本来の自分で選考を受けることが必要です。就活のための努力は必要ですが、嘘をつく必要はありません。
これだけ、自分のことを表現して落ちたのであればしょうがない!という状態で選考を終えてください。(「緊張してしまって上手く話せなかった…」というのも、本来の自分です。志望度が高いゆえに極度に緊張しているのか、本番に弱いタイプだからなのか、準備をしていないからグダグダなのか…なぜ上手く話せないかを見極めるのも採用担当の仕事です。)
そうすれば、不合格通知は内定のために必要だった1歩になります。(仮に採用担当の目が節穴だったとしても、そんな人が人事をやっている会社に入っても不幸になるだけなので、悲しむ必要はありません。)
きれいごとと言われればそれまでですし、本人としてはこの会社に入りたい!と思っている中で、不合格通知が届くと、なかなか精神的に来るものがあると思うのだけどね。
でも、そんなときにこそ、このコラムを思い出して欲しいのです。不合格通知の数も就活が辛いのも、あなたが就活をがんばっている証拠!自信をもって、たくさんの企業に出会って、自分にぴったりの活躍のステージを見つけ出してください。
●最後に
学生さん向けの就活サポートもやっているので、
「自分に強みなんてあるのかな?」「採用担当の目線で就活のアドバイスをしてほしい!」
という方は、ぜひお気軽に面談を申し込んでくださいね。
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