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こんにちはto.shi-roです。
今回も前々回に引き続きワンピースでの「気づき」です。

皆さんは本、特にビジネス書などを読まれますか?

ビジネス書などには生きる上で役にたつ情報が沢山乗っていますが、実践し体感する事が大切です。
つまりは「喜び」や「楽しい」などの感情が反応するほどの体験をして初めてその本の言う効果を実感出来るのです。

私はワンピースの好きなシーンをアドラー心理学に照らし合わせて考える事で、
心から震える体験がアドラーの述べる事を実感した事とつながりました。

この体験を共有できれば
困っている人見かけた際、あなたが仕事やプライべートで「どうすればその人のお役に立てるか」の正しい判断が出来るようになります。
なぜならば
あなたがその判断を間違えるとあなたの「思いやりの行動」は相手に取っては何の役にも立たないのです。
今回はワンピースの私の好きな「ナミ編」のルフィの行動をアドラー心理学に照らし合わせご説明していきます。

〇アドラー心理学の効果を体感するには

まず初めにもう私のこんな投稿を見ている方に「アドラー心理学を知らない」って方はほとんどいませんよね。

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国内累計208万部、世界累計485万部の大ヒットを記録している『嫌われる勇気』。 続編の『幸せになる勇気』との合計部数は世界で600万部を突破し、21世紀を代表するベストセラーとなった事で一躍有名となりました。

私も大好きでもう何回も読みました。
まだ読んでいないという方はぜひ一度は読んでみてください。
オーディオブックなどで読むのではなく「聴く」というのもオススメです。

しかし、本の中でも
「アドラー心理学のすべてを理解するには今の年齢を2で割った年数が必要となる」
と表現されている通り、多少表現が極論過ぎるのが難点です。

これによりその確かな効果を体験するには多少困難に感じる事もあります。

だからと言って「へ~」「確かに~」「すごいな~」で終わってしまっては意味がありません。

しかし部分毎に分離して考えれば必ず体感する事はできます。

今回は本にも出てくる「三角柱」の話を切り取ります。

悩みを抱えた際、つい人は「悪いあの人(環境)」「かわいそうな私」に目を向けてしまいがちですが、その後ろに隠れた「これからどうしたいのか」に焦点を合わせる事が肝心だという話です。

〇ルフィの不可思議な行動

まず、万が一知らない人の為にまずはナミ編のおさらいからです。

仲間と打ち解けていたナミは前触れもなく仲間を裏切るところから話は始まります。

そして仲間はそれぞれ疑心暗鬼の中、ナミを追い、その壮絶な過去や決して抗えない環境、苦境とも言える状況を知ります。

そして話が進み、絶望の淵に立ったナミと村人を麦わらの海賊団が救い出す話です。

ナミの過去は壮絶なものでした。
ナミは幼き頃、突如襲来した魚人海賊団の船長、アーロンに理不尽な理由で恩人を殺されてしまいます。
そしてなんとあろう事か恩人の仇、魚人海賊団の仲間となる道をナミは選択します。
それには「私が大切な人達を絶対に守る」という強い信念を持ち、アーロンと交渉した目標の為の険しい道でした。
しかし、自分を思いやる人達を慮り、理由は話さず、たった一人で戦っていたのです。
その結果、守ると誓った人々からは裏切り者扱いされながらも幼いナミはたった一人でその苦境を変えるための信念を貫き通してきました。

そして目標達成が目前となったところでアーロンの冷徹な策で全てを打ち消されてしまいます。
その怒りに悶えながらも、その一方でナミは皆にずっと愛されていた事実を知りました。

しかし、その双方が思いやる気持ちが故に決して抗えない絶望の結末を生む事をナミは経験から知っているのです。

そして絶望の淵に追い詰められたナミは最後はルフィに助けを求めます。

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このシーンでナミの怒りと絶望に共感し、涙した読者も多いのではないでしょうか。


しかし初めて読んだ際、
「アレ?ちょっと待って⁉︎」
となった人も多いはず。


そうルフィは

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と冒頭部分で言い、その背景、過去を一切何も知らないのです。

ルフィが上のナミが泣いているシーンで知っている事と言えば、

・目の前でナミが泣いている事
・ナミが「助けて欲しい」と言っている事
・ナミが「アーロン!」という名前を泣き叫びながら自分を傷つけている事

これだけなのです。
その結果

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と「泣かすなよ‼︎」これだけの理由で皆が口々に恐れるアーロンパークへ乗り込みます。

そして更に戦闘の中でおびただしい数の海図、血の付いたペンを見て今のナミの苦悩、つまりは「涙の理由」の断片を知るのです。

つまりルフィは今自分の目で見て、耳で聞いた事実のみで行動するのです。

そこには壮絶な過去も絶望の未来も一切興味などなく、観ているのは「今」のナミの「どうしたいか」だけなのです。

改めてルフィの器の大きさが感じられる話です。

〇人の性質を知る

私もですが多くの方はルフィの「ねる。(ドーン!)」の段階ではその行動の意味が理解できなかったですよね。

しかしルフィの行動に驚きつつも、その行動がどうでもいいほど仲間や多くの読者は
「なんで?どーして?」
とナミの状況や心境を知りたがります。

この人の性質に作者の思惑があるのでしょう。

それは人は「相手のため」という思いやりよりも自分の好奇心の方が上回ってしまうという事です。

そう、これはいかにサンジやウソップの様に
「ナミのチカラになりたい!」
という気持ちがあっても、あくまでも自分目線での好奇心に過ぎないのです。

そして物語では事実を知ったサンジが憤慨します。
つまり事実を知ってしまい感情移入してしまったが故に「苦悩」までも共有してしまったのです。

この麦わら海賊団のような絶大なチカラを持っている場合は別ですが、
もしコレがあなたのチカラが及ばないような場合はどうなるでしょうか。

そう、その「おせっかい」が相手の悩みの解決になるどころか、苦悩を共有して撒き散らす形となってしまうのです。

相手からしたら自分のせいで苦悩を撒き散らしてしまうのです。
これでは悩みの解決どころか拗れて迷路に迷い込むだけです。

しかし、私はこのルフィの行動が全てにおいて正しいとは思いません。

その人を理解してあげるためには「耳を傾ける」事が必要だからです。

しかしその際、気を付けなければいけないのが、人はその人が大切であればあるほど過度な感情移入をしやすいと知っておく事です。

感情移入をし過ぎると「おせっかい」をしてしまう可能性が高くなるからです。

アドラーの言う三角柱の話は悩む方の思考方のみならず、聴く側の所作次第では悩みを拗らせてしまう可能性があるという事と思いました。

相手を思いやるならば、その気持ちを何に向けるべきかという事です。

「自分がどうしたいか」に向けるべきなのです。

これを自でわかっているルフィの興味事は相手の未来をより良くする事だけなのだといえるでしょう。


あなたも人に良かれと思いおせっかいを妬いて裏目にでたってことないですか?

その様な方はこのルフィの様に相手の「自分にどうしてほしい」以外は「聞かない」もしくはある程度「聞き流す」事が必要かもしれませんね。


そして相手の「どうしてほしい」の言わばGOサインで「おせっかい」は相手への「思いやり」へと変わっていきます。

つまり悩みを聞いた際は相手の「これからどうしたい」を聞き出さないうちはあなたが何をしても「おせっかい」にしかならないという事です。


しかし、何も知らなければ行動に移せない事ってありますよね。

例えば、
算数や数学の授業でも「とにかくこの方程式をまず覚えろ!」という所から教えられてはモヤモヤしてしまいます。

しかし、その教える人、つまり先生を信頼できるかどうかで大きな差が生まれます。

○信頼する勇気

アドラー心理学では自分や他者をいかに信頼出来るかに極意があると私は思います。

アドラー心理学の大ヒットを遂げた二作の題にもある「勇気」、つまりは自分や他者を「信頼する勇気」を持つということです。

では似た言葉で「信用」と信頼の違いをおわかりでしょうか。

信用とは
自分目線で相手が自分の利となるかどうか
信頼とは
相手目線で自分が相手の利となるかどうか

です。

つまり「おせっかい」にならない為には相手の「これからどうしたい」を導き出す前に大前提として相手を心から信頼する事が必須となるのです。

信用ではなく信頼とする為には、相手の反応に関して自分に起こり得る利害を一切切り離して考え、行動しなくてはいけません。


しかし、「迂闊に信用してはいけない」という価値観がをお持ちの方も多いと思います。
一見、自分の未来のために信頼はなかなか出来ないと思いがちだという事です。

しかしそれは何のためか疑問を持ってみてください。

現にルフィは現状維持のため損をしたくないのでは決してありません。
海賊王になるための自分の利のなるものを得たいのです。

つまり信用はマイナスにならない為であり、信頼はプラスにする為にするのです。

自分の未来で現状維持では無く、「成長」という利を得たいのであれば信用ではなく信頼こそが必要となるのです。

だからこそルフィは未来を得る為に仲間を信頼します。

そして過度な信頼は人を動かすチカラを持っていると言えるでしょう。

○「信頼」する事を恐れるな!

物語でもウソップが
「際限なくオレを信じるからしまいにはこっちか折れちまったよ!」
と言っているシーンは印象的です。

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そして信頼が生む「絆」は、信頼したからこそ起こり得る裏切りや悲しみを乗り越えるチカラを必ず与えてくれます。

信頼する兄、エースの死をルフィに乗り越えさせてくれたものは他でもない信頼する仲間の存在でした。

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これは決して「信用出来る仲間」という範囲ではなし得ない事です。

そして信頼は相手は関係なく、自分一人でできてしまうのです。

つまり、一つの物事に執着せず、沢山の人や物を心の底から信頼してしまえば、信頼したが故に起こり得る裏切りや悲しみなど恐れる必要など無いのです。
逆境を乗り越える掛け替えのない物を手に入れられるという事です。


ここまで見ても
それでも簡単にルフィの様に信頼する事がやはり怖くて出来ないという事もあるかと思います。

でも、きっと大丈夫。

恐れずに自分を、他者を信頼して生きても絶対に大丈夫です。

絶望の底に落ちたナミも

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と絶望しても今出来る事のために立ち上がります。

このナミの様に誰しも「泣いてスッキリした」、「言葉にして吐き出したら楽になった」なんて経験ないでしょうか。

そう、人は徹底的に泣き、嘆き、弱音を吐く事でまた立ち上がり、前を向けるのです。

そしてこのような時は決して強がってはいけません。
心の底から自分の惨めさや醜さという「弱さ」を曝け出してしまうのです。

なぜならばその悲しみや嘆きと言った感情がまた立ち上がる為に必要であるからです。

そもそも疎まれがちな悲しみや嘆きといった感情は何のためにあるの考えた事はありますか。

誰しもが嫌がる感情なのになぜ?
進化の過程でなぜ亡くならなかったのか…

この様に考えると「決して自分を苦しませる為に存在するのではない。」とわかってくるでしょう。

そう、苦しみから解放させる為にある感情だ!と理解するのです。


つまり、信頼したが、その結果が望まぬ形として訪れても心の底から思いっきり泣き、弱音を吐いてしまう事でその苦しみから必ず抜け出せるのです。

上で言った事と矛盾しますが
一連のルフィの体験は、人の性質でもある感情移入をついしてしまったが故にアドラーが言うところの「信頼する勇気」について教えてくれていると言えますね。



いかがでしたでしょうか

私事ですが
私はこの先の未来をルフィの様に強く自分の足で前に進んでいます。
私は自分や出会う人々を心から信頼し、自分の「これからどうしたいのか」に常に視点を置いて今を選択し続けています。

おかげで
ずっと悩み続けた事も大分影を潜め、楽に毎日を楽しめる様にもなってきました。

私の様に長く何かにお悩みの方は身近なものを視点を変えてみてみる事をオススメします。

そして日本の文化として定着しつつある漫画には沢山のメッセージが込められている作品が沢山あります。

それらを視点を変えてみて楽しみながらみる事で価値観が変わるという事もあります。

今回は誰もが知る大人気作品のワンピースを取り上げましたが、また他の作品でも挙げていきたいと思っています。

オススメの作品などありましたらコメント欄よりぜひ教えてください^_^

どなたかのお役に立てれば幸いです。



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