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水崎秋
2024年5月15日 22:36
さらさらなびく愛の跡ひなたにそよぐ夢の島秒針だけが走り去り不可逆の今が残された隣り合わせのハイドとシークほらほらごらん「まぁだだよ」回転木馬とブリキの人形錆びた指先を握るだけ必ず戻ると言ったきり逆さまの城で待たされたガーデンハウスのパズルのピースほらほら逃げろ「まぁだだよ」噴水からは静寂だけおもちゃ箱とノスタルジーあの日の温もりは戻らないあの日の苛立ちは戻らな
2024年4月20日 02:26
ナイフと色褪せない天球儀砂をふりかけた群青を横切る金属の彗星渓流に立つ悍ましい物の怪穏やかな足元だけを見て静かに後ずさる朝焼けに混在するモノクロ美しいを濁すのはいつだって夜明けの鐘シンクロとは非科学的終末通じ合った時こそ終わりを予感する悪癖終幕を知らされないピエロ泣きじゃくる少年には張りついた笑顔を迷路と故郷に遺された名前戻れないのならここで産声をあげようか逆手
2024年3月31日 01:36
夢に見た姿になってみた中身を詰めたら出来上がり伽藍堂にも劣る醜態前を向いても向いただけ火花を起こしても火を起こせないくしゃくしゃピースは湿気たまま困難苦難ゆらりと飛び越え降り立つ先は処刑台掃いて捨てるよ現在を土台がなければ立てはしない砂上の楼閣と笑われて踏みつけてしまったこれまでを走り出しても走り続けられないごちゃごちゃ文句は浮いたまま艱難辛苦さらりと飛び越え
2024年3月21日 22:04
誰かの心を動かしたいと名乗りを上げた僕だよな幼い心ってなんだっけ幼いことを許す自分だよな感情たちの群れの中で両足で立ってみたうずくまっていたら見えない景色を確かめたくていつかはなれるのかな大きな奔流の真ん中にここでいいんだと座り込んだプライドなんか明日にはガラクタなんだいつかは必要とされたいとあたりを見回した僕だよな強いと思われたかったっけ関係ないって武装したよな
2024年3月19日 21:40
涙を流す機能を持った機械仕掛けの観測者熱と光と細めた双眸答えは最後にとっておく戦い続けた星だけが宿す閃きがあるんだろう交わることはないんだよここに心を置いていこう置いた心が朽ちようと確かな事実だけを携えよう泥の中を歩いていった脈動している観測者風と終わりと静まる遠点じっと夜明けを待っている歌い続けた声だけが届く地平があるんだろうたくさん抱えてきたんだよ
2024年1月15日 01:51
貴女が好きですと言ったことは一度もない貴女といたいですと言ったことは一度もないそれでも僕は吠えていた貴女が好きだと吠えていたそばにいられないと知っていたいてはならないと知っていた暗い底から這い出した白い陽を浴びる貴女には私は必要ないのです未来が光に満ちている自由を手にした貴女には私は必要ないのです私は貴女を忘れません貴女が私を忘れても雑踏に消える私の背
2024年1月7日 02:34
毒を食む右手に林檎、左手に空洞舐めとった甘毒に貴女は小さく頷いた貴女の黒髪は白く乾いてしまった貴女の柔肌は黒く褪せてしまった貴女の生命は儚く凪いでしまった墓を立てよう見晴らしなんてどうでもいい墓を立てよう空の高さなんてどうでもいいそんな貴女の墓を立てよう皮肉に満ちた墓を立てようエルサレム聖地は遠く、光は見えない飽き飽きする孤独に僕は小さく身悶えた墓を立てよう
2023年12月22日 22:17
長生きしたい長生きしたいあれもしたいこれもしたいあれが欲しいこれも欲しいしたいことは絶え間なく生きたい意志は淀みなく醜く映った瞳にも仲良くしようと微笑んだ長生きしたい長生きしたいあれもしたいこれもしたいあれが欲しいこれも欲しい後悔先に立たずと誰かが言った思い立ったら吉日と僕は叫んだ意欲物欲強欲よくよく自分勝手は才能だ長生きしたい長生きしたいまだまだ生き
2023年7月29日 03:45
「ひでじい」-私-思えば長く歩いてきました自分の足では歩けない遠い記憶の向こう側父の二の腕、母の呼ぶ声祖父母の笑顔、握りしめたお菓子小さな歩幅は遠くへ行けず数歩歩けば振り向いた迷子の恐怖、水際の畏怖汗だくのTシャツ、冷えたこめかみ自分の足で踏みしめて歩いたつもりの帰り道大きな身体、小さな心詰め込まれる知識、空洞の信念思春期の衝動を秘めてペダルを踏んだ反抗期
2023年7月1日 21:05
透明人間この指止まれ萎びたプライド踏みつけて君の手のひらの上で踊りましょう終焉へ向かうハーモニー死んだまなこを吊り上げて15の私へ希望にあふれた未来を捧ぐ小さな怒りを覚えておけよ薪の上に臥して待つ何もなくても生きていくよ肝を嘗めても前に立つ生命活動このまま続け腐れた昨日を押し退けて君の足元の花に唄いましょう復讐へ向かうストーリー掠れたさけびを張り上げて15の私
2023年5月6日 21:44
車窓に映るコマ送り実感はハリボテ、生活感は幻想知覚したピクセルは変わらず忘れ去ってもそこにある勝手に朽ちて滅びゆく平穏はこころで描く幸福は知識と経験で定義する足りない頭で散々こねくり回したら結局胸のぬくもりに頼るんだ深海のしじまに落とし込む愛と勇気と暴れる脳こがね色の信念はあぶくを吹いて黒くなる次第に落ちて染まりゆくペン先は尖ろうとも精神は角を落としていく自我
2023年5月5日 21:29
遠い空、暗闇の中包囲ほら、羨みのまま目元から腐るわ視界が臭う風が痛いと今さら知るばいばい秩序と吠え面人生いつまで殺せばたどり着くおーいまだ、曇天の下脳にまた、混沌の血が足元狂うわ地面が揺れるかかとが重いと悲鳴を聞く武勇を語れ負け犬人生いつまで殺せばたどり着くばいばい秩序と泣き虫人生うずくまったまま迷い立つ死にながらにして生きていけ
2023年5月5日 21:24
敬虔なるほにゃらら聞き飽きたらポイだわペイできなきゃゲームセット雨降ったら家おろこうなったらやったるごめんやっぱ最悪理性は目まぐるしく答えなきあれこれ聡明なるほにゃららアホになってパーだわおい言わなきゃエイムデッドミスったわ黙っとここうなったらやったるごめんやっぱマジ無理姿勢は腰苦しく思考なきあれこれ酔狂なるほにゃららはしゃいだらバンだわ今日流したエンド
2023年3月26日 02:50
始まりは小さな欲求醜いと思った 馬鹿げていると思ったそれでも抑えられないのはこの胸の熱故よ始まりは曖昧な志くだらないと思った 薄っぺらいと思ったそれでも冷めないのは食いしばった痛み故よ何ができる?何もできない何がしたい?全部したいその一歩が尊く在るために奮わせるこの理念を後天的な精神の煌めきよ過去を抜き去り輝いてみせよ前を向いたあの日の私を振り返って指差してみせよ