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評価面談にコーチングを取り入れる

期末になるとマネージャーを悩ませる評価面談。
特に自己評価が高いメンバーに、それと比べて低めの評価結果を伝えなければいけないシーンに私は苦労してきました。
みなさんはどんなところに悩みがあるでしょうか。

今回はコーチングを学んで以降、私自身が取り入れてきた評価面談時の留意点についてまとめてみました。
もしよかったら活用してみてください。

評価面談は評価結果を上司が伝える時間とは考えない

いきなりハテナマークが浮かびそうな見出しですが…
評価面談に臨む上司のみなさん!評価結果をうまく伝えなければと、心に決めて臨まないでください!!

当たり前ですが、”伝える”のではなく、相手に”伝わる”ことが大切。
ただ、”伝わる”を実現するためには、評価される側の聴く姿勢を作らなければならないことに留意する必要があります。

評価される側の頭の中では、上司の評価結果を聴いている時、様々な思考がめぐっています。
「いやいや、そこじゃなくてこっちを評価してくれないと…」
「この話の流れからすると給料はあがりそうだぞ!」
と、色んなことを考えながらマネージャーの話を聴いているわけです。

まずは評価される相手の話を丁寧に聴いてみてください。
「評価面談に入るけど、自分では今期何点の評価かな?」
「それはなぜそう思ったの?」
話しているうちに、自分のことを客観視してくれるようになるはずです。

そしてその上で、
「話してくれてありがとう。それで、あらためて今期についてどう思った?」
客観的にみたときの評価を改めて確認してみてください。
上司からみた評価とそれでもズレていることは多いと思いますが、気にせずにそうなんだね、と気持ちよくまずは話をさせてあげましょう。

その後に、
「じゃあ私からあなたに対しての評価を伝えるね。聴いてみてどう感じたか、あとで教えてもらってもいいかな?」
と、評価結果を一方的に押し付ける時間ではないことを伝えてから話すのがよいと思います。

ひととおり話したら、
「聴いてみてどう?何が気になるところはあった?」
と、受け手がどう感じたか聴いてあげましょう。

目標設定に話をつなげる

ひととおり評価について相手が話してくれたあと、それでも本人の認識とのズレが大きい場合、
「あなたの感覚はとても理解できた。確かにそういう側面もあるかもしれない。ただ、会社として、上司としてはこういう風にみえているというひとつの事実を受け止めてほしいんだけど、それについてはどう思う?」
と、さらに丁寧に話をしていってください。
とにかく押し付ける姿勢を見せないこと。

そして重要なのはここからです。
評価する相手はこれからも一緒に仕事をする仲間。
評価結果と本人の認識にギャップがある場合は、どうやったらそのギャップを埋め、高評価につなげることができるのか、具体的な業績目標や行動目標について話してあげてください。
ギャップがなかったとしても、何ができたら次の等級がみえてくるのか、何ができたら昇格するのか、なるべく具体的にまずは伝えてあげましょう。

そのうえで、前段と同じやり方で、
「聴いてみてどう思った?」
と、一方的に押し付けるのではなく、メンバーの話も聴いてあげてください。

目標設定と評価はセットです。
評価は給与を伝えることと同義でもあるので、そちらを優先しがちですが、そこからもっとうまくやるためにはどうしたらいいのか、目標設定の場として活用するように、ぜひ心がけてください。

印象に残った評価面談

メンバーの彼女は長らく一緒に仕事をしてきた仲間のひとり。
常に平均的な評価だったのですが、このままでは次の等級は見えず、本人ももっとチャレンジングな仕事をしていきたいということで、目標設定から期待をもって高めの内容を設定。

半年経って、うまくいきませんでした。
ただ、いつもどおり、主な仕事は十分やりくりしてくださっている。

ここで私は勇気をもってマイナスの評価を彼女に伝えました。
彼女にとっては初の減給です(ボーナスダウン)。

とてもショックだったと思います。

ただ、どうしたら期待に届いたのか、何をしてほしかったのかを丁寧に伝え、本人の意思も確認しました。

その場は涙もあり、私としても決して居心地のよい面談とは言えない終わり方をしました。

彼女は直後に、部署を異動。

1年ほど経って、彼女がわざわざ話しかけにきてくれました。
「わださん、あのとき話してくれたから、私は等級が今回あがりました。本当に感謝しています。ありがとう。」

これこそ上司冥利につきます。
本当に彼女が活躍していることは仲間から聞いてきましたし、とてもうれしかったのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
一方的に評価結果を伝えるのではなく、相手がどう感じているかを都度確認する。
評価は役割の力が最も発揮される瞬間のひとつです。

力関係上、上司の意見は強く反映され、メンバーも受け入れざるを得ないという気持ちになりがち。

だからこそ、上司側が歩み寄って、相手の気持ちを尊重する関わりを心がけてほしいと思います。

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