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【追悼漫画】フィーちゃんの六文アキレス

なんの事?…なタイトルですが、実は先週実家のかわいい愛犬、ミニチュアダックスのフィオナが17歳で亡くなりました…😞

亡くなった2日後に自宅の庭に家族全員で埋葬しましたが、そのときの光景があまりに辛く、少しでも悲しみを和らげようと、自分のため、家族のために描いた漫画です。

フィーちゃんはちゃんと天国に行けただろうか…

「フィーちゃんは暗い土の中じゃなくて、水がキラキラしてて、暖かく気持ちの良い場所で、先に亡くなったおじいちゃんたちと再開してるよ」

という言葉を、家族に伝えたかった。そのためだけに描いた漫画です。


家族のために描いたので内輪ネタを解説すると…

「アキレス」とは、ターキーのアキレス腱をビーフジャーキーのようにしたおやつ。フィーちゃんが大好きだったものです。三途の川を渡るのに必要とされる渡賃「六文銭(現在の300円くらい?)」になぞらえて、「ちゃんと天国に行けるように」と母が6本亡骸の横に添えてあげていました。

「SUSHI」バンダナは、フィーちゃんのお気に入りのお寿司の柄のバンダナです。

登場する2人のおじいちゃんは、実際に数年前に亡くなった父方の「まさお」おじいちゃんと、母方の「きろく」おじいちゃん。

民謡の先生をしていた緑の着物姿のまさおおじいちゃんは、方言で孫たちのことを「アマ」という愛称で呼んでいました。(悪口で使う「このアマ!」とは違うニュアンス)

食いしん坊なところや、ついつい赤ちゃん言葉をアテレコしてしまうかわいさや、うれしいと興奮してお漏らししてしまうところは、家族で思い出してほっこりできるエピソード。

くすっと笑える内容にしたのは、またいつか読み返したときに、楽しかった記憶をなるべく思い出してほしかったからです。

悲しみはしっかり味わってから

「長生きしてよかった」
「最期に会えてよかった」
「家族みんなで送れてよかった」

どんなに「よかった」を並べても、辛いものは辛い。

それを振り切ろうとせずに、しっかり悲しみを感じることって実はとても重要です。

「悲しい!」「辛い!」と口に出して、大人気なくわんわん泣いて辛さを感じた上で、やっと、さてどうしようかと行動に移せるのです。

わたしは、小さな亡骸を暗い土の中に埋めてしまう光景が、頭に焼き付いてしまう前に…と、泣き尽くしたあとに朝まで夢中でこの漫画を描きました。


後日母から「何度も読んでしまう。かわいくてかわいくて、癒される。おじいちゃんにも会えた気がして嬉しかった」と連絡をもらいました。

たまたまこの漫画を見た世の中のペットを亡くされた方の何人かが、少し気が楽になったら嬉しいですが、わたしは目の前のたった5人の気持ちを軽くできただけで、描いてよかったなあと思いました。


世間がコロナの影響で多大な被害を受けている中で、もっと辛い思いをしている方もいると思います。ですが、だからと言って個々の辛さが辛くないわけではない。今何か辛い気持ちを持っている人は、「わたしの辛さはあの人に比べたら」はやめておきましょう。自分と大切な人の気持ちを大切に。悲しみはちゃんと味わって、前を向いていけたら。

いっしょに過ごした17年間の楽しい思い出に感謝して、明日からまたコツコツと、自分らしく過ごしていけたら。



自分のカトラリーブランドを持つ&日替わり古民家bar運営の夢を持つ、駆け出しのフリーランスにご加護を!