見出し画像

優秀な社員が会社を使うコツ④

先日、「中堅社員が会社を楽しく過ごすコツ」ということで
記事を書かせていただきました。そこで、コツは
「会社を使って自分のやりたいことをやる」ことだと説明しました。

そして、先日より「会社を使う」ためのコツをご紹介しておりますが
今回は、「信頼貯金を崩す」心構えについて説明します。

①やりたい気持ち(やりたいこと、ありたい状態)
②大義名分
③できない理由を探さない
④信頼貯金は崩すもの
⑤いろんな財布探し
⑥雪だるま式仲間づくり

画像1

まず、「信頼貯金」とは何ぞや、からご説明します。

私が考える「信頼貯金」には似ているようで少し異なる
以下の2つの側面があります。

1つ目は、あなたがこれまで作り上げてきた「実績」の貯金
2つ目は、まわりに提供してきた「恩義」の貯金

画像3

1つ目の貯金はあなたの「内」面の話です。
優秀な社員の方は特にそうなのですが、入社して中堅社員に至る過程で
周りから一目置かれる存在になっていると思います。その時、
自分は何をもって一目置かれているのか、客観的に棚卸ししてみましょう。

・まじめな態度
・前向きな姿勢
・やりきるマインド
・圧倒的な業務実績
・テクニカルな知識、ノウハウ
・チームを率いるリーダーシップ
・純粋な人柄、明るい人柄
・トラブルシューティングの力

などなど、いろいろな種類の信頼貯金があると思います。

要は「あなたに任せればここまでやってくれる」という信頼ですね。
これはもちろん良いことでもあるのですが、一方で
「期待値が見えてしまっている」ということでもあります。

「貯金」といえばいいイメージもあるかもしれませんが、この貯金は
現在の日本における現金の貯金とも似ていまして、資産が「動いてない」可能性があるのです。どんどん円安になり見た目の数字は増えているように見えても、実は価値が下がっている・・・。
現在の日本において投資をしないことは大きなリスクになっていますよね。
積み上げてきたイメージを壊さず、チャレンジを忘れている・・・。
そんな状態になっていないか、改めて確認してみましょう。

会社人生を楽しむにあたり、30歳~35歳前後のタイミングで一度、
これまでの貯金を崩すような気持ちで期待値と異なる、
期待値を超えたアクションをしてみることをおススメします。
「最近変わったよね」と言われればしめたものです。

もちろん、信頼貯金のポートフォリオは人によって違いますので、
一概に何がいいということは難しいのですが、自分を客観的に見て、
果たして自分は上司、同僚、部下、後輩の期待値を超えているのか?
と自問する視点がとても重要となります。


そして、2つ目の「恩義」の信頼貯金についてもお話します。
これはあなたの「外」の話です。

期待値を超えたアクションをする際に生きてくるのが、「恩義」の信頼貯金です。この時こそ、これまで貯めてきた「恩義」を使い倒しましょう!
これまでの人的リレーションを全て見返し、使える人脈を全て使うのです。
優秀なあなたのお願いなら、きっとみなさんが手を貸してくれるはずです。
(少なくとも絶対に話は聞いてくれます)

・これまで話したことがなかった人と話す。
・これまで関わったことがなかった部署と関わる。
・これまで触れたことのなかったサービスに触れる。
・これまで会ったことのないお客様に会う。

中堅社員クラスになると、過去のお客様や同期、先輩、はたまた大学時代の友人など、至るところにやりたいことのヒントとなるノウハウを持っている人とつながることができます。
会社を使うために、物事を動かすためには、自分の持っている人脈だけでなく、周りの人全員の人脈まで最大限活用するのだ、という視点でレバレッジを利かせていく意識が非常に重要になります。

ところで、みなさんは「6次の隔たり」という言葉をご存じでしょうか。
統計学の分野で知られる理論なのですが、人には平均で44人の知り合いがいるとされ、6人分の知り合いを掛け合わせてつながることができる人数は44人の6乗、つまり72億5631万3856人となり、地球上の人口を超えます。
よって、理論上は「自分の間に6人いれば世界中の誰とでもつながることができる」という理論です。

もちろん、これはあくまで理論上の話ではありますが、たとえ自分の人脈に自信がなかったとしても、「人脈が広い人を知っている」だけでその人脈が活用できる、ということです。
そして、人脈の活用にあたっては、「これまでの自分の貯金を崩す」つもりで、少し図々しいくらいで活用させていただく気持ちがあるほうがうまくいきます。遠慮はいりませんので、どんどん声をかけていきましょう。

画像4

以上のように「信頼貯金」というのは、自分の中にも自分の外にもあります。大事な大事な貯金なのですが、貯めこんで使わないのは本当にもったいないです。
年齢を重ねるにつれ、貯金を使う機会はどんどん減っていってしまいます。会社人生を楽しむために、思い立ったいまこの瞬間から、貯金を崩してみませんか?
ちなみに、信頼を失うような不誠実なことを推奨しているわけではありませんので、そこは誤解なきよう。

ということで、少々長くなってしまいましたが、次回は少し視点を変えて、やりたいことを実現するための社内での予算獲得方法と予算の探し方のコツについてご紹介したいと思います。(つづく)








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?