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【AIと企業戦略】人間にかかわることはすべてデータになる 『ダブルハーベスト』CHAPTER4#4

こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。

いよいよAIの実装に向けて動いていきましょう。最適な本、『ダブルハーベスト 勝ち続ける仕組みをつくるAI時代の戦略デザイン』を見ていきます。

是非ご購入ください!!

目次は以下です。

【Prologue】勝敗を分ける「何重にも稼ぐ仕組み」──ハーベストループとは何か?
【Chapter 1】AIと人とのコラボレーション──ヒューマン・イン・ザ・ループ
【Chapter 2】AIで何を実現するかを見極める──戦略デザイン構築のための基盤づくり
【Chapter 3】戦略基盤を競争優位に変換する──戦略デザインとしてのAI
【Chapter 4】データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる
【Chapter 5】多重ループを回して圧勝する──ダブルハーベストこそ最強の戦略
【Chapter 6】ハーベストストーリーを実装する──AIプロジェクトマネジメントの考え方
【Epilogue】地球をやさしく包む「最後のループ」──SDGsとハーベストループ

いよいよCHAPTER4!昨日の記事は以下です。

■【Chapter 4】データを収穫するループをつくる──ハーベストループでAIを育てる
昨日は、AIプロジェクトはアジャイル型が向いていること、集めるデータは非構造型が向いていることを見ました。

どんなデータをためればいいのか?
1.現在のAIに向いているのは構造化データではなく、非構造化データ

続きをみていきましょう。データをためるときの二つ目のポイントは以下です。

2.人間にかかわることはすべてデータになる
これは大きなテーマです。人間に関わることは大きく三つ、ユーザーとの接点、仕事内容、マーケット動向です。

①ユーザーとの接点
顧客との対話、対話中の顧客の表情、チャットのやりとり、注文履歴、問い合わせ内容。
ミーティングの模様を全部録画し、表情を認識するAIを使えば、顧客満足度をスコア化できる可能性があります。

②仕事内容
タスクごとの仕事のやり方、会話の議事録(録画含む)、着眼点や評価ポイント、個人のクセや習慣、属人的なルール。
弁護士が何をどうやってレビューしたかスクリーンキャプチャしておくと後で解析可能です。人がどのような観点に注目して意思決定したかなどもデータに残して学習させると、AIの行動をよりエキスパートに近づけることが可能です。

③マーケット動向
売上高、シェアなどの定量データ、伸び率、競合に関するニュース、競合のサービス内容など。
競合に関する口コミ情報やウワサ話なども記録にとっておけば、あとから利用法が見つかるかもしれないです。

いずれにしても、利用法が思いつかなかったからといって、その記録が無意味とは限らないということだ。生データから何かを抽出できるAIなら、データさえ残っていれば、何かが見えてきた時点にさかのぼってデータを分析できる。そして、残しておく価値がある情報の多くは、対話や会議や商談、人間が実際に行う作業手順など、人間が直接タッチする部分にある。

人間が直接タッチしている部分はなかなか構造化されてこなかった、しづらいのでとても価値があります。

・人間にしかできない仕事にメスを入れる
構造化されているデータはAI使わなくてもある程度自動化、効率化できます。

ある仕事なり現象なりは、構造化された時点で、遅かれ早かれ、機械によって代替される。型にはまった繰り返し作業は、ムラッ気が多い人間よりも、疲れ知らず、ミス知らずの機会の方が得意だからだ。

人間にしかできなかった、職人芸の世界に切り込むことが大事です。ここに切り込むことが出来れば、大きな成果が期待できます。どうしても、今うまくいっているアマゾンなどの例をみて構造化データを使うことに目がいきますが、今後のAIは非構造化データをどれだけうまく扱えるかにかかってきます。

職人の勘と匠の技で培われてきた世界にAIで切り込めば、いままで個人間でしか伝承できなかった技の一部が横展開できるようになる。親方の背中を見ながら10年かけて身につけた知識と技が、たとえ一部であってもAIによって代替できれば、相当な強みとなる。

はじめのほうで本書で述べられていますが、労働集約性の高い中小企業の仕事のほうが、AI化の恩恵を受けられる見込みが立ちやすい理由です。

まずは全て記録を!

草場壽一
https://sinlab.future-tech-association.org/


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