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079 あきかぜに【令和訳百人一首】

【原文】

秋風に たなびく雲の たえ間より

もれいづる月の かげのさやけさ

(左京大夫顕輔)


【個人的解釈】

秋風にたなびく雲の切れ間から

漏れ出た月光の清らかなことよ。


【感想】

この首を読んで、かぐや姫が思い浮かびました。

こういう夜にお迎えにきたのかな、月の使者は。

こんな今でも興奮しちゃうような一大SFファンタジーである物語。

当時の人は大興奮だったろうな…。なんだこれ!!!ってかんじだったろうな。

かぐや姫って、地球の暮らし楽しかったのかな。月ではどんな暮らしをしてたんだろうな。

最古の物語がバッドエンドなんだから、日本らしさってここから始まってるんだなという気分になるよ。

今も評価の高い文豪たちの作品は基本的にハッピーエンドが少ないよね。

私もバッドエンドの作品が大好きなので竹取物語はすごく綺麗な終わり方で好きです。

人間たちにかぐや姫のことを忘れさせるのではなく、かぐや姫に人間たちのことを忘れさせるっていうのが、なんとも残酷で美しい。

残された側の悲しみが深くつたわる展開だ…。


【令和に言い換え】

秋風が吹いて雲の切れ間から一筋の月光が地上へ清くさしている。

かぐや姫が月に帰った夜もこんな夜だったのかなあ。


【備忘録】

・さやけさ:清明さ。清く住んでいること。

【自己評価】

★★☆☆☆

セカオワのムーンライトステーション、素晴らしいです。

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