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満点の星空と自然が溢れる場所でトマトの成長のお手伝いをしませんか?【白川町ふるさとワーキングホリデー】

皆さんこんにちは!
白川ワークドット協同組合の山田です!

引き続き、ワーホリ生受け入れ施設の紹介を行っていきます!
今回は、お仕事の場としても、農泊としてもワーホリ生を受け入れて下さっている、佐伯農場の佐伯さんにお話を伺いました!

それでは以下、佐伯さんのインタビューになります。

佐伯農場さんへのインタビュー

佐伯 薫(さえき かおる)さん(左)白川町出身。約30年間トマト農家として、白川町で産出された麦飯石を利用した「佐伯さんちのむぎめしトマト」を栽培している。

―佐伯さん、よろしくお願いします!

佐伯)よろしくお願いします。

―佐伯さんは白川町ご出身でしたね。
農業はずっとやられてたんですか?

佐)農業高校を卒業したら町の農協に3年弱勤めて、その後に農家になりました。

―農家になったのは、農業にもともと興味があったからですか?

佐)学校で、農業のことを学んでいたことも大きいですが、私が長男のため、家の後継者だったというのもあります。
今の時代だと考えられませんが、当時は長男が家のことを継ぐという価値観があったので。
最初はトマトじゃなくて、切り花(菊の花)の農家として始めていました。

―はじめは切り花だったんですね!
今、佐伯さんといえばトマトというイメージですが、トマトはいつから始めたんですか?

佐)バブル絶頂期までは切り花農家として活動していたけど、バブルが弾けた途端、農家も全体的に不況になって、食べ物ではない花卉は、より不況でした。
だから切り花はやめて野菜を始めようとした時、行政の方からトマトの推進がされていて。そこでトマトを始めることにしました。

―きっかけはバブル崩壊だったんですね…。

佐)トマトを始めた最初の2年はトマトと切り花のお世話をしていたけど、どちらかにしないと難しいなと思い、トマトを選びました。

―そこからずっとトマト一筋になったと。

佐)そうですね。トマト農家として始めてもう30年になるかな。

―30年…!!
高校卒業後も白川町の農協に勤めていたということですが、都市部に出るという考えはなかったんですか?

佐)町を出る気はそんなになかったですね。都会より田舎の方が自分は合っていたし、なにより地元の活動が好きでして。

―地元の活動ですか。

佐)はい。当時、「青年団」に入団していて。
 
ー青年団?今でいう所の消防団でしょうか?

佐)当時、青年団があって、そこは25歳くらいまで、その後に消防団に入るといった感じです。そこで祭りの余興やイベントごとなどを同年代と一緒に行っていたんです。
 
ーなるほど。青年団を経て消防団に入団だったんですね。

佐)また、青年団では、多少の失敗でも「青年団だから」と大目に見てもらいましたが、消防団だと失敗が許されず、こうした活動を経て、地域が一人前に育ててくれた気がします。
私自身、そういった活動が好きで町を出る選択はなかったです。

―1人前にしてくれた町への感謝、地元愛があってたからなんですね!
お話を聞いてると、佐伯さん自身、人との繋がりを感じる場所、人が集まった賑やかなところがお好きなんですね!

佐)楽しく話すこともですが、そこから討論に発展することもあるんですよ。でも、自分の意見をはっきりとお互い伝えていく所が好きで。
そこから、濃い付き合いや、発想が生まれたりしますから。

佐伯さんの家から見える風景。天気が良い日の夜は満点の星空が堪能できる。

―30年勤めた方に聞くのは野暮だと思いますが、農業は自分に合っていましたか?

佐)合ってた。体を動かすことは苦ではないですね。事務仕事の方が自分としては辛い(笑)
あと農業って、何でも屋みたいな仕事だと思っていて、そこが魅力あるなと思っています。

―何でも屋ですか。

佐)身体を使って労働はもちろん、肥料・農薬を扱う場合は化学の知識が必要だし、経営もするから経営者としての知識も必要。
私は、農家として形になる前はアルバイトもしていましたが、その経験も農家として応用できて、自分の経験が適応される職業だと思っています。

―たしかに、農業って行うことや必要な知識の分野が広いですね。個人になると、なおさら一人で行わないといけない場面も多いと思いますし。

佐)何でも屋やろ(笑)
ハウスを建てる場合も大工の経験があれば応用できるし、電気を通すにもそれらのノウハウをしらないとできない。こんなにも経験が反映される仕事はないなと思います(笑)

―説得力があって、納得しちゃいました!
佐伯さん自身、農業の面白さはどこだと思いますか?

佐)お世話をしている作物の表情が見えた時かな。

―表情??

佐)毎日お世話をしていると、なんとなく「ありがとう」って言っているように感じる時があって。それを感じ取る瞬間が何とも言えない良さがあります。

―トマトと心が通じ合う瞬間ですか!
凄く素敵です!

佐)よく、佐伯さんトマト作ってますよねって言われるけど、そういう時、俺はトマト作らんよって言ってるんですよ。

―え、そうなんですか?

佐)トマトを作れるのってトマトの木であって、自分が作っているわけではない。だから、農作物とか動物って、育てるよりも「お世話」をしている感覚ですね。その辺の履き違えをしないようにしています。

―言われてみれば、佐伯さんから作物を「育てる」という言葉を聞かなかったです…!!

佐)トマトがいじけてしまうとこっちも商売にならないからね(笑)
上から目線で育ててやっている気持ちではなくて、トマトと話ができるようになりなさいってよく言われましたし、私自身も大事にしています。

―トマトと心が通じ合う瞬間に面白さを感じると言っていましたが、その教訓を大事にしている佐伯さんだからこそ感じる面白さなんでしょうね…!

佐)といっても、コミュニケーションを取るのは未だに難しいです(笑)
でも、ちゃんとお世話をすればするだけ、トマトは笑顔になってくれるし、その延長戦でお金に変換されて返してくれると思っています。

トマトの成長を嬉しそうに見つめる佐伯さん。

―佐伯さんはお仕事先と農泊、両方ともワーホリ生の受け入れを行っていましたよね。
昨年もワーホリ生を受け入れて下さったと思いますが、受け入れてみての感想などありましたら教えて下さい。

佐)ワーホリで来てくれる人に学生が多いから、若い人との繋がりが生まれるのは中々面白いなと思います。こういう場所だと、若い人と会う機会がないから(笑)

―佐伯さんにとってもワーホリ生との出会いは貴重なんですね!
お仕事は、収穫、手入れだと思いますが、お仕事を通してワーホリ生に伝えたいことはありますか?

佐)田舎でお仕事を経験する機会はめったにないと思うので、その経験を楽しんでほしいです。あとは、ホリデーの部分も楽しんで欲しいなと。仕事も大事ですが、白川町に来てもらったからには、町全体を知って欲しいです。

―ホリデーも十分に堪能して欲しいということですね!

佐)もし、何がしたいとか、こういう所を楽しみたいなどあれば、その要望にできるだけ添えたら良いなと思っています。私の仕事が忙しくなければ、私自身が町の案内とかできるんですけどね…。

―考えていただけるだけでもとても嬉しいですよ!
ちなみに、佐伯さんが町を案内するとしたら、どこに行くとかありますか?

佐)有名なスポットは他の人も案内してくれると思うので、あえてマイナーな部分を紹介します(笑)
私の住んでいる地区に「上ヶ根峠(じょうがねとうげ)」という峠があるのですが、そこ、関ヶ原の戦いの前哨戦があった場所なんです。

―え、あの関ヶ原の戦いに関係していた場所が白川町にあったんですか!!

佐)こういうパンフレットに載ってないけど、ちょっとしたスポットがあって(笑)
機会が作れたら、こういう所も案内したいです!

―聞いたら驚くような場所を知っているのは、地元民だからこそですね!
農泊も行っていると思いますが、どんな所を楽しんで欲しいなどありますか?

佐)人によって求めているものは違うかもしれませんが、私の家では、星空が綺麗に見えますので、満点の星空を見てほしいのと、ヤギも一緒に住んでいるので動物との触れ合いも楽しんでもらえたらと思います。

―ありがとうございます!
それでは最後にワーホリ生に一言お願いします!

佐)町での生活は、皆さんにとって面白いものが1つは必ず見つかると思うので、ぜひこちらに来て発見して欲しいです。

―佐伯さん、ありがとうございました!

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