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歩く練習。

術後2日目。

昨日は、立っただけで胸の違和感があったが、本日はそれほどきつくない。心臓が強くなっているような気がして、嬉しかった。

今日は、準備体操を軽く行って、担当セラピストと一緒にICU内を歩いてみた。

ICUの端から端を往復すると、約50mになるらしい。意外と広かった。
歩行器に体を預け、思うように動かない右脚を若干引きずりながら、ゆっくりゆっくり歩く。
両足とも、足の裏まで浮腫んでいる為、地面をかみしめる感触が乏しい。
一歩踏み出すたびに、少しぐらっとする感じがするが、歩行器の支えに依存するほど酷いふらつきではなかった。歩行器が無ければ、それはそれで歩けそうなレベル。

歩行器で50m歩いた後、担当セラピストに体調の変化を聞かれたが、自分は「大丈夫です。」と返答。
キツイというほどのものでもなく、息切れすることもなかったが、でも本当は、若干胸がきゅっとするような違和感は出ていた。休憩すればすぐに収まる程度のものだったが、ちょっと強がってしまう、いつもの自分の悪い癖が出てしまった。

休憩中も血圧や脈、酸素化に大きな変化はなかった為、今度は歩行器を使わず、点滴スタンドを押しながら歩いてみた。
歩行器を使って歩くのと、点滴スタンドを押しながら歩くのを比べると、重心の取り方が全然違う為、後者の方が辛く感じる。
胸の違和感も先ほどより少し強く、心臓が外側に押し広げられている(というより外側から心臓が引っ張られている)感じがする。
右肋骨には胸腔ドレーン(溜まった血液などの液体を抜くチューブ)が入っているが、歩くたびに挿入部がジンジンと痛む。全身的な怠さも少し現れた。

歩いた後は、息切れまではいかないが、呼吸が少し速くなった。
たった50mほどの距離をゆっくり歩く練習でも、自分にとってはジョギング程度の運動負荷になった。

でも、昨日できなかったことが、今日出来ているというのは何よりの喜びであった。

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