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【徹底解説】充電いらずの夢の発電技術「湿度差発電」とは?


「スマホの充電し忘れたー。」

「モバイルバッテリー忘れたー。」

みなさん、こんな経験一度はあると思います。
今回のニュースはコンセントがなくても充電できる時代の第一歩となる技術の解説です!

その技術とは
空気中の湿度変化を利用して発電を行える「湿度変動電池」
です!

今日は仕組みや利用方法について書いていきたいと思います!

(ニュース本文はこちら👇)


従来の発電

本題に入る前に普段私たちが使っている電気が生まれる仕組みを見ていきましょう!

一般的な発電には「電磁誘導」という原理を使っています。

電磁誘導は中学校の理科でやった、コイルの中で磁石を動かすと電球がつくというものです!


そして、これは理科の実験のレベルでも、大型の発電施設でも同じです。

火力では燃料を燃やした水蒸気、水力では水の流れ、風力では自然の風が、それぞれ磁石=プロペラやタービンを動かすことで発電しているのです。


湿度変動電池とは?


では、従来の発電と湿度変動はどのように違うのでしょうか。

ポイントは二つ、「濃度」「湿度」です。

まず一つ目の濃度に関しては、塩分濃度差発電の仕組みを使っています。これは、塩分の濃度差を利用して、陽イオンと陰イオンの交換から電力を生み出す「逆電気透析」の技術を使っています。有名なのは、川の水と海水の塩分濃度差を利用した発電です。

そして、この濃度差を作り出すために「潮解性」という大気の湿度によって水分を吸収する性質をもった液体を使います。

具体的には、水と潮解性を有するリチウム塩からなる電解液を用意し、大気に触れる開放槽と、密閉された閉鎖槽を作ります。

そして、大気の湿度が低くなると開放槽の水分が蒸発し、電解液の濃度が濃くなります。一方、密閉層の濃度は変わらないため、ここに濃度差が生まれ、発電ができるという仕組みです。

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未来の充電とは?

IoTが進み、すべてのものがインターネットにつながる時代になるときにぶつかる壁が、電力供給です。

つまり、現在のように発電所で大量に作り、電線を通じて大量に送るという流れでは割に合わないほど、デバイスの分散化が進んでいくことになります。

その時に求められるものとして研究が進められているのが、熱電素子、太陽光発電、振動発電といった「環境発電」です。

そして、この湿度発電も、昼と夜の湿度差を用いて、場所を選ばずに発電し続けるものとなります。以前はナノアンペア(nA)からマイクロアンペア(μA)程度しか発電できず、実用性に欠けていましたが、今回の記事では、ミリアンペア(mA)レベルの発電が可能になり、極低電力電源としての応用が期待されています。

今後は、機械やロボットが、動力供給をせずに動き続ける未来が来るかもしれませんね!


おわりに

最後まで見ていただきありがとうございました!

気になったことや、解説してほしいニュースをコメントにいただけると嬉しいです!(こちらからスキやコメントができなくなっています🙇)

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