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優秀な社員が会社を使うコツ⑤

先日より「中堅社員が会社を楽しく過ごすコツ」ということで
記事を書かせていただいておりますが、コツは
「会社を使って自分のやりたいことをやる」ことだと説明しました。

そして、先日より「会社を使う」ためのコツをご紹介しておりますが
今回は、「いろんな財布探し」のコツについて説明します。

①やりたい気持ち(やりたいこと、ありたい状態)
②大義名分
③できない理由を探さない
④信頼貯金は崩すもの
⑤いろんな財布探し
⑥雪だるま式仲間づくり

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これまで、会社を使って自分のやりたいことをやるにあたり
心構えのようなことを説明してきましたが、
実際にやりたいことをやるには「先立つもの」も必要ですよね。

下記はあくまで一例ですが、会社の中にはいろいろな「財布」が
あります。
ちなみに、みなさんはどこまで使ったことがありますか?

会社を使うコツ⑤‗財布の探し方

私自身は、この図でいうなら「事業本部予算」まで使ったことがあります。金額でいうと数千万円クラスですね。
当時は主任という役職(平社員の次の役職ですね)の私でしたが、
執行役員の事業本部長に対しプレゼンを行い、予算化を勝ち取りました。
個人だったらなかなか使えないお金ですが、会社というのはすごいもので
決裁権を持つ方がOKをすれば、その日から数千万円が使えるのです。

もちろん会社からすれば投資ですし、私個人からすると会社に対する借金なので、リターンが得られるどうかは、日々追われます。(汗)
かといって支払えなかったら死ぬわけでもないですし、ある程度開き直りもできるわけです。あっはっは。(結局この借金は、二ケタ億円の案件を生み、幸運にも返すことができました)

管理職じゃない若手だからこそできる借金・・・若かったですね(笑)

でも、これはとても大事なことなのですが、お金の使い方を若い時に学んでおかないと、それなりの役職になった時に投資の判断ができませんよ。
私は、中堅社員は絶対に「会社のお金を使う経験」を積んでおくべきだと断言します。

なぜなら、それによって「誰が、どこまでの金額なら、どのように判断するのか」、「誰を動かすためには、どのレベルの事前準備や説明、手続きが必要なのか?」など「会社の力学」を学ぶことができるからです。
また、「決裁権者以外のスタッフ部門がどんなことを言うのか」、「会社としてのリスクヘッジのポイントがどこにあるのか」、など気づけるポイントは山ほどあります。

もちろん、私も最初から数千万円を使うプレゼンができたわけではありません。一番最初に使わせてもらったのは、部門の販管費100万円でした。

当時、私にはお客様に対し、どうしても提案したいサービス企画があったのですが、私だけのリソースでは現業の忙しさもあって手が足りませんでした。そこで部門販管費100万円を直談判して獲得し、社内のコンサル部隊に原価を支払い、1か月かけてコンサル部隊と共にお客様への提案書を作成したのです。

そして、その提案書が「刺さる」や否や攻勢をかけ、事業部の販管費に狙いを定めます(笑)
次は600万円くらいだったと思います。
提案書を作ったメンバーと共に、お客様への無料でのDXコンサルを提案し、お客様と共に新規サービスを作るムーブメントの「欠片」を作ることができました。そのムーブメントの勢いをもって、事業本部長に掛け合い、
予算を勝ち得たのです。

重要なことは、「財布をステップアップしながら使い慣れていく」ことです。いきなり何千万も動かすことはやっぱり経験が不足していると難しいです。ですので、「自分に見えている一番近い小さい財布から、どうやったらお金を使えるのか」というところに頭を使うことが重要です。

前述のとおり、財布にもいろいろな種類がありますので、いろんなお金を使ってみることに慣れていきましょう。例えば、人材育成や研修、セミナーの開催なら人事部から予算が出ることがあります。
サービスやソリューション販売なら、全社の広報・マーケティング予算からお金が出ることもあります。システムに関する新しい技術の検証であれば、研究開発費から予算が出ることもあります。

若手の皆さんへのアドバイスとしては、いろいろな財布を組み合わせて使うことで、結構それなりのお金を使えることに「気づき、意識する」ということが非常に重要です。

おそらく、みなさんが意識すらしていなかった社内予算があるのではないでしょうか?意外と会社にはお金が余っていて、その存在を「知らない」だけなのです。あとは、時期も重要ですよね。年度の終わりなどは、意外と予算が余っていて、広告費やコンサル費に使えるお金があったりします。

ということで、「会社を使うためのコツ」もあと少しとなりました。次回は案件を加速させる仲間の増やし方についてお話ししたいと思います。
(続く)

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