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2023/10/16週|『最高を超える』を読んだ

久しぶりに読んだ本についてのメモです。
『最高を超える』… まずタイトルが良いですよね。笑

スノーフレイク社のフランク・スルートマンの書いた仕事や組織の哲学についての本になります。
スタートアップを想定している部分も多く、スタートアップの中にいる身としては実務にも適用できそうな部分や気づきが多数ありました。

米国IT企業スノーフレイク社CEOのフランク・スルートマンによる、自身のリーダーシップ手法の解説書。
組織を変革し、成長や規模を最大化するために必要なのは、大金を投じて人材、体制、基本的なビジネスモデルを入れ替えたり、コンサルタント集団に頼ることではなく、チームが本当に必要なことに従事し、日々、切迫感を持って、熱く仕事を遂行していくこと。最高のパフォーマンスをさらに超え、組織を異次元の変革へ導く成長哲学について考える。

Amazon書籍紹介より

ここでは、『最高を超える』から、個人的に印象に残ったポイントを以下に抜粋させてもらいます。

・最高を超えていくための鍵となる5つのステップ(① 基準を上げる、 ② 皆のベクトルを合わせる、 ③ 焦点を絞る、 ④ ペースを上げる、 ⑤ 戦略を転換する)
・(①の基準を上げるについて)優れたミッションの3基準——「壮大」「明確」「非金銭的」
・(④の焦点を絞るについて)「優先事項」(Priority) という言葉は単数形でのみ使われることが望ましい
・組織では、定義のあいまいな「やるべきこと」がありすぎて、何もかもが手薄になるということがよくある。(中略)進行のペースやテンポが上がらないのは、当然ながら、多くのことが同時に行われているせいだ。(中略)ここでリーダーが取れる行動は2つ、どちらも即効性がある。まずは、物事の実行にあたって、並行でなく、なるべく1つずつ順々に考えていくこと。同時に取り組むことを減らし、しっかり優先順位を付けよう。順位付けが合っているか自信が持てなくても、まずはやってみることだ。それだけでも大いに意義がある。
優れた実行力は、優れた戦略より珍しい
求心力と一貫性のあるカルチャーを組織全体に浸透させるための取り組みが不足すると、会社は、異なる価値体系を持った部署や地域の集合体になってしまう。そして下位集団で力を持つ人間が、それぞれの空気を決めていく。こういう弱いカルチャーを持つ組織は、いくつものグループに分かれ、競争を勝ち抜くことよりも身内同士の戦いに明け暮れるようになる
・成功している組織の多くが、うまくいっている理由として自分たちのカルチャーを挙げるのも当然だ。カルチャーは、他者にはマネできない差別化要因の1つ。競合他社は資本を得たり、人材を引き抜いたり、アイデアを盗んだりすることはできるかもしれない。でも、カルチャーをコピーするのはまず無理だ。
・自分たちのカルチャーを評価するにあたっては、いくつか鍵となるポイントについて考えてみよう。最前線で活躍する従業員と話す時、彼らは生き生きしているだろうか、それとも、全員がもがき苦しんでいそうだろうか? 皆が明確に目的を理解し、使命感と当事者意識を持っているだろうか? 数年先の組織の展望について、同じ大きな夢を共有しているだろうか? 多くの人が切迫感と活気を持って仕事を実行しているだろうか? プロジェクト、プロダクト、人材などすべてにおいて、一貫して高い水準を追求しているだろうか?
・放っておいても信頼は生まれない——信頼は獲得し、深めるものだ。
・カスタマーサクセスは全員の仕事。
・優れた仕事を成し遂げるには、いくつもの方法がある。自分の性格、気質、適性に合った道を見付けることが必要だ。(中略)自分の経験とここまでの章で見てきた考え方を応用して、今以上に理想的で、磨きのかかった、生産性の高いあなたを目指してほしい。
結局、どんな階層をまとめていようと、優れたリーダーは優れた結果を生む。あなたがどれほど親身で、カリスマ性があって、人気のあるリーダーでも、ビジネスが低迷すれば関係ない。そして逃げも隠れもできなくなる。言い訳どころか、もっともな言い分があっても誰も聞いてくれない。どうしようもない不運に見舞われたせいだとしても、誰も気に留めない。あんまりだと思うだろうか? そう、ひどい話だ! けれども、これこそが私たちの生きる世界であり、リーダーとして受け入れなければならない世界でもある。

『最高を超える』より

感じたことのメモ

①リーダーの力量が組織の結果を左右すると肝に銘じる( = 要研鑽)

優先するものを一つ選ぶとすると何か? / カルチャー(文化)のベクトルをあわせ、模倣できない水準にする / 全員の仕事として顧客のサクセスを担う / やり切る / リーダーは結果が全て

あたりをメッセージとして受け取りました。

また、5つのステップをリードするのがリーダーの立場を務める人の役割なので、当たり前ではありますが、組織のリーダーの力量以上には組織全体のアウトプットはならないということですね。(険しい山..

②目標設計制度は慎重に..

上記引用では触れませんでしたが、この本の中ではMBO(目標管理制度)には否定的で、すべての会社で撤廃してきているとのことです。
下記を読むとデメリット面はたしかに、、と頷かざるを得ないのと、それにより組織のスピードを損ねる側面もあることに気づけました。

MBOは従業員の個人プレーを促してしまう。個々人の指標に基づいて報酬が与えられるとあっては、プロジェクトから外すこともほぼ不可能だ。補償などを求めて皆があなたに交渉を持ちかけてくることになる。
ベクトルが合うどころか、これでは全員が自分のために行動しているだけだ。MBOを用いなければ皆が仕事をしないというなら、メンバーに問題があるか、マネジャーに問題があるか、またはその両方と言える。

『最高を超える』より

スタートアップで働く方や新規事業に関与する方はご一読されることをお勧めします。

📓この記事について

株式会社タイミーで執行役員CMOを務めている中川が、マーケティング関連の仕事をしている中で感じたことを綴り、コツコツと学びを積み重ねる『CMO ESSAY』というマガジンの記事の一つです。お時間あるときにご覧いただければ幸いです。オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしている節があり、自分も週次更新をしています。
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