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東京マラソン2024への道 [パワトレ メンテナンス Lv.4 編] 252/364

東京マラソン2021(2022年開催)東京マラソン2023の2つの大会を完走し、出走権の持ち越しで次の東京マラソン2024(3年連続、通算4回目)にも出場することになっているアラフィフ市民ランナーのトレーニング記録。

ランニング用パワーメーターSTRYDを使ったスティーブ・パラディノコーチ監修による「STRYD マラソントレーニング」に向けた準備期間として、先々週から 3週間の「STRYD メンテナンスプラン」が終了しました。


東京マラソン2024までの期分け

東京マラソンまでピリオダイゼーション(期分け)は下記のとおり。

【ブリッジ】
10/23~11/12 メンテナンスフェーズ ← イマココ

【本練習】
11/13~12/3 ベースフェーズ
 12/4~12/10 テスト週
12/11~12/31 ベース/ビルドフェーズ
  1/1~1/7  テスト週
1/8~1/28 ビルドフェーズ
 1/29~2/4  テスト週
2/5~2/18 ピークフェーズ
2/19~3/2 テーパーフェーズ
3/3    レース(東京マラソン)
【回復】
3/4~   リカバリーフェーズ

今週のスケジュール

先週から東京マラソン2024に向けた3週間の「メンテナンスプラン(つなぎ練習)」が進行中で、スケジュールは以下のようになっています。

11/6 (月) 休養
11/7 (火) ファルトレク
11/8 (水) イージーラン
11/9 (木) ヒルスプリント
11/10(金) イージーラン
11/11(土) ウィンドスプリント
☑ 11/12(日) 休養

今日のトレーニング

今日からスティーブ・パラディノコーチ監修による3週間の「STRYD メンテンスプラン」の21日目、最終日の今日は、

「休養」

自主的に5kmタイムトライアル等の「走力テスト」を実施しようかと考えたりもしましたが、しっかりと休んで身体を回復させ、来週から始まる東京マラソン2024に向けたマラソントレーニングに備えることにしました。

メンテナンスプランの総括

ここ数年の間、知らず知らずのうちに蓄積していた慢性的な疲労みたいなものが抜けて、3週間のメンテナンスプラン(つなぎ練習)によってマラソントレーニングに向けたコンディショニングがうまくいった(身体のどこかに痛みがあるということがなく、日々の回復力が高くなって体調がいい状態をずっとキープできている)ように思います。

…と感覚的なことばかり書いていても、あとで振り返った時にあまり役に立たないので、なるべくデータとして残せるものを残しておこうと思います。

エネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)

ランニングパワーメーターの STRYD(ストライド)というものを使って練習していますが、このSTRYD(ストライド)を使うことで、ランニング時に発生している各種抵抗(走行抵抗、空気抵抗、登坂抵抗)を克服して前進していくために必要なパワー(Pr、単位:W)、体重(m、単位:kg)、速度(v、単位:m/s)から、具体的な「エネルギーコスト(c、単位:kJ/kg/km)」を計算することができます。

また、1kmを走るのに必要なエネルギー量のことを「ランニングエコノミー(RE、単位:ml O₂/kg/km)」といい、体のつくり、エネルギーシステムの効率、ランニングのフォーム(ストライド長、ケイデンス、垂直方向の振動などの多くの要素)とテクニックによって異なりますが、あるランニングにおける具体的な「エネルギーコスト(c、単位:kJ/kg/km)」は、「ランニングエコノミー(RE、単位:ml O₂/kg/km)」の概念に関連付けることができ、通常は使用される酸素の特定の量(単位:ml O₂/kg/km)として与えられます。

The Secret of Running: Maximum Performance Gains Through Effective Power Metering and Training Analysis」によれば、通常のランナーの標準ランニングエコノミー は、c値が 0.98 kJ/kg/km、 RE は 201 ml O₂/kg/km とされています。

前置きが長くなりましたが、日々の走っている時の感覚は感覚でもちろん大切ですが、その日のワークアウトをどのくらい効率的に走っていたかを数字として確認し、効率的であったならなにが良かったのか、非効率であったならどこをどう修正すればいいのか、中長期的に見ていま進行中のトレーニングはランニングエコノミーの向上につながっているのかどうかなどを客観的かつ俯瞰的に把握し、必要と思われる修正があれば今後のトレーニングにフィードバックしていった方がいいと思うので、メンテナンスプランの全日程のエネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)を計算して表にまとめてみました。

エネルギーコスト(c)とランニングエコノミー(RE)

ここ3週間は基本的にアップダウンのコースばかり走っていたので、全体的に数値が高めですが、比較的、姿勢に気を付けて(骨盤を立てて)走った「イージーラン(10/27)」、および、フラットなコースを走った「ロング走(10/29)」「インターバル(11/2)」「イージーラン(11/10)」「ウィンドスプリント(11/11)」は、やや数値が低くなっていることがわかります。

STRYD PowerCenter の現状

来週以降は「スティーブ・パラディノコーチ監修の STRYD マラソントレーニング」が始まるので、一応、現時点でのフィットネスデータを記録しておきたいと思います。

マラソントレーニング開始前のクリティカルパワー(CP)とパワーゾーン
マラソントレーニング開始前のランニングストレスバランス(RSB)
マラソントレーニング開始前のパワー持続曲線(PDC)
マラソントレーニング開始前の過去90日間のトレーニング分布
(マラソンの距離を目標とする50-59歳の男性ランナーの平均との比較)

今年度はこれまでハーフマラソンを中心にトレーニングをしてきたので、「体力」や「筋力」はSTRYDユーザーの平均を大きく上回っていますが、トレーニング分布のバランスを見るとマラソンの距離を目標とする場合、「疲労耐性」「持久力」に課題がありそうなことがわかります。

まずは、「疲労耐性(Fatigue Resistance)」ですが、

疲労耐性(Fatigue Resistance)と推奨ワークアウト

ざっくり意訳してみると、

疲労耐性スコアは、目標のレースパワーをわずかに下回って維持できる最長時間に基づいています。疲労耐性は、目標のレース距離に向けて最大に近いエフォートで走る能力を直接反映します。

STRYD PowerCenter

ということで、「疲労耐性(Fatigue Resistance)」を向上させるための推奨ワークアウトとしては以下の3つが挙げられています。

・ロング走
全体的な持久力を向上させることを目的とした長時間の連続ランニング

・たくさんのイージーラン(走り込み)
トレーニングプランのバランスを取るためのイージーラン。クリティカルパワーの 50~80% で長時間ランニングすると、有酸素能力が強化され、ランニングの一般的な「スキル」として身体の効率が向上する

・有酸素閾値テンポ走
クリティカルパワーよりもわずかに低い持続的なエフォートで、個人の限界を超えずにハイエンドの閾値走の時間を延長する能力を特に目標とする

次に、「持久力(Endurance)」ですが、

持久力(Endurance)と推奨ワークアウト

こちらもざっくり意訳してみると、

持久力(耐久力)スコアは、50% CP を超える最長継続時間に基づいています。より長いランニングで持久力を高めると、長時間の運動を持続する体の能力が向上します。

STRYD PowerCenter

ということで、「持久力(Endurance)」を向上させるための推奨ワークアウトとしては以下の3つが挙げられています。

・有酸素閾値テンポ走
クリティカルパワーよりもわずかに低い持続的なエフォートで、個人の限界を超えずにハイエンドの閾値走の時間を延長する能力を特に目標とする

・レース強度でのトレーニング
レースパワーに非常に近いパワーでワークアウトを行う。目標とするレースパワーでの効率と疲労への耐性を高めるように設定してください。

・ロング走
全体的な持久力を向上させることを目的とした長時間の連続ランニング

といった内容になっていました。

最後に、現時点での東京マラソン2024のターゲットパワーとタイム予測ですが、コースデータを設定し、気温・湿度を昨年と同じと仮定すると、

STRYD 東京マラソン2024のレース予測(ターゲットパワーと予想タイムの範囲)

となっています。Garmin 965 のレースの予測タイムを見てみても、

Garmin 965 のレース予測(コースデータおよび気温を設定)

となっているので、パワーベース(STRYD)でも VO₂max ベース(Garmin)でも大体同じくらいの走力の評価となっているようです。

まぁ、ここ半年ほどずっとハーフマラソンに向けてトレーニングしていた(マラソン向けのロング走のトレーニング履歴がまったくない状態な)わけで、想定通りの判定になっていました。

東京マラソン2024 に向けて

来週以降はいよいよ東京マラソン 2024 に向けたマラソントレーニングが始まりますが、上記を踏まえていくつかの方針(自分の指針?)を改めてまとめてると、

・体重を監視し、レースの6週間前の体重をレーシングウェイトとする
・栄養はもちろん、水分をしっかり摂る
・現実的な範囲で、なるべく睡眠時間を確保する
・基本的な姿勢、足の軌道および接地パターンの最適化を図る
・ケイデンスを上げるのではなく、ストライドを伸ばす
・すでに計画してあるシューズローテーションを最後まで守る
・ピリオダイゼーション(期分け)を意識し、その時々で必要なことを行う
・メニューを変更しない(その日の思い付きで必要以上に距離を踏まない)
・補助的なトレーニングをサボらない、また、必要以上に増やさない
・厚底シューズの対策(厚トレ)を取り入れ、変化は数値で観察する
・セルフメンテナンスをしっかり行い、定期的に第三者の施術も受ける

といったところでしょうか。ほかに思い付いたら追記したいと思います。


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